BAND-MAIDインタビュー Archives - TOKION https://tokion.jp/series/band-maidインタビュー/ Fri, 29 Oct 2021 06:41:06 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.4 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png BAND-MAIDインタビュー Archives - TOKION https://tokion.jp/series/band-maidインタビュー/ 32 32 「BAND-MAIDは前に進んでいる」 世界に多くのファンを持つBAND-MAIDインタビュー後編 https://tokion.jp/2021/10/29/global-icon-band-maid-part2/ Fri, 29 Oct 2021 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=72053 インタビュー後編では世界で活躍する日本発のバンド、BAND-MAIDのこれからの活動、そして日本のガールズバンドシーンについて。

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メイド服姿でハードロックを演奏する、そのギャップで世界中に多くのファンを持つ日本のバンド、BAND-MAID(バンドメイド)。ギター・ボーカル・作詞を担当する小鳩(こばと)ミクを中心に、ギター・作曲を担当するKANAMI、ドラムのAKANE、ベースのMISA、ボーカルSAIKIの5人編成。アメリカ、イギリス、ヨーロッパなどを中心に行うワールドツアーでは全公演ソールドアウトになるなど、世界中に活躍の場を広げている。9月にはNetflix映画『KATE』が公開され、さらに注目される存在となった。

インタビュー前編では「なぜBAND-MAIDが海外でこれほど支持されているのか」をテーマに語ってもらったが、後編では、小鳩のソロプロジェクトcluppo(クルッポ)やNetflix映画「KATE」、TVアニメ『プラチナエンド』オープニングテーマ「Sense」、さらに日本のガールズバンドについてなど、これからのBAND-MAIDの活動につながる話を語ってもらった。

――小鳩さんのソロプロジェクトcluppo(クルッポ)、びっくりしました。

SAIKI:あははは!

小鳩:びっくりしてもらえましたっぽ? よかったっぽ。

――しかも、エイプリルフールネタで終わるかと思ったら、8月10日の鳩の日にシングルCD「PEACE&LOVE/Flapping wings」で追い打ちをかけるという。

小鳩:そうなんですっぽ。あれはもともとサプライズで始めたことで、みなさんにびっくりしてもらうことが目的で始めましたっぽ。

――かなり本気の楽曲ですよね。

小鳩:cluppoを出す前にも、エイプリルフール企画で過去にだいぶクオリティの高いことをやってきていたので、cluppoを適当な感じでやるのは違うね、やるなら本当かウソかわからないぐらいまで本気でやって、ダメだったらそのまま終わればいいし、よかったら続けよう、という感じで始まりましたっぽ。

――そうしたら思いのほか反応がよく。

小鳩:そうですっぽね。喜んでくださる方がとても多かったので、「じゃあ、次も何かしようか」「ぜひやりたいですっぽ」ということで、「じゃあ、8月もやりましょう」ってなりましたっぽ。なので、4月1日の時点では8月にシングルを出すことは決まっていなかったんですっぽ。

―いい曲ですよね。

小鳩:ありがとうございますっぽ。どうせやるならBAND-MAIDと重なっても意味がないので、真逆のことをやろうと思ってやりましたっぽ。

――とはいえ、典型的なJ-POPではないですよね。

小鳩:そうですっぽね。ただJ-POPに寄せるだけではつまらないので、BAND-MAIDと同じようにcluppoもちゃんとコンセプトを決めて始めましたっぽ。「HIPPIE-POPPO(ヒッピーポッポ)」という1960~70年代の楽曲をcluppoなりに再解釈して現代の雰囲気も取り入れつつ、cluppoらしさをつくっていきましたっぽ。

――この先もパーマネントに続いていきそうな感じがしますね。

小鳩:8月10日にcluppoのCDを出したのが新しいスタートだと思っているので、このままサプライズの1つとして続けていけたらなと思いますっぽ。

――そんなcluppoの活動をSAIKIさんはどう見ていますか?

SAIKI:最初、曲も聴かせてこないし何も言ってこなくて、MVのチェックで相談してきた時に「え、曲できてんの!?」ってなって。みんなで「めちゃいいじゃん! ファイトー!」って(笑)。

小鳩: AKANEはファンみたいになってますっぽ。

SAIKI:AKANEはただのファン! だって、5月10日のメイドの日にあった「BAND-MAID “THE DAY OF MAID”」のオープニングアクトでcluppoが出てくれたんですけど、AKANEはリハを観たり会場ですれ違ったりするたびに、「ああ~、cluppoさんだ!」「あ、すごい! すごい!」って(笑)。

小鳩:「中身同じ人なのに、そんなに対応変わるっぽ!?」って。

SAIKI:「小鳩だよ、あれ」って(笑)。

小鳩:この間もCDが出たって話をしたら、「CDとTシャツにサインってしてもらえるのかな……?」って連絡が来て、「なんだっぽ!?」って(笑)。

SAIKI:1人だけ距離感が変なんです(笑)。

小鳩:KANAMIは「曲、すごくよかったよ。ここが好き!」とか言ってくれるんですけど、AKANEだけおかしいんですっぽ。ありがたい限りですけど。

SAIKI:ということで、メンバーは全力で応援してます(笑)。

BAND-MAIDはちゃんと前に進んでいる

――「PEACE&LOVE/Flapping wings」のリリースがいいブリッジとなって、9月5日に「Sense(TV Size Ver.)」の配信がスタート。10月27日にはフルサイズバージョンがCDでもリリースされました。

小鳩:最近はcluppoばかり活動していたので、その分びっくりされる方も多いかなと思いますっぽ。

――短い中にギュッと詰め込みましたね。

小鳩:TVアニメ『プラチナエンド』とのタイアップということもあって、普段アルバムでつくるようなBAND-MAIDの雰囲気とはまた違っていて、いいスパイスが入ったりして情報量は多いのかなと思いますっぽ。

――曲のオープニングはまさにそんな感じですね。

小鳩:製作委員会側の要望もあったりしたので、オープニングはデモの段階から少し変わって、最終的に今の感じに落ち着きましたっぽ。オーケストラが豪華になりましたっぽ。

――それが結果的にBAND-MAIDとしての幅を生んでいます。

小鳩:そうですっぽね。KANAMIが「勉強してきた!」って言ってましたっぽ。

――ただ勢いで駆け抜けるんじゃなくて、緻密な構成がしっかりとあって。

SAIKI:確かにそうですね。新しいけど、構成とかリフの感じにKANAMIらしさが出てると思います。

――そして、長らく延期されていたNetflix映画『KATE』もついに公開されました。

小鳩:そうなんですっぽ! 自分達も今か今かと待ってましたっぽ。「(公開が)なくなったらどうするっぽ……?」って話してました。

SAIKI:なかったことになってるんじゃないかって(笑)。でも、ティザー映像に自分達が映っていてびっくりしました。

――TVアニメ『プラチナエンド』もあるし、結果的にはいいタイミングだったかもしれないですね。

小鳩:そうですっぽね。いろんなお知らせができたから。

SAIKI:結果オーライなバンドだなっていつも思ってます(笑)。

――全米ツアー、欧州ツアー、アジアツアーがキャンセルになってしまい、まだ先の見えない状況が続きますが、BAND-MAIDとしてはどんな未来を思い描いていますか?

小鳩:世界征服というのは変わらないし、コロナ禍でオンラインお給仕(配信ライブ)ができたことは自分達の中ですごく大きくて。それまではオンラインお給仕なんて考えたこともなかったけど、全世界の方が観られるのが魅力だし、自分達には合っていることもわかったので、ポジティブな気持ちでこれを利用しながら世界征服に近づいていけたらと思ってますっぽ。

SAIKI :有観客ももちろんやりたいですけど、コロナ禍前の状況に戻らないことは覚悟しているので、まだまだ時間はかかると思いますし。有観客が安全にできるようになるまで、ご主人様お嬢様(ファンの呼称)には私達と一緒に辛抱強く待ってもらえたらと。最高の景色がまた見られる日がくることを願って、元気に過ごしたいですね。

――クヨクヨしてるのはBAND-MAIDらしくないですからね。

小鳩:クヨクヨはしないですっぽね。自分達の性格的にも「まともに活動できないね……」ってただ言っているだけなのは性に合わないので。

SAIKI:「今はお給仕ができない」という考えがチームの中でもあるし、リスクをとるより安全な状態で会える日を待とうと思っています。今年の5月から動画配信サービス(会員限定)も始めたし、お給仕のいいお知らせがいつできるのかはわからないですけど、ほかにもご主人様お嬢様に喜びや楽しさを提供できるようにいろいろ考えているので、新たな試みも一緒に楽しんでもらえたらと思います。

小鳩:よく「cluppoをやっているからBAND-MAIDが止まっているんじゃないか」って言われるんですっぽ! でも、大丈夫っぽ! BAND-MAIDはBAND-MAIDでちゃんとやってるっぽ! cluppoはBAND-MAIDの活動のつなぎみたいに捉えてもらえたらうれしいなって思いますっぽ。

――そんなシリアスに捉えないでほしいと。

SAIKI:はい、心配しないで(笑)。

日本のガールズバンドをもっと盛り上げたい

――最後に、日本のガールズロックが盛り上がっていることに対してお2人はどう考えていますか?

小鳩:素直にうれしいですっぽ。

SAIKI:うれしいですね。私達が結成した頃はポップな音楽をやっているバンドが多くて「カッコいい」を売りにしている女性のバンドは少なかったけれど。時代のせいもあるのか最近はそういう人達が増えて、ハードロックファンが盛り上がってくれているのはうれしいですね。

――先日、テレビ番組の『マツコの知らない世界』でも取り上げられていましたよね。

SAIKI:私達もギリギリまで知らなくて!

小鳩:「もしかしたら出るかも知れないので一応チェックしといてください」って言われてたんですけど、「え! しっかり名前まで言ってくれてるっぽ!」って私達もびっくりしてましたっぽ。

――番組内でMary’s BloodのSAKIさんが、「日本は女性の地位が低いのに、なんでこんなにガールズバンドがいるんですか?」と海外メディアに聞かれて、「その考え方で言うと、あなた方の国のほうがガールズバンドの数が多いんじゃないですか?」と返したエピソードがいいなと思いました。

SAIKI:確かに! 「言った!」って思った(笑)。

小鳩:海外では、日本ほどガールズバンドは多くないって話も聞きますっぽね。「なんで楽器やってるの?」ってよく聞かれるレベルですし。海外だと女性だけでバンドをやるっていう考えが最近はあまりないように見えるっぽ。

SAIKI:バンドの中に1人女性ベーシストがいるっていうのはよくありますけど、メンバー全員が女性っていうバンドは割と珍しい。

――かつては海外にもけっこういたんですけどね、1990年代とか特に。

SAIKI:ああ、そうなんですね。今は少なくなっているんですね。

小鳩:なんでなんでしょうね? それは男女の差というよりも、単純に文化の違いや歩んできた歴史の違いが影響してそうですっぽね。とはいえ、「もっと盛り上がれ!」っていうのはありますっぽ。私達は最初の頃から「ガールズバンドをもっと盛り上げるきっかけになれば」っていうことを言っていたので。

――「日本は女性が女性らしくいられるから、いろんな形のガールズバンドができるんだと思う」という話も別のインタビューでSAKIさんから聞きました。

SAIKI:確かに、見た目がかわいらしい海外のバンドっていないですよね。わりとセクシー系だったり、カッコいい感じですもんね。

小鳩:そもそも、「Kawaii」って言葉は海外でも通じるし、日本のカワイイ文化が大きいのかなって思いますっぽ。

SAIKI:日本にはいろんな女の子がいる分、選択肢が多いのかなと思います。「日本人っぽい女の子」と言っても、その種類が海外の方よりも多いように感じるんですよね。そういう自由度の高さが関係しているのかなって今思いました。

小鳩:個性豊かだっぽね、日本は。

――確かに、日本はカワイイのサブジャンルまで存在しますもんね。

小鳩:いっぱいありますっぽ! 原宿系だったり、アキバ系だったり。

SAIKI:病みカワイイとかいっぱいあるもんね。

小鳩:最近は特に増えている気がしますっぽ。地雷系、ぴえん系……(笑)。

SAIKI 増えたー、もうわからん。「それ、一緒じゃない?」って(笑)。

――もはやカワイイのトレンドに追いつけてない(笑)。

小鳩:アニメの存在も大きいのかなって思いますっぽ。日本はアニメ文化の影響が大きいから、新しいキャラが出てくるとそれで盛り上がったり。

――確かに。そのキャラクターのコスプレをする女子が現れて、またそれを真似する子が出てきて。

SAIKI:女の子のアニメ、多いもんね。

小鳩:多いっぽ多いっぽ。海外はアメコミっぽいヒーローものが多くて、女の子が主人公のアニメが多いのは日本の特徴なのかなって思いますっぽ。『キューティーハニー』とか、『セーラームーン』とか。昔からその流れはある気がしますっぽ。

――アメリカで女性が主人公のマンガやアニメというと、ぱっと思い浮かぶのが『ワンダーウーマン』だったりしますもんね。

小鳩:基本的に強い感じですっぽね。あとは、『シンデレラ』みたいにキレイな感じですっぽ。

SAIKI:そうそう、優雅だったりもするし、その国ごとの女性観が出ているんだと思います。

――日本のガールズバンドの多さや幅広さにはこの国の文化が大きく影響しているんですね。

小鳩:大きいと思いますっぽ。言ってしまえば、私達もメイドですし(笑)。

SAIKI:カワイイのいちジャンルがここに(笑)。

小鳩:でも、最近は本当に若いガールズバンドが増えてうれしいですっぽ。

――ガールズバンドじゃなくて、ただのバンドとして見てほしいという人達もいますよね。

小鳩:今はメディアにハードロックのガールズバンドが出る機会が多くなって、世間が正しい認識を持ってくださるようになったので気にしていないんですけど、BAND-MAIDを始めた当初は「ガールズバンドはアイドル」みたいにひとくくりにされていたので、「アイドルじゃないよ!」っていうのを見せたかったですっぽ。

SAIKI:「ガールズバンドでもいんですけど、バンドなんです!」みたいな。

小鳩:当時は、自分達で演奏はしてないけどバンドとしてやっている方々がけっこういらっしゃったので、そことは違うんだというところを見てもらいたかったっていうのが大きかったと思いますっぽ。

SAIKI:時が経って曲数も増えて、「BAND-MAIDらしい曲ですね」って言われるような定番の曲ができるようになってからは呼ばれ方は気にならなくなりました。

――これからはフォロワーを生み出すような存在になれたらいいですね。

小鳩:なっていきたいですっぽね。日本での認知度を海外ぐらい上げたいですっぽ!(笑)。 そして、海外でももっと知ってもらえるように頑張りたいですっぽ!

BAND-MAID(バンドメイド)
2013年に結成した日本発のハードロックバンド。小鳩ミク(ギター・ボーカル)、SAIKI(ボーカル)、KANAMI(ギター)、AKANE(ドラムス)、MISA(ベース)の5人組。メイドの見た目とは相反するハードなロックサウンドが、全世界のファンやメディアから支持を得ており、YouTubeの総再生回数は1億回を超える。2019年には、世界最大級のイベンター「Live Nation」とのツアーパートナーシップを発表し、 ロック界の伝説Tony Viscontiによるプロデュースを含むアルバム『Conqueror』をリリース。2021年1月には4thアルバム「Unseen World」をリリース、9月に公開されたNetflix映画『KATE』にも出演。9月6日にはTVアニメ『プラチナエンド』オープニングテーマ「Sense(TV Size Ver.)」の配信を開始、10月27日にはCDシングル「Sense」をリリースした。

■BAND-MAID「Sense」Music Video
https://youtu.be/BWN6iOFjm9U
■BAND-MAID「Sense」配信先一覧
https://band-maid.lnk.to/Sense
■BAND-MAID「Sense」CD購入先一覧
BAND-MAID.lnk.to/Sense_CD

https://bandmaid.tokyo
Twitter:@bandmaid
Facebook:@BAND-MAID
Instagram:@bandmaid.jp
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCJToUvYrmkmTCR-bluEaQfA

cluppo(クルッポ)
BAND-MAIDを作り出した小鳩ミクのソロ・プロジェクト。生み出した新たな音楽ジャンルは「HIPPIE-POPPO」古き良き70年代をcluppoが再解釈し、ラブリーでピースフルなミュージックを奏でる。
https://www.cluppo.tokyo/

Photography Akihito Igarashi(SIGNO)

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「2年ぐらいで終わる可能性もあった」 世界に多くのファンを持つBAND-MAIDインタビュー前編 https://tokion.jp/2021/10/25/global-icon-band-maid-part1/ Mon, 25 Oct 2021 09:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=70789 インタビュー前編では、世界で活躍する日本発のバンド、BAND-MAIDの人気の理由に迫る。

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メイド服姿でハードロックを演奏する、そのギャップで世界中に多くのファンを持つ日本のバンド、BAND-MAID(バンドメイド)。ギター・ボーカル・作詞を担当する小鳩(こばと)ミクを中心に、ギター・作曲を担当するKANAMI、ドラムのAKANE、ベースのMISA、ボーカルSAIKIの5人編成。アメリカ、イギリス、ヨーロッパなどを中心に行うワールドツアーでは全公演ソールドアウトになるなど、世界中に活躍の場を広げている。9月にはNetflix映画『KATE』が公開され、さらに注目される存在となった。

インタビュー前編では「なぜBAND-MAIDが海外でこれほど支持されているのか」をテーマに、小鳩とSAIKIの2人に結成から今までのことを振り返りつつ、海外で知られるようになったきっかけ、海外でのライブ、また日本語歌詞へのこだわりを語ってもらった。

――BAND-MAIDは結成して9年目を迎えました。世界征服への道はまだ半ばだと思いますが、結成当初の自分達が今のバンドの状況を見たら「よくぞここまで行ったな!」と思うんじゃないですか?

小鳩ミク(以下、小鳩):実は結成から2年ぐらい経った頃、BAND-MAIDが終わる兆しがあったんですっぽ。でも、海外からの反応が救いになって続けることができたんですっぽ。あの頃の自分達が見たら、「よくぞここまで」というより「9年もやってるの!?」ってびっくりすると思いますっぽ。

SAIKI:これまであまり言ったことなかったですけど(笑)。

――それは知らなかった! 海外からの反応というのは「Thrill」のMVのことですか?

小鳩:そうですっぽ。あれがなかったら、あの作品を最後にバンドが終わる予定もありましたっぽ。

SAIKI:でも、私達がそのことを知ったのはそれよりも後のことで、「本当はあれが最後になる予定だったんだよ」「ええ~っ!?」って。

小鳩:ある日、社長から突然言われて、「そうだったんですかっぽ!?」って自分達も驚きでしたっぽ。

SAIKI:「よかったねぇ……」ってみんなで(笑)。だから、「Thrill」のおかげです。

――何があるかわからないものですねえ。今振り返ってみて、BAND-MAIDがウケた理由ってビジュアルの斬新さのほかに何があったと思いますか?

小鳩:やっぱり、楽曲とのギャップが大きかったと思いますっぽ。コメントでも「この子達が本当に弾いているのか!?」という内容が一番多かったっぽ。かわいい格好をした女の子が楽器を演奏しているというのが衝撃だったみたいで。それは今でも思いますっぽ。

――そう考えると、いい音楽をやっていても全く話題にならなかった可能性もあったわけで、完全に作戦勝ちだったんですね。

小鳩:メイドさんは海外だと日本文化として見られていて、それで気にしてくださる方が多かったので、映像だからこそ伝わったものなんだろうなと思いますっぽ。

――2010年代って感じですね。

SAIKI:映像がなかったら今の私達はないかなって思います。

――そのほかに海外の人から言われた言葉で印象的なものってありますか?

小鳩:「『Thrill』はアメリカン・ロックを感じさせる」とか、メンバーそれぞれに個性があって、その頃私がリッケンバッカーを使ってたということもあって「日本のビートルズだ!」とか(笑)。SHOW-YAさん以降、日本でハードロックをやっている女の子ってあまりいなかったので、「日本にもこういうロックバンドがいたんだ!」ってびっくりされることはありましたっぽ。

海外進出は結成の頃から目標だった

――今回の取材にあたって、5年前に他メディアで行ったインタビューを読み返したんですけど、今と比べて違和感がなかったんですよ。

SAIKI:へぇ~(笑)。

小鳩:変わってなかったですかっぽ? 

――海外に行きたいとか、あの頃はまだ外部の作家が曲を書いていたので、「自分達で全曲を書けるようになりたい」とか。当時からビジョンが明確だったからなんでしょうね。

小鳩:ここまでのことは想像してなかったけど、海外に行きたいとは結成の頃から言っていたし、大きな目標が最初からありましたっぽね。

SAIKI:大きな目標以外に細かい目標も共有するためにみんなで話をしてみたら、やりたいこととかやりたい音楽のスタイルが5人とも一緒で、だから進めやすかったというのはありますね。バンドって1人でもヤバいメンバーがいたらヤバいじゃないですか(笑)。そういうことがBAND-MAIDにはなくて。

小鳩:確かに。

SAIKI:自分達で言うのもなんですけど、私達は全員「たまには遊べ!」と言われるぐらい真面目すぎるところとか、ブレたくないっていうプライドの高さがあるからそれがよかったのかなと思います。

――BAND-MAIDがハードロック路線を選択するきっかけになったのが、「Thrill」のMVを紹介してくれたJrock Radioだったんですよね。

小鳩:そうですっぽね!

SAIKI:本当にびっくりした(笑)。

小鳩:びっくりしたっぽ! SNSのフォロワーが海外から急に増えて、「みんな、アカウント乗っ取られたか!?」っていう話をしてたら、Jrock RadioさんがきっかけだったっていうのをKANAMIが見つけてくれたんだっぽね。

SAIKI:そう。

小鳩:「よかったー、乗っ取りじゃなくてー」って。それぐらい意外でしたっぽ。

――事前に先方から連絡があったわけじゃなくて、勝手に紹介していたんですね。

SAIKI:一応、メールはくれていたらしいんですけど、英語だったし、よくないメールかと思って当時のマネージャーもそのままやり過ごしていたらしくて。

小鳩:当時はこっちから海外へは何もアプローチしてなかったから、まさか海外からメールが来るなんて思わないじゃないですかっぽ。

SAIKI:どうやって見つけてくれたんだろうね? 一度、聞いたことあったけど忘れちゃったね(笑)。

小鳩:ねえ。

初の海外単独ライブだったメキシコ

――それをきっかけに海外でライブをするようになったわけですけど、みなさんは海外でどうやってライブをするのかほとんど知識がなかったわけですよね。どうしていたんですか?

SAIKI:最初は海外に行くための買い出しが大変で。向こうには何があって、こっちから何を持っていったらいいのか全然わからない。

小鳩:でも、ありがたいことに海外での初めてお給仕(ライブ)が大きなイベント(2016年3月にアメリカ・シアトルで行われた「Sakura-Con」)で、あちらがある程度必要なものを用意してくださったのでそれはよかったですっぽ。それでもあとで「あれが必要だったね」という話になったので、次に活かせましたっぽ。

SAIKI:あと、いまだに課題ではあるんですけど、荷物の重量!

小鳩:毎回空港で時間取られるっぽね。

SAIKI:はじめの頃は空港のチェックインに6時間ぐらいかかっていたんですよ。

――ええっ!? それは初めて海外で単独お給仕を行った2016年の話ですか?

小鳩:そうですっぽ。メキシコの単独の時が大変でしたっぽ。「機材はここに詰め込んで……でも洋服が入らない!」とか。その頃はキャリーバッグもそんなに大きくなかったので、ひぃひぃ言ってたっぽ。手持ちのバッグを大きいものにしたり。

――それにしても、初めての海外の単独ライブがメキシコというのもすごいですよね。

小鳩:「メキシコでお給仕が決まりました」って急に言われて、「え、メキシコ!?」って。でも、その頃海外だとアメリカよりもメキシコのほうがファンの方が多かったんですっぽ。Jrock radioで盛り上がったあと、メキシコの方からのメッセージが増えて、メキシコのプロモーターの方が私達のことをすごく好きになってくださって、「今、メキシコでファンが増えてるから、ぜひ来てほしい!」って言ってくださったんですっぽ。でも、最初に行く国がメキシコだなんて思ってもいなかったし、会場も1000人キャパって言われて。その頃は日本でもそんな大きい会場でやったことなかったんですっぽ。だから、「(ご主人様お嬢様<ファン>が)前列しかいなかったらどうする?」って言ってたんですっぽ。でも実際はパンパンだったからめちゃめちゃびっくりしましたっぽ!

SAIKI:ウェルカム状態ですっごく盛り上げてくれたからやりやすかったよね。

小鳩:何やっても盛り上がったっぽね。

SAIKI:日本じゃなかなか見られない盛り上がりだったので、いい意味で日本とのギャップを感じましたね。

――普通は日本で自信をつけてから「よし、海外に行くぞ!」って感じですけど、BAND-MAIDは海外で自信をつけて帰ってきたんですね(笑)。

SAIKI:海外での経験のおかげで心も強くなって、日本でのツアー中にトラブルが起こっても、「あれに比べれば平気っしょ」って。「リハができるだけマシです! ありがとうございます!」みたいな(笑)。

小鳩:「日本語が通じるっぽ!」みたいなことでも喜べましたっぽ。

SAIKI:海外ツアー直前のリハは、「よし! やってやんぜ!」みたいな感じでしたね(笑)。

小鳩:気合いが違ったっぽね。現地でリハができないことを想定して準備したり。海外でのトラブルなんて挙げだしたらキリがないっぽね。

SAIKI:でも、2019年に行った海外ツアーはよかったね。

小鳩:よかったっぽね!

SAIKI:あれは初成功でしたね、細かいトラブルは多かったけど、アンプが燃えたりとか。

小鳩:そうそうそう、アンプが燃えたっぽ。煙臭いなと思ったら燃えてたっぽ。

SAIKI:アメリカのダラスでしたね。でも、それぐらいでしたね。

――皆さんにとってはアンプが燃えるなんてささいなことなんですね。

小鳩:ささいなことになっちゃいましたっぽね!

海外を意識した曲作りと日本語歌詞へのこだわり

――海外ツアーへ行くようになったことで、海外を意識した曲作りをするようになったりしたんですか?

小鳩:なりましたっぽ! 海外にはコールアンドレスポンスをしてくださる方がとても多いので、シンガロング多めの曲を増やそうってなりましたし、歌詞も部分部分でなるべく簡単にして、日本語がわからなくても歌えるパートを足したりするようになりましたっぽ。

――でも、日本語で歌うことは変えなかったんですね。

小鳩:そうですっぽね。むしろ、「日本語がいい」って言ってくださる海外の方が多いんですっぽ。BAND-MAIDの歌詞で日本語を勉強したり、漢字の意味を聞いてきてくださる方が多かったので、「日本語は大事にしていきたいね」ってなりましたっぽ。

――昔は海外進出を目指すなら英語の歌詞じゃないと、という風潮がありましたよね。

小鳩:最初から意識せずに日本語でしたっぽ。

SAIKI:やっぱり、日本人なので日本語で歌うほうがニュアンスを伝えやすいし、本来伝えたいことに近い表現になるじゃないですか。歌詞の捉え方は自由ですけど意図していない形では伝わってほしくないので、そういうリスクを避けるために日本語を選んでいるのはあると思います。

――日本語のほうが気持ちも乗せやすいですもんね。

SAIKI:そうですね。生で聴いてもらうほうがイントネーションとかを通じて日本語の奥深さも伝わるし。なので、英語で伝えたいところは英語で歌うし、日本語で伝えたいところは日本語で歌う。そうやって表現の自由度を高めたかったというのもあります。

――英語である必然性があるから英語で歌ってる。

小鳩:そうですっぽね。この部分は英語でいきたいね、とか。

SAIKI:英語と日本語でそれぞれのイントネーションがあるじゃないですか。KANAMIがあげてきたメロを聴いて、そのときに浮かんだ言葉が英語ぽかったか、日本語ぽかったかで決めるほうがより耳が気持ちよくなると思うので。ただでさえBAND-MAIDの曲はカロリーが高いというか、言葉が細かくて音数も多いので、よりすんなり聴いてもらえるような歌詞になるように努めていますね。

後編へ続く

BAND-MAID(バンドメイド)
2013年に結成した日本発のハードロックバンド。小鳩ミク(ギター・ボーカル)、SAIKI(ボーカル)、KANAMI(ギター)、AKANE(ドラムス)、MISA(ベース)の5人組。メイドの見た目とは相反するハードなロックサウンドが、全世界のファンやメディアから支持を得ており、YouTubeの総再生回数は1億回を超える。2019年には、世界最大級のイベンター「Live Nation」とのツアーパートナーシップを発表し、 ロック界の伝説Tony Viscontiによるプロデュースを含むアルバム『Conqueror』をリリース。2021年1月には4thアルバム「Unseen World」をリリース、9月に公開されたNetflix映画『KATE』にも出演。9月6日にはTVアニメ『プラチナエンド』オープニングテーマ「Sense(TV Size Ver.)」の配信を開始、10月27日にはCDシングル「Sense」をリリースする。

BAND-MAID「Sense TV Size Ver.」:https://lnk.to/Sense_TVSize
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Photography Akihito Igarashi(SIGNO)

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