「バーバリー」と漫画『ブルーピリオド』がコラボ “ローラバッグ”を擬人化した新キャラクターを描き下ろし

「バーバリー」は、山口つばさの美術漫画『ブルーピリオド』とのコラボを発表した。本コラボでは、デザイナーのリカルド・ティッシがデザインした「バーバリー」のアイコンバッグ“ローラバッグ”を山口が新キャラクター「ローラ」として、擬人化し、オリジナルストーリーを描き下ろした。この「オリジナル ストーリーブックレット」は 8月20日から全国の「バーバリー」の店舗に来店した人限定にプレゼントする。また、公式サイトではデジタル版を楽しむことができる。

今回のストーリーは、主人公の矢口八虎と鮎川龍二がローラと出会い、そして影響を受けていく心の旅を描いている。ローラの大胆な行動、内面の強さ、純粋さ、そして自由な自己表現に、八虎は強く惹かれていき、そして外的・内的な束縛から解放されるインスピレーションを得ていく。

同日から「バーバリー」の LINE オフィシャルアカウント限定で、山口つばさが描いたイラストを用いたWALLPAPERを配信。また、9月5日までの期間限定で「バーバリー」表参道をテイクオーバー。スペシャルな漫画の世界観を楽しむことができる。

今回のコラボ発表に合わせて。山口つばさへの公式インタビューも公開された。

——『プルーピリオド』は、芸術の世界において、さまざまなインスピレーションや自身の存在意義や生き方を追い求める物語だと捉えていますが、連載漫画を描かれる上で、そういったご自身の実体験と重ね合わせて物語を描かれていますか?

山口つばさ(以下。山口)もちろん反映されています。ただ自分の実体験だけでは多様性のあるキャラクターは生み出せないので、読者が想像している以上にさまざまなアーティストに取材をしてマンガを描いています。

——『ブルーピリオド』の舞台を学校にしたのはなぜですか?

山口: 美術について主人公と一緒に読者と一緒に追体験してほしかったので、若い学生という年齢設定にしました。

——『ブルーピリオド』を描く上で、ご自身の創造(クリエイティブ)の源はどこから来ていますか?

山口:アーティストへの取材や日々の会話、作品をみた時の感動など日々のすべての出来事が自分の創造に影響していると思います。

——クリエイティビティに従事している方であれば誰もが一度は経験するであろう、「燃え尽きてしまうような」シーンもあるかと 思います。山口先生も実際に経験されたことはありますか?その時どのようにして乗り越えられたのでしょうか?

山口:割とよくあります。担当編集の方とお話ししたり、作品と対峙したり、旅行したり、新しい刺激があると自分の製作意欲が刺激 される気がします。

——ファッションもアートも、類似する特性が多くある一方で、それぞれの分野において、独自性やユニークな世界感があるという 点は共通していると思います。山口先生にとって、今回のコラボレーションで実現したファッションとアートの融合について、ど のような意味がありますか?どういったことを感じられましたか?通常の漫画連載とはまた違ったアプローチをされましたか?

山口:そもそもマンガの中でもアートとマンガの共通点や相違点など考えながら描いているので、基本的にはいつもと大きくは変わらずに描かせていただいたと思います。むしろ色々なことに引っ張られてしまいそうだったので、あえていつもと変わらないことを 心がけて取り組みました。

——創造的な(クリエイティブな)表現の仕方に苦戦している人たちに対して、山口先生からどのようなアドバイスを送りますか? 

山口:自分も苦戦している側なのでアドバイスは恐れ多くてできません。しいて言うなら、お互いに目の前のことに心動かして頑張りましょう。

——今回『バーバリー』のために新たに描きおろしたローラというキャラクターは、『バーバリー』の“ローラバッグ”が表現している、大胆、冒険的、そして力強くセクシーである、といった特性をまさに体現しています。コラボストーリー内では、ローラにとって服はヨ ロイであり「あらゆるものを超えていける」力を与えてくれるもの、と表現されています。山口先生にとって、力が湧いてくる瞬間というのはどのような時ですか?

山口:その時の自分の精神状態によっても違いますが、人や作品に共感した上で自分もそうありたいなと思ったときだと思います。あ とはおいしいものを食べた時です。

——「バーバリーのすべての洋服には自由が備わっている」 というバーバリーのテーマがありますが、山口先生にとって「自由」 とはなんですか?

山口:「選択肢」です。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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