東松照明の1960年代から1970年にかけてのヴィンテージ写真を展示する「東松照明 東京ca.1969」が開催

「MISA SHIN GALLERY」は、5月26日から7月8日に「東松照明 東京ca.1969」を開催する。同展では1968年前後の新宿の騒乱を撮影した「おお!新宿」をはじめ、東京の路面を走るタイヤによって摩耗し、埋まっていたさまざまなものが立ち現れて都市がマイクロスコピックな様相を呈する「アスファルト」、現代社会の残骸として廃墟のような姿をさらけ出すコンピューターの背面、ストリートパフォーマンスの萌芽といえる「アリバイ」等、東松照明の1960年代から1970年にかけてのヴィンテージ写真を約20点展示する。

東松は格好の撮影対象であった1960年代末の新宿を舞台に、即興性と身体性を伴いながら、スピード感とダイナミズムのある臨場感を感じさせる写真を撮影し続けた。一方で、変わりゆく都市の断面や建築へのアプローチには、高度成長期における大量生産、大量消費等への批判と構築性を強く意識した静的なデザイン性へと、その目が向けられた。また、既存の価値観や体制に対して問題提起し反発する流れとともに、前衛芸術運動が盛り上がり、美術や建築、演劇や音楽等の異なる分野がジャンルを超えて互いに交流した時代でもあり、東松も映画制作や展覧会への参加、舞踏家や俳優等との協働など、領域を超えた活動も行なってた。

■東松照明 東京ca.1969
会期:5月26日〜7月8日
会場:MISA SHIN GALLERY
住所:東京都港区南麻布3-9-11パインコーストハイツ1F
時間:12:00〜19:00
休日:日曜、月曜、祝日

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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