映像作家・写真家の柿本ケンサクが京都の清水寺で新作展を6月25日から開催

映像作家・写真家として活動する柿本ケンサクが、京都の清水寺で新作展を開催する。会期は6月25日〜7月10日。今回の展示は、プロジェクト 「FEEL KIYOMIZUDERA」の一環として行われる。

「FEEL KIYOMIZUDERA」は、言語、人種、文化などあらゆる垣根を超えた前衛的な表現を元に、人が一心に尽くし、無心へと近づいていくその瞬間を祈りの風景と重ね合わせ、100年先、1000年先の仏教寺院のあり方を模索していくプロジェクト。清水寺を舞台に2012年からスタートしたこの取り組みは、アート、写真、舞踏、音楽イベントなど、あらゆる表現を通して祈りの場を創出していく。

本展では、大宇宙を数千万年旅した光や時間を一枚のフィルムに閉じ込めた新シリーズ「TIME」や、清水寺のご本尊 「十一面千手観音菩薩」をモチーフとする新シリーズ「KAN-NON」を発表。これらの作品は、京都屈指の夕陽の名所で ある清水寺の西門(重要文化財)を舞台に制作された。西門に注ぎ込む極楽浄土を表す夕陽を、あらかじめ撮影した写真に透かし、再び撮影することで作品を完成させている。また、昨年発表し話題を呼んだAI現像シリーズ「Time Tunnel」をさらに発展させた新シリーズ「Sky Tunnel」も発表する。

展示にあたり柿本は、「永久の時の中で、『今この一瞬をいきている』という概念を表現したい。 この世界が誕生して以来、膨らみ続けるこの宇宙と膨大な情報。そのすべては、『時間』の中に収まっています。 溢れかえった豊かさという情報群に揺らぎ、惑わされて、自らが気付かない間に見えなくなってしまいます。 今、私達は、『豊かさ』を削ぎ落とし、本当に『大切なこと』を抽出する必要があるように思います。それは自分自身を一度、分解し、極小から、再構築する作業です。 表面解像度を落とし、心の解像度を高め、答えを導き出すのではなく、選択肢を広げる作品を制作しました」とコメントする。

柿本ケンサクは、多くの映像作品を生み出すとともに、広告写真、アーティストポートレートなどをはじめ写真家としても活動している。

■柿本ケンサク写真展-TIME-音羽山清水寺 Collaboration with Luke Bubb, Piotre Stopniak 
会期:2022年6月25日〜7月10日
会場:音羽山清水寺 西門、経堂、成就院
住所:京都府京都市東山区清水1-294
時間:10:00 ~17:30 (7月1日以降は18:00まで)
観覧料::無料 *成就院は特別拝観料が別途必要(大人¥600/小・中学生¥300)
https://feel.kiyomizudera.or.jp

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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