イタリアのマテリアルブランド「アルカンターラ(ALCANTARA®)」とアート・クリエイティブの密接な関係を描いた書籍『ALCANTARA The material of art(アルカンターラ アートというマテリアル)』が発売された。価格は50ユーロ。現在はイタリア国内の主要書店とミュージアムショップのみで販売されているが、 2023年春以降には海外での販売も予定している。
本書はルカ・マシア(Luca Masia)のキュレーションにより、イタリア美術出版社のスキ ラ・エディトーレ(Skira Editore)社から出版された。ミラノにある現代美術館、パディリオーネ・ダルテ・コンテンポラーネア(PAC)にて特別イベントが行われ、会場内に実際の作品や版画が展示される中で本書の出版が発表された。
「アルカンターラ」のマテリアルは、「近未来のマテリアル」とも呼ばれ、その高い品質が多くのアーティストやデザイナーに支持されている。「アルカンターラ」社は創業当初から、世界中の様々な分野のデザイナーやクリエイター、美術館とともに、多くのプロジェクトを手掛けてきた。
イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)とは10年以上に渡りパートナーシップを築いている他、2015年〜2020年にミラノのパラッツォ・レアーレで開催された美術展では、ヴィジュアルアートやファッションデザイナー、建築家等さまざまな分野のアーティストが「アルカンターラ」のマテリアルを用いて作品を制作した。また、複雑なデザインの加工も可能なため、2016年にトリノ王立歌劇場で上演された、世界的なスペインの演劇集団「ラ・フラ・デルス・バウス」の演出によるジャコモ・プッチーニの名門オペラ、「ラ・ボエーム」の舞台衣装にも「アルカンターラ」のマテリアルが使用されている。