連載:ファッションと社会をめぐるノート Archives - TOKION https://tokion.jp/series/連載:ファッションと社会をめぐるノート/ Mon, 26 Feb 2024 05:13:21 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.2 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png 連載:ファッションと社会をめぐるノート Archives - TOKION https://tokion.jp/series/連載:ファッションと社会をめぐるノート/ 32 32 連載「ファッションと社会をめぐるノート」第2回/中国について語る時に我々が語ること。 https://tokion.jp/2021/01/20/notebook-on-fashion-and-society-vol2/ Wed, 20 Jan 2021 06:00:42 +0000 https://tokion.jp/?p=17323 「社会」という観点からファッションの現在地と行く末を描き出す連載企画。第2回では、イデオロギーやオリエンタリズムを乗り越えて、中国で今新しく生まれているカルチャーと出会うために必要な手続きやマインドセットについて論じる。

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社会の様相が大きく変わりゆくこの現在において、ファッションのありようにはどのような変容が生じているのか? また、この先にはどのような可能性が残されているのか? 本連載で綴られていくのは、そのような問い掛けへの応答であり、ファッションの可能性の中心である。
国内外のファッションブランドのプロデュースやコンサルティングなどを手掛け、創作や評論活動も行う小石祐介が、「社会」という観点からファッションの現在地と行く末を描き出す連載企画。第2回では、近年ますます存在感を高める中国において、今新しく生まれているカルチャーの胎動と、それに直接触れるために必要な手続きやマインドセットについて論じていく。

Photography KLEINSTEIN

“If Biden wins, China wins”(バイデンが勝てば、中国の勝ちだ)

2020年11月に行われた米国の大統領選挙はバイデン候補の勝利に終わった。ファッション関係者をはじめ、多くの人々が歓喜の声を上げている姿が目立つが、世界の先行きはまだ不透明だ。印象に残ったのは、多くのメディアやセレブリティをはじめ、マスメディアのスタンスが明らかにバイデン候補に有利のように見えたのにも関わらず、4年前の選挙同様に大方の世論調査が軒並み外れ、選挙の命運を決めた州の票差が想像以上に僅差で終わったことだ。結果として投票者のうち約半数の7400万人が、失策続きと酷評されてきたドナルド・トランプへ投票したという現実を世界は目の当たりにすることとなった。最低人気の候補者達による選挙と揶揄された、パンデミック下の選挙だが、両候補は歴代大統領選の得票数を更新しそれぞれ得票で1位、2位を塗り替えた。

If Biden wins, China wins”(バイデンが勝てば、中国の勝ちだ)
米国のソーシャルメディアの動向を観察していた私は、ドナルド・トランプが発したこのシンプルなメッセージが、コロナウィルスのパンデミックが悪化するに従い米国の有権者と世界各国の人々の心を揺さぶったのを目にした。アジア人に対する視線は徐々に厳しくなり、若者のコミュニティから支持者を集めた快活な大統領候補者、台湾系アメリカ人のAndrew Yang(アンドリュー・ヤン)も肩身が狭そうに映った。
トランプのメッセージは「中国」への意識をより顕在化させた。その一方で数ヵ月もの間、米国国内、そして選挙に関心のある世界各国で語られた中国についての話題は、ソーシャルメディア上に持ち寄られた情報を根拠にした政治経済の話題でしかなかった。幅広い教養を持っていると少なくとも世間一般に思われているリベラルな文化人や評論家でさえ、中国について語る時に語ることといえば、金と政治の話ばかりである。

選挙期間中、前回のトランプ勝利を当てた世論調査会社や著名人にインタビューマイクが向けられていた。数々のインタビューの中で私の印象に残ったのは、両陣営の選挙キャンペーングッズを生産していた、中国浙江省にある義烏(Yi Wu)の工場の若いオーナーだった。
「今のところトランプグッズの発注数が多いので今回も彼が勝利するんじゃないかと思いますよ」と若いオーナーは飄々と嬉しそうに語っていた。米国ではトランプ、バイデン両陣営の支持者が中国の台頭を警戒する中、キャンペーングッズを作って大金を稼いでいる中国の工場のオーナーが笑顔で選挙情勢について答えるというのはなんとも皮肉だ。「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と書かれたグッズが無造作に積まれた山の目の前で、「TRUMP PENCE 2020」とプリントされた旗が作られ、その隣では「BIDEN HARRIS 2020」の旗が作られている。その様子はもはや現代喜劇である。チャーリー・チャップリンがもし生きていていたら、笑いのネタにするに違いない。トランプ大統領が言ったように、この工場のオーナーは選挙の勝者に違いなかった(実際にこういったシーンはThe New York Timesで取り上げられた)。

この現実のシュールなワンシーンは、グローバル社会の複雑さの一面を表している。人々は世界の動きを議論するとき、単純なストーリーを描き、すぐに結論を短絡的に決めつけがちだ。しかし、世の中はシンプルではなく、複雑さを孕み、矛盾を抱えたまま動き続けている。私にとって中国という国の面白さは、単純なストーリーで取り切りきれない、グローバル社会の根本的な矛盾や複雑さ、そして怪しさを受け入れながら、バイタリティあふれる姿で生きる人々が大勢いるところにあるのだと思う。おそらく、Higher Brothersが“Made in China”で歌ったのは、この現実の複雑さに違いない。

”My chains, new gold watch, made in China We play ping pong ball, made in China 给bitch买点儿奢侈品 made in China Yeah Higher Brothers’ black cab, made in China.”
[Higher Brothers x Famous Dex – Made In China (Prod. Richie Souf)]

Higher Brothers x Famous Dex – Made In China (Prod. Richie Souf)
Photography KLEINSTEIN

グレート・ファイアウォール、そしてそこに貼られた壁紙

中国はGDP世界2位の大国にも関わらず日本語や英語で調べられる情報はかなり限られている。ここまで毀誉褒貶が激しい国も無いだろう。日本語や英語で情報を発信している各国の中国通の嗜好は偏り、強いフィルターがかかっている。英語で調べられるものは、欧米受けしやすいオリエンタリズムの眼差しで中国を見る人たちに向けたヴィジュアルやストーリーで、日本語で調べられるものは親日や反日といった紋切り型のバイアスを通したものが多い。
「欧米メディアは中国の悪い所を誇張し過ぎです。中国メディアは中国を褒めすぎです」と語るのは中国南京市在住のドキュメンタリー作家の竹内亮だ。彼が制作した『好久不见,武汉(お久しぶりです、武漢)』というパンデミック後の武漢を撮影したドキュメンタリーはweiboで1日で1,000万回以上再生された。日本で生活する中国人、中国で生活する外国人を取り上げる、「我住在这里的理由(私がここに住む理由)」という番組も面白い。彼の配信するドキュメンタリーのように現地の人々の日々の姿を配信するメディアはまだ少ない。結局のところ、更に自分の関心に沿って「今」の情報を調べるには微博(Weibo)、大众点评(Dian Ping)、百度(Baidu)といった現地のサービスを使い、簡体字を打ち込んで調べ、そしてリアルな人と交友を持つ必要がある。慣れない簡体字を打ちながら調べていると「インターネットの限界と現実の広大さ」を突きつけられる。我々は非英語圏の世界を調べるとき、つい英語で調べたものを世界そのものだと考えがちだが、そうしたやり方で見つかるものは氷山の一角に過ぎないのだ。そこで見つかる情報は全て英語話者のフィルターを通していているからだ。
このような視点を共有できる多国籍のメンバーで構成されるデザインチームが、ジェンダーレスなユニフォームを作るレーベルBIÉDEを立ち上げた。そのプロデュース、マネジメントをクラインシュタインが行っている。コレクションのヴィジュアルは北京在住の写真家・映画監督のQuentin Shih(时晓凡/クエンティン・シー)が担当した(TOKIONでもインタビューが掲載された)。彼は「ディオール」や「ルイ・ヴィトン」といったクライアントと仕事をしながらも、欧米が期待するオリエンタリズムの眼差しにそのまま応えることはせず、欧米と中国という二項対立に対して批評的な作品を作り出している。

BIÉDE COLLECTION 01 VIDEO02
MOVIE Creative Direction by BIÉDE
Video by KANGHONG Image
Production by KANGHONG Image – YUANTING / BEIJI / KANGHONG
Music “Groovy” by SOULFRESH BEATS
© BIÉDE Photography Quentin Shih(时晓凡)

文革の後半時代に中国を訪れ、後にパルム・ドール受賞することになる映画監督の陳凱歌を含む、数々の文化人と交流を築き、中国文化を日本に紹介してきた映画研究者・文学者の刈間文俊は、とあるエッセイの中で詩について触れている。互いに信頼し合う詩人や作家たちは、かつて酒を飲みながら社会を風刺する詩や散文を披露し合っては、すぐにそれをゴミ箱に捨てたのだという。その時代の「今」を切り取った作品たちは、立ち上がったその場で儚く一瞬で消えていったようだ。
外国人のために作られた装飾の情報を掻い潜り、グレート・ファイアーウォールを乗り越える。その壁を乗り越えた先にも存在する幾重にも重ねられた膜をかいくぐると、オリエンタリズム、エスニック、イデオロギー、あるいは金や政治の話題で切り取りきれない、カルチャーの輪郭、未開の新しいシーンが存在する。

孔子は『論語』で「子曰、衆惡之必察焉、衆好之必察焉」という言葉を残した。
これは大勢の人が嫌うからといって、自分自身で確認せず判断をするな。また、大勢の人が好むからといって自分自身で確認を怠ってはいけない、という意味だ。2500年前に綴られたこの言葉は、強く今の我々にエコーする。
壁の内側でしか見ることのできないシーンはこの文章が読まれる間にも生まれている。気がつくかどうかは我々次第なのだ。

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連載「ファッションと社会をめぐるノート」第1回/新しいカルチャーは乱世から生まれる https://tokion.jp/2020/10/29/notebook-on-fashion-and-society-vol1/ Thu, 29 Oct 2020 11:00:47 +0000 https://tokion.jp/?p=9851 「社会」という観点からファッションの現在地と行く末を描き出す連載企画。第1回では「ドナルド・トランプ以降の世界」における、ファッションのオルタナティブな表象と可能性を探る。

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社会の様相が大きく変わりゆくこの現在において、ファッションのありようにはどのような変容が生じているのか? また、この先にはどのような可能性が残されているのか? 本連載で綴られていくのは、そのような問い掛けへの応答であり、ファッションの可能性の中心である。

国内外のファッションブランドのプロデュースやコンサルティングなどを手掛け、創作や評論活動も行う小石祐介が、「社会」という観点からファッションの現在地と行く末を描き出す連載企画。第1回では、ドナルド・トランプ以降の社会と、そこに立ちあらわれたオルタナティブなファッションの潮流について論じていく。

「政治とファッション」、といってしまうと堅苦しい感じのテーマに見えてしまうが、「インフルエンサーとファッション」と言えばどうだろうか。かなり見慣れた話題になると思う。この連載では、普段ファッションメディアでは語られることが少ない社会のニュースを観察しながら、ファッションについて書いていきたいと思う。

ドナルド・トランプが「インフルエンサー」となる世界で

今年の6月、イギリスのDAZED STUDIOが発表したトレンドレポートの『The Era of Monomass(https://dazed.studio/monomass/)』には、この過去数年を総括する上で、いくつか興味深いトピックがあった。そこにはCOVID-19下でのYouTube、tiktok、Instagramの利用率とユーザー数の増加、ジェネレーションZの分析などが掲載されていたのだが、中でも最も印象に残ったのは、インフルエンサーについて書かれた”WHO’S INFLUEZTIAL NOW”のページだった(The Era of Monomass, p.212)。

そのページには、カニエ・ウェスト、キム・カーダシアン・ウェスト、ビヨンセ、ビリー・アイリッシュやトラビス・スコット、G-DRAGON、若き環境活動家のグレタ・トゥンベリ、前アメリカ大統領のバラク・オバマといった面々の写真がピックアップされていた。各人物の写真は丸で囲まれていて、丸のサイズが影響力に比例しているようだ。どの人物も強力なインフルエンサーだが、カニエ・ウェストを抑えて一番大きな丸で囲まれていたのが、赤いキャップを被ったドナルド・トランプだった。確かに日本に居る自分にとってもドナルド・トランプというキーワードを見ない日は少なかったような気がする。オバマ政権時代ではあり得なかったことだ。トランプ政権の誕生によって、インターネット空間も実社会も騒々しくなったものである。アメリカに住む人にとってはおそらくもっとそう感じるのだろう。『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』では悪い冗談として描かれていたシーンが現実のものとなったのだから。

ファッションは、単なる衣服の流行ではなく、もっと大きな社会の様相を指す

その騒々しい世界に、新型コロナウイルスが登場し、今世界は荒れている。このタイミングにこそ、ファッションデザインについて考えてみたい。ファッションデザインとは服、シューズ、バッグ、アクセサリーといったものを作る仕事のことをいうのだろうか。あるいはスタイリングやヴィジュアル、総合的な組み合わせを行うディレクションまでを指すのだろうか。

僕たちがファッションについて語る時、人が身につけているものだけではなく、その周辺についても無意識に語っている。ファッションには、聴いている音楽、あるいは聴かなくなった音楽、好きな作家やアーティスト、スポーツ、あるいはソーシャルメディアでフォローしている人やブロックしている人といった情報、その人の仕草や振る舞い、言葉といったものが含まれるのだ。9月の全米オープンの試合中、大坂なおみはマスクを使って静かにBLACK LIVES MATTER(BLM運動)を支持した。彼女は今、最も代表的なリベラルなファッションアイコンの一人だが、彼女が何かを身につければ、本人のアティチュードと共鳴して、新しいアイデンティティがそこに表れる。

我々のアイデンティティは、個人の外へ、そして社会に滲み出している。個人と社会との関係性がアイデンティティを支えているのだ。同様の話は30年以上前、ヴィム・ヴェンダースが、山本耀司をフィーチャーして撮影した『都市とモードのビデオノート』(1989)の冒頭で、ヴェンダース自身によって語られている。ファッションは衣服や流行にとどまらず、人の「装い」の「有様」の移り変わりとその表現という、もっと大きな社会の様相(ダイナミクス)のことを指しているのだ。

『都市とモードのビデオノート』(監督・出演:ヴィム・ヴェンダース 、 出演:山本耀司)

このことを考えて、僕は正式な日本語訳を未だに持たない「ファッション」のことを「様装(Yo-u-so-u)」(人の装いと有様の様相)という言葉に翻訳することにしている。 *〔注 : ちなみにfashionの語源はラテン語のfactioという言葉だ。これは何かをする、作るという動作を示している。フランス語でいわゆるファッションを指すmodeという言葉には流儀(スタイル)や状態といった意味がその背景にある。〕

この大きな視点でファッションデザインというものを改めて捉えてみると、「社会のうねりをつくること」もファッションデザインの一部であると言っていいだろう。

行き詰まった現状には、いつも「文化」が一撃を加えてきた

さて、この5年を振り返ると、国際社会で最も大きなうねりを作ったのはドナルド・トランプだった。彼をファッションデザイナーといってしまえば皮肉にしか聞こえないが、彼の一挙一動がファッションシーンならびにファッションデザインの方向性に多大な影響を与えたのは紛れもない事実である。ドナルド・トランプが、世界最強であり最大の経済大国である「アメリカ」を象徴することになった結果、その現状に対する抵抗運動があちこちで立ち上がり、ファッションではこれまで以上にダイバーシティというテーマが強力なものとなった。

結果として、トランプ政権の誕生により、皮肉なことにファッションそのものには面白いシーンが増えたと思う。ファッションにおけるイノベーションは、多くの場合、現状に対する「カウンター」から生まれるからだ。過去の1960年代のカウンターカルチャーと、70年代以降のファッションシーンは、第二次世界大戦後の動乱、ニクソン政権とベトナム戦争、共産主義を掲げる東側社会と西側社会の対立構造と社会不安がなければ強力なものにはならなかったはずだ。

その頃と同様、トランプの大統領選のキャンペーンが始まった2015年後半から2016年頃にかけてファッションにも新しいシーンが生まれた。その一つはゴーシャ・ラブチンスキー、デムナ・ヴァザリアに代表される旧ソ連出身のファッションデザイン、そして周辺のポップカルチャーの勃興だった。キリル文字が書かれたTシャツを街で見かけた人も多いと思う。K-POPスターのファッションへの影響はすでに大きかったものの、米国での流行が本格化したのもトランプ政権以降である。

トランプ政権により、アメリカがリベラル的指向性を失う過程で、「非アメリカ的存在」、「非白人のカルチャー」に焦点があたったのは偶然ではない。人々はInstagramを使っては国境を超え、訪れることのなかった「非欧米的な世界」にオルタナティブを探し求めた。

今では「トランプ政権が志向するシンボルの否定」が、現状のアメリカに対するオルナタティブな存在となっているのだ。「MAKE AMERICA GREAT AGAIN(アメリカを再び偉大に)」という言葉が書かれた赤いキャップは元の意味をもはや失い、リベラル側にとっては「アンチダイバーシティ」、「アンチリベラル」のアイコンになっている。カニエ・ウェストがその帽子を被ったことで、叩かれたというニュースを覚えている人も多いだろう。

40年前、セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスは、エリザベス女王を冒涜し、ナチスの鉤十字を身に着けるという社会的タブーを犯してステージで暴れていた。その過激なスタイルによって彼は若者たち(必ずしも若者だけではなかったと思う)に反権力の象徴として見なされ支持されていたわけだが、我々が生きる現在では、「リベラル」、「ダイバーシティ」、「環境保護」といった至極まっとうに見える態度こそが現状に対するカウンターであり反権力の象徴になりつつあるというのは何だか皮肉なものだ。もしトランプ大統領が大多数から見て、聖人君子のような存在であったとすればこの構図は存在しなかっただろう。かつて触れられてこなかった領域に新しい前衛的な表現の可能性が広がっているのだ。

2020年の11月3日には大統領選挙が行われる。新型コロナウィルスで世界は混沌と化し、米国ではBLM運動が始まった。それは反政権へのうねりに向かい、ファッションシーンにも早速強い影響を与えている。

我々の社会は今荒れている。しかし、乱世の時こそ、新しいカウンターカルチャーは生まれる。歴史の中で、行き詰まった現状に一撃を加えてきたのはいつも人が生み出した「文化」なのだ。ファッションの世界にも今、目の前に新しい地平が広がりつつある。

Photography and Illustration Yusuke Koishi

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