岡田拓郎 Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/岡田拓郎/ Fri, 11 Aug 2023 10:55:23 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.2 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png 岡田拓郎 Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/岡田拓郎/ 32 32 never young beach・安部勇磨と岡田拓郎——対談後編 2人の好きなレコードから拡がる音楽談義、その影響と魅力について https://tokion.jp/2023/08/10/never-young-beach-yuma-abe-x-takuro-okada-part2/ Thu, 10 Aug 2023 09:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=202737 never young beachの安部勇磨と、サポートメンバーを務める岡田拓郎の対談。後編は、お互いの好きなレコードを持ち寄って音楽談義を繰り広げてもらった。

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「HMV record shop 渋谷」で、それぞれ購入したレコードを持って。never young beachの安部勇磨(左)と岡田拓郎(右)

never young beach(ネバーヤングビーチ)
安部勇磨(vocal、guitar)、巽啓伍(bass)、鈴木健人(drums)の3人組。2014年春に結成。2015年に1stアルバム『YASHINOKI HOUSE』を発表し、「FUJI ROCK FESTIVAL」に初出演。2016年に2ndアルバム『fam fam』をリリースし、2017年にメジャーデビューアルバム『A GOOD TIME』を発表。2019年に、4thアルバム『STORY』を発表し、初のホールツアーを開催。2023年6月、約4年ぶりとなる5thアルバム『ありがとう』をリリース。また近年は上海、北京、成都、深圳、杭州、台北、ソウル、釜山、バンコクなどアジア圏内でもライブに出演。
https://neveryoungbeach.jp
Instagram:@never_young_beach_official
Instagram :@_yuma_abe
Twitter:@neveryoungbeach
Twitter:@ThaianRecords

岡田拓郎
1991年生まれ、東京都出身。2012年に「森は生きている」のギタリストとして活動を開始。2015年にバンドを解散したのち、2017年に『ノスタルジア』でソロ活動を始動させた。現在はソロのほか、プロデューサーとしても多方面で活躍中。
Instagram:@okd_tkr
Twitter:@outland_records

前編に続き、never young beachフロントマンの安部勇磨 (ヴォーカル、ギター)と、サポートメンバー岡田拓郎(ギター)の対談をお届けする。アルバム制作について訊いた前編とはガラッと趣向を変え、こちらの後編では、お互いの好きなレコードを持ち寄って音楽談義を繰り広げてもらった。アルバムのインスピレーション元になったレコードから、来るべき安部のソロ作品の種となる音楽、お互いのオススメ作まで、多種多彩な音楽トークをどうぞ。

前編はこちら

新作『ありがとう』に影響を与えた音楽

——この後編では、最近愛聴しているレコードの話をざっくばらんにしてもらえればと思います。

安部勇磨(以下、安部):いいですね〜。そういうの好きです。

——さっきのHMVでの撮影の時もエサ箱を漁りながら盛り上がってましたけど、2人で一緒にレコード屋さんに行ったりするんですか?

岡田拓郎(以下、岡田):たまにするよね。サポート加入前に初めて新宿の「らんぶる」でミーティングした後にも2人で「DISK UNION」に行った気がする(笑)。

安部:あ〜、そうだった!あれは楽しかった。

——きっと普段2人でしているレコードの話がnever young beachの音楽や安部さんのソロの活動にも影響を与えていると思うんですが、どうですか?

安部:それは大いにあると思います。「これヤバい!」っていう音源の情報を送ったりしてますしね。

——ではまず安部さんから。

安部:今はバンド(never young beach)とソロで主に2つのモードがあるんですけど、バンドの方でいうと、前編でも名前の上がったデレク・アンド・ザ・ドミノスの『いとしのレイラ』(1970年)に圧倒的にハマってますね。あとは、「マザーレスチャイルド」収録のクラプトンのソロアルバム『461オーシャン・ブールバード』(1974年)とか、ザ・バンドとかも。

岡田:ザ・バンドもよく聴いたね〜。特に『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』(1968年)と『ザ・バンド』(1969年)の初期2枚。音がハイファイになる前の、モコッとした時期のやつね。あと、オールマン・ブラザーズ・バンドも。10代の頃にずっと聴いていた968年から1974年位までのクラシックロックに改めて向き合うタイミングになりました。

安部:今後バンドの参考にしたいものでいうとコレかな。スタッフの『スタッフ』(1976年)。

——へー!フュージョン系はちょっと意外かも。

安部:洗練されすぎているカチッとしたフュージョンはあんまり聴かないんですけど、スタッフって結構泥臭いじゃないですか。そこが好きですね。

——コーネル・デュプリーやクリストファー・パーカーみたいに、ブルース〜R&Bルーツのメンバーもいますしね。

岡田:ラリー・カールトンやリー・リトナーみたいな所謂フュージョンに比べるとプレイもかなり渋めですよね。コーネル・デュプリー繋がりでいうと、彼がバックをやっている時代のアレサ・フランクリンもよく聴いたな。

安部:そうそう!「 ナタリー」でやっている「細野ゼミ」という企画でチャック・レイニーとかバーナード・パーティについて細野さんに教わったのもあって、その辺りもよく聴いていました。

岡田:個人的に、『ありがとう』って隠れファンクアルバムなんじゃないかと思っているんですよ。そういうソウル〜ファンク系の名演からの影響が密かに反映されている気がする。かといって、ジェームズ・ブラウンやミーターズのような本格的なファンクとも違って、ウエスト・コ―スト・ロックの人達がファンクに接近している感じというか。

——リトルフィートみたいな?

岡田:まさに。ロック畑の人達がファンクを取り入れているあの感じに通じるものがあると思います。たまにカントリー・ロックのレコードに1曲だけあるファンクっぽい曲的というか(笑)。

安部:確かにそうかもな〜。

ソロで参考にしている音楽

——ソロの方は今後どういう音楽を参考にしていくつもりなんですか?

安部:バンドの方がカラッとしたギターサウンドが軸になっているとすると、ソロの方はもっとヒプノティック寄りの音像を目指したいと思っています。今日持ってきたのでいうと、まずはこれ、デヴィッド・T・ウォーカーの同名ソロアルバム(1973年)。

——おお、本人のサイン入り(笑)。

安部:そうなんですよ(笑)。これはとにかく全体の音像が素晴らしくて。深さと瑞々しさが両立している感じ。ドラムの録り音とか、弦のアレンジとかもめちゃくちゃいい!やっぱり、1960年代後半から1970年代前半の、パキッとする以前の音が個人的にツボなんだと思います。

もう1枚、これもソウルジャズ系ですけど、ハープ奏者のドロシー・アシュビーの『Afro-Harping』(1967年)。これはヤバい。

岡田:僕も大好きですね。ソウルフルでいて瞑想的な感じ。最高だよね。マーティン・デニーのエキゾチカをヒプノティックにした感じというか。マーティン・デニーもよく聴くとめちゃくちゃサイケデリックじゃないですか。僕の中ではドロシー・アシュビーともかなり近い感覚で聴いてます。

安部:次のソロアルバムにはこういう感じを盛り込めたらイイなあ〜。

岡田:こないだ安部ちゃんが教えてくれたあれもヤバかったよね。ハワイアンのマイナーレーベルのやつ。遅れてきたプレスリーみたいな……(スマホを調べる)。あ、これこれ、Buddy Fo And His Groupの『When It’s Time To Go』(1967年)。全然詳細がわからないんだけど。

——どうやって知ったんですか?

安部:これはSpotifyで見つけました。ジャケが胡散臭くて大好き(笑)。(聴きながら)これ、ホントにいいわ〜。

岡田:基本はラウンジ調のゆるい演奏に歌がからむポピュラーヴォーカルものって感じなんですけど、昔の歌謡曲みたいな深いプレートリヴァーブがずっとかかっていて、それこそどこかヒプノティックで、すごくイイんですよね。そうかと思うと、いきなりファンク的なリズムが入ってきたり、謎。

安部:こういうミニマルな音の質感に笠置シヅ子さん的なブギリズムや日本的なメロディーをまぜたらどうなるんだろ?とか考えてます。

——次のソロアルバムの具体的なアイデアが既にあるんですね。

安部:最近たくさんデモを録って。それをどんどん拓郎くんに送ってアイデアを募ってます。

あとはブラジルものにも関心があって、いろんなリズムを勉強してます。特にここ最近よく聴いているのが、エリオ・マテウスっていうリオデジャネイロ出身のアーティスト。特にシングル「Eu, Réu, Me Condeno / Feijão Com Farinha」(1973年)が素晴らしくて。これもカチッとしすぎてないというか、手作りな感じに惹かれます。ブラジリアンファンクみたいなものの他にも、アストラッド・ジルベルトとかボサノバ系も最近よく聴いてますね。

——今脳内で想像再生してみたんですけど、安部さんの声でボサノバやったらすごく良さそうですね。

安部:だと思うんですよ!俺も最近それに気づいちゃって。

岡田:僕がいうのも変ですけど、安部ちゃんが今作っているデモ、すごいイイですよ。

安部:ありがて〜……。

岡田:誇張じゃなくて、リリースされたらみんな結構ビックリすると思いますよ。ブラジル音楽に影響されたポップスは沢山あるけど、ああいう感じのは少なくとも日本では作られていない気がする。使っているコードもぐんと増えたしね(笑)。

安部:そうだね。拓郎くんや(香田)悠真くんから教えてもらった和音を使ったり(笑)。ファーストソロの『ファンタジア』を出したのはコロナでどうしていいかわからない自分の不安をガス抜きするみたいな意味もあったんですけど、その後素敵なミュージシャンと知り合ったり海外に行ったりする中で、日本人として今どんな音楽をやったら面白いのかということを前向きに考えられるようになったというか、チャレンジすることが楽しくなってきたんです。

岡田:まさに「この次はモアベターよ」(筆者注:細野晴臣がYMO結成前にリリースしたソロアルバム『はらいそ』のラストに収録されていた本人によるセリフ)だよね(笑)。

細野晴臣からの影響

——安部さんは以前から細野さんと交流を重ねてきたと思うのですが、細野さんからの刺激もやっぱり大きいんでしょうか?

安部:もちろんです。細野さんがやってきた音楽や聴いている音楽はもちろんですけど、細野さんの人間性そのものにすごく刺激を受けます。「あ〜、ものごとをそういうに考えるんだ!」という驚きというか、発見というか。「何歳で結婚したんですか?」とかそういう質問をついついしてしまう(笑)。

細野さんがどういうふうに時代を生きてどこに着目してきたのかっていうのがすごく気になるんです。音楽的なテクニックに秀でた人はたくさんいるけれど、テクニックもありながら、ああいう独特のアプローチで変化し続けてきた人は本当に稀じゃないですか。それって一体どういうことなんだろう、と。

——制作にあたって具体的なアドバイスをもらったりもするんですか?

安部:いや、それはあんまりないかな。けど、印象に残っているのは、一番大事なプラグインは「気合い」だよ、って言われたことですかね(笑)。それ聴いた時はめちゃくちゃ感動しましたね。

——一番「気合い」みたいなものから遠そうな人に見えて……

安部:そう。だからこそ説得力があるんですよね。「そっか〜、やっぱり気合だよな」って納得させられてしまう(笑)。あと、あの細野さんですら今もなお音作りで悩んだりするんだなっていうのを知ると、逆に勇気が湧いてくる(笑)。

なんにもしない時期があってもいい、っていう言葉も胸に残ってますね。今の世の中、ポップミュージックに関わっていると、早く作って出してっていうサイクルに自分を追い立ててしまうんだけど、そこから離れてゆっくり休む時間も必要だよなと思えるようになりました。

岡田:それは本当にそう思うな〜。

安部:音楽面、人生面、いろんな影響がありますね。

「この数ヵ月、世界一『いとしのレイラ』を再生していた自信があります(笑)」

——岡田さんが最近よく聴いているレコードは何ですか?

岡田:やっぱこれですかね。デレク・アンド・ザ・ドミノスの『いとしのレイラ』。

——前後合わせて一体何回デレク・アンド・ザ・ドミノスの名が出てくるんだ……(笑)。

岡田:ギターの音の研究のために聴いたのも含めれば、この数ヵ月、世界一『いとしのレイラ』を再生していた自信があります(笑)。

——ベタな質問ですが、『いとしのレイラ』の中でお2人が一番好きな曲は何ですか?

安部:それはもうタイトル曲(「いとしのレイラ」)でしょう!ツアー中、ホテルの部屋に集まってみんなで聴いたんですよ。あの後半のピアノパートを聴きながら、めちゃくちゃいいなあ…!って盛り上がったよね。

岡田:前半の流れがあってからのあれだからね。

安部:拓郎くんのこれって、オリジナル盤?

岡田:そう。USオリジナル。確か7000〜8000円位。音、最高です。日本盤とはパワーが違う。気がする!!!

安部:ジャケットの色合いも濃くていいな〜。

——岡田さんが一番好きな曲は?

岡田:全部素晴らしいですけど、一番は「テル・ザ・トゥルース」ですね。『ありがとう』のラスト曲「帰ろう」のギターは「テル・ザ・トゥルース」と「アイ・ルックト・アウェイ」を参照してます。ああいう軽めで適度にビートの効いたスワンプロックみたいなのがたまらなく好きで……。本来はデュアン・オールマンの方が好きなはずなんだけど、ここ最近はとにかくクラプトンのギターに集中して聴いていました。

岡田拓郎がおすすめするフェイバリットレコード

安部:(岡田持参のレコードを漁りながら)。うわあ、なにこれめちゃくちゃヤバそう!

岡田:これ(新崎純とナインシープス 「かじゃでぃ風節」)はきっと好きだと思う。1977年にビッグバンドをバックに録音された琉球古典音楽なんだけど、偶然『ペット・サウンズ』みたいに聴こえるっていう……。

安部:やべーじゃん。

岡田:安部ちゃんの次のソロの参考にもなるかも。琉球古典音楽の独特な旋律とヒプノティックな空気、それとアメリカ西海岸のポップスの融合、みたいな。

安部:あれも良かったね。『琉球レアグルーヴ』(2003年)ってコンピ。

——1960年代〜1970年代に録音されたポップスアレンジのグルーヴィーな沖縄伝統音楽を集めたやつですね。

岡田:南方のポップスって、否応なく惹かれてしまうんだよなあ。山派/海派でいうと、意外と自分は海派なのかも、っていうのが最近の発見です(笑)。

——(岡田持参のレコードを見ながら)久保田麻琴と夕焼け楽団の『ハワイ・チャンプルー』(1975年)もそういう視点で楽しんでいる感じですか?

岡田:そうです。この時期の夕焼け楽団のアルバム、超最高なのに細野さんの「トロピカル三部作」に比べるとちゃんと聴き継がれている感じがしなくてちょっと寂しい。『トロピカル・ダンディー』(1975年)級に素晴らしいと思うんですけどね。

安部:たしかに。めちゃくちゃいいのに。

——そもそも「トロピカル・ダンディー」という名称も久保田さん発案ですね。これ、実際にハワイで録音しているんですよね。

安部:え!そうなんだ。だから空気までトロピカルな感じなのか〜。

——しかも、細野さんがなぜかドラムで参加しているっていう。

岡田:この時の滞在で細野さんと久保田さんがハワイ中のエキゾチカのレコードを買いまくったらしいですよね(笑)。

——そうそう(笑)。このアルバム、決して誇張じゃなくて『トロピカル・ダンディー』と並んで世界一速い「ワールドミュージック」的実践の1つだと思います。

安部:そう考えると余計にスゴいな〜。

岡田:これは、さっきいったディープソウル繋がりで、シル・ジョンソンの『Is It Because I’m Black』(1970年)。昔柴崎さんにダブりレコードをタダでもらったうちの1枚(笑)。

——あ、そうでしたね(笑)。

岡田:この1年くらい、適度に甘いディープ・ソウル/サザン・ソウルを熱心に聴いていて。ギターのバッキングパターンの参考にしてます。

安部:(引き続き漁りながら)ヤバそうなのまだまだいっぱいあるじゃん〜。これは?

岡田:これは、最近の作品だね。シカゴの< International Anthem>から出ている、パナマ出身のパーカッション奏者ダニエル・ビジャレアルのアルバム『Panama77』。これも安部ちゃんのソロの参考になるかなと思って。

安部:(聴きながら)あ、もう好き。好きなパーカッションの鳴り方。

岡田:ジェフ・パーカーとかも参加してて、コンテンポラリーなカッコよさもありますね。

安部:ラテン系はここ最近俺もかなり好きですね。

岡田:さっきHMVでも何枚か買ってたよね。

安部:そうそう……(漁りながら)これは何だろう?

岡田:これは『Home Grown』っていうハワイのAORとかフォークロック系のコンピレーションだね。何枚か出ているうちの2枚目(1977年)。これのB-2に入っているノヘラニ・シプリアーノっていう人の「Lihue」っていう曲がメロウですごくいいんです。

安部:絶対いいじゃん!俺、ハワイのAOR大好きなんだよね。マイク・ランディとか……。さっきもマッキー・フェアリー・バンドの同名作(1978年)を買ったし。ハワイアンAORって、ホントいいよね。

——米国のものにはない楽園的な空気感がありますよね。

安部:そうなんですよね。超好きだわ〜。これはどこで見つけたの?

岡田:日本のレコード屋でもコンピコーナーでたまに見かけるよ。

安部:えー、ほしいほしいほしいほしいほしい。

岡田:このあと取材終わったら探しに行こう(笑)。

南の音楽に惹かれている2人

岡田さんはこないだロスアンゼルスに行ってましたよね。そこでもレコードは買ったんですか?

岡田:はい。ロスは最高に楽しかったですね。 安部ちゃんのソロアルバムとか裸のラリーズの再発盤をリリースしている<Temporal Drift>ってレーベルのオーナーの家に泊まったんですけど、近くにクリス・コーエンのバンドとかでベースを弾いているアーロン・m・オルセンさんという方が住んでいて。そのアーロンさんが大のテックスメックスとかメキシコ音楽のマニアで、メキシコのレコードが大量にあるお店に連れてってくれたんです。そこで手に入れたのがこれ、Big Lu Y Los Muchachosの『A Poco No』(1973年)。

——どんな内容なんですか?

岡田:伝統的なテックスメックス曲もいいんですけど、一曲だけマイアミソウルみたいな曲が入っていて、それがヤバい。ラッパはマリアッチ風なんだけど、ほかの要素はメロウっていう。僕もあんまり英語喋れないから会話はは多くはないけど、アーロンさんが「このレコードのここが良いぞ」。3、2、1、ここ!」って言いながら一緒にレコードを聴いていて、海を隔ててもレコードオタクの会話は一緒なんだなあと感動しました(笑)。

——サザンロック、サザンソウル、ハワイ、テックスメックスと……。最近は2人とも南の音楽に惹かれているんですね。

安部:やっぱ気候的にも南が肌に合うんだよな〜。

岡田:紆余曲折を経てnever young beachがビーチに戻ってきた、って感じだね(笑)。

安部:その土地の気候と音楽ってやっぱり密接に繋がってますよね。世界の音楽を聴いていると、なにかしらのその土地の風土が反映されている。そういうのを知るのが今はすごく楽しいですね。

岡田:ホントだね。音楽って楽しいなあ、って最近改めて思います。楽しいのが一番。

安部:やっぱり、イメージを掻き立ててくれる力がすごいしね。この地域の音楽はなんでこういうリズムなんだろうといろいろ考えるのってすごくロマンチックで心躍るじゃないですか。

——一期一会のレコードというのは、情報が限られている分余計にイメージを掻き立てられますよね。

岡田:ホントですね。

——そういう思考を経て、じゃあ自分達はどういう音楽を志向しようか、という気持ちが高まったりもしますか?

安部:それは大いにありますね。日本人である自分はどういう感覚を持って音を出せばいいんだろう、どういうことができるんだろうって考えるのが楽しい。

岡田:笠置シヅ子さんとかはそれを大昔にやっていたともいえるし。

安部:そうそう! だから尊敬する。クレイジーキャッツとかも。しかも彼等は音楽以外の芸能も達者だったっていう。カッコいいですよね。

Photography Tetsuya Yamakawa

never young beach『ありがとう』

■never young beach『ありがとう』
発売日:2023年6月21日
形態:12inch Vinyl / Digital 
価格:¥4,400
https://neveryoungbeach.jp/discography/371/

■<never young beach 5th Album “ありがとう” Release Tour>
https://neveryoungbeach.jp/news/410/

2023年9月28日(木) 東京|LIQUIDROOM【SOLD OUT】
OPEN 19:00 / START 20:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月1日(日) 神奈川|BAYHALL
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月4日(水) 北海道|PENNYLANE 24
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月13日(金) 宮城|Rensa
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月6日(月) 愛知|Zepp Nagoya
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:STANDING ¥5,500|2F指定席 ¥6,000|2F立見 ¥5,000

2023年11月7日(火) 大阪|なんばHATCH
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:STANDING ¥5,500|2F指定席 ¥6,000

2023年11月9日(木) 福岡|DRUM LOGOS
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月17日(金) 石川|Eight Hall
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月18日(土) 新潟|LOTS
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月1日(金) 岡山 | YEBISU YA PRO
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月8日(金) 東京 | 豊洲PIT
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月16日(土) 沖縄|桜坂セントラル<DAY1>
OPEN 16:00 / START 17:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月17日(日) 沖縄|桜坂セントラル<DAY2>
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

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岡田拓郎が「コットンクラブ」で初となる公演を10月24日に開催 香田悠真、マーティ・ホロベック、石若駿、松丸契が参加 https://tokion.jp/2023/08/02/takuro-okada-cotton-club/ Wed, 02 Aug 2023 00:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=201889 チケット料金は¥6,000〜で、8月2日12:00からWeb先行受付を開始。

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2022年にソロ・アルバム『Betsu No Jikan』をリリースしたソングライター / ギタリスト / プロデューサーの岡田拓郎が東京・丸の内の「コットンクラブ」では初となる公演を10月24日に行う。チケット料金は¥6,000で、8月2日12:00からWeb先行受付を、 8月4日12:00から電話受付を開始する。

岡田は2015年の森は生きているの解散後、ソロ・アーティストとしての活動を始め、ギタリストとして優河、柴田聡子、never young beach、大貫妙子、James Blackshawなどさまざまなミュージシャンのライヴ/レコーディングに参加するほか、プロデューサー/ミキシング・エンジニアとしても手腕を発揮している。

同公演には映画音楽の制作やファッションショーの音楽監督、舞台芸術やインスタレーションへの楽曲提供等を手掛ける香田悠真が参加。さらに、マーティ・ホロベック(Marty Holoubek)、石若駿、松丸契といった、日本のジャズ界を牽引するメンバーも揃う、貴重なステージとなる。

■岡田拓郎 with 香田悠真、マーティ・ホロベック、石若駿、松丸契
Electro Acoustic Band Set 
出演:岡田拓郎 (g) 、香田悠真 (p) 、Marty Holoubek (b) 、石若駿 (ds) 、松丸契 (sax)
日程:2023年10月24日
時間:[1st.show] open 17:00 / start 18:00、[2nd.show] open 19:30  / start 20:30
料金:¥6,000〜
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/takuro-okada/

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never young beach・安部勇磨と岡田拓郎——対談前編 新作『ありがとう』に込めた70年代ロックへの愛 https://tokion.jp/2023/07/27/never-young-beach-yuma-abe-x-takuro-okada-part1/ Thu, 27 Jul 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=200574 never young beachの安部勇磨と、サポートメンバーを務める岡田拓郎の対談。前編は、2人の出会いからアルバム制作、そして70年代ロックについて。

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「HMV record shop 渋谷」で、それぞれ購入したレコードを持って。never young beachの安部勇磨(左)と岡田拓郎(右)

never young beach(ネバーヤングビーチ)
安部勇磨(vocal、guitar)、巽啓伍(bass)、鈴木健人(drums)の3人組。2014年春に結成。2015年に1stアルバム『YASHINOKI HOUSE』を発表し、「FUJI ROCK FESTIVAL」に初出演。2016年に2ndアルバム『fam fam』をリリースし、2017年にメジャーデビューアルバム『A GOOD TIME』を発表。2019年に、4thアルバム『STORY』を発表し、初のホールツアーを開催。2023年6月、約4年ぶりとなる5thアルバム『ありがとう』をリリース。また近年は上海、北京、成都、深圳、杭州、台北、ソウル、釜山、バンコクなどアジア圏内でもライブに出演。
https://neveryoungbeach.jp
Instagram:@never_young_beach_official
Instagram :@_yuma_abe
Twitter:@neveryoungbeach
Twitter:@ThaianRecords

岡田拓郎
1991年生まれ、東京都出身。2012年に「森は生きている」のギタリストとして活動を開始。2015年にバンドを解散したのち、2017年に『ノスタルジア』でソロ活動を始動させた。現在はソロのほか、プロデューサーとしても多方面で活躍中。
Instagram:@okd_tkr
Twitter:@outland_records

去る6月21日、never young beachが5枚目のアルバム『ありがとう』をリリースした。メンバー脱退やコロナ禍を経て制作された本作には、近年のライブにも参加しているサポートメンバー3人の貢献が欠かせないものだったという。実際、アルバムを聴くと、その3人=岡田拓郎(ギター)、下中洋介(ギター)、香田悠真(キーボード、ピアノ)が、単なるサポートという枠組みを超えて、never young beachの音楽を再スタートさせるのに大きな役割を担っている様がわかる。

本記事では、作詞作曲を務めるフロントマンの安部勇磨(ヴォーカル、ギター)と、サポートメンバー代表の岡田拓郎との対談をお送りする。前編は、2人の出会いからアルバム制作について、そしていにしえのギター(ロック)への愛をたっぷり語ってもらった。

安部勇磨と岡田拓郎の出会い

——先日のEX THEATER ROPPONGIでのワンマンライブを拝見したんですが、30歳を過ぎてあんなに屈託なくロックバンドを一緒にやれる仲間がいるってめちゃくちゃイイなあ、と思いました。

安部勇磨(以下、安部): ははは! 今のバンドの状態はホントにいい感じだと思います。

——前作『STORY』から約4年ぶりのアルバムリリースとなったわけですけど、この期間を振り返ってみていかがですか?

安部:コロナでライブ活動が止まってしまったり、メンバーの脱退もあったり、激動の期間でした。かなりキツかったですね。けど、そういう中でソロを始めて、拓郎くんともつながることができたので、今振り返ってみればよかったと思っています。本当に、2022年の「FFKT」(新体制最初のライブ)のステージまでどうしていいのか自分にもわからなかったんですよ。けど、そこで下ちゃん(下中洋介)と拓郎くんっていうサポートギターの2人を交えて音を出した時、「あ、これなら大丈夫だ」と思えたんです。

——岡田さんはいつnever young beachのことを知ったんですか?

岡田拓郎(以下、岡田):森は生きているをやってた頃から知ってました。2015年の3月に渋谷のWWWでnever young beachと対バンしているんです。Yogee New Wavesの7inchのレコ発ライブに、森は生きているとnever young beachが出てるんです。

安部:そうそう! あったね〜。けど、その時は話していないよね。僕等としても恐れ多くて(笑)。

岡田:その頃はまだ若かったから「家の外に出れば全員敵」みたいな感じで、僕も楽屋からほとんど出なかった……(笑)。とはいえ、気になる存在ではあったのでnever young beachの音楽はなんだかんだでリリースの度にチェックしていました。2019年の『STORY』がお気に入りで、周りのミュージシャンにもよくその話をしていたんですよ。「うつらない」を聴いて「悔しいけどあれは名曲だよね」みたいな話を……。

安部:え! そうだったの? 嬉しいわ〜。

岡田:その後2021年に安部ちゃんのソロアルバム(『ファンタジア』)がリリースされたんですけど、サウンドもアメリカのレコードを聴いてるような感覚で聴けて、同じようにいろんな人に「あのアルバム聴いた?」みたいな話をしていました。

安部:いや〜、ありがたい。その頃僕も人づてに拓郎くんが褒めてくれているという話を聞いて。ちょうどサポートギターを探していたので、思い切って相談してみたんです。新宿の「らんぶる」で会って話したんだよね。

岡田:そうそう。いろんなサポート仕事をやっていく中で精神の調子を崩してしまうこともあったので、おもしろそうと思いながらも、正直最初はちょっと不安でした。というのも、当時、ライブ中に緊張やストレスを感じると異常にトイレが近くなってしまうという症状があって……(笑)。その話もしたよね?

安部:聞きました。「じゃあ僕達は拓郎くんを絶対不安にさせない楽しいライブをやろう」ってメンバー同士で話をしたのを覚えています。

岡田:おかげさまで、今のところnever young beachのステージ中にトイレに駆け込んだ経験はありません(笑)。

安部:もう一本のギターの下ちゃんに入ってもらう前にもいろいろと紆余曲折があったんで、「FFKT」でこの2人がそろった時は感慨無量でしたね。

サポートメンバー以上の関係性

——ありていな言い方になってしまいますが、長年連れ添っているバンドのアンサンブルのように聞こえます。練度が高いのはもちろん、音楽性のハマり方も並じゃない感じがします。

安部:この1年の間にかなりの本数のライブをやりましたしね。ライブ現場だけじゃなくて、今度のアルバムや僕のソロの制作に参加してもらっているのを含めれば、何かしらの用事でずっーと会っている印象です(笑)。

岡田:安部ちゃんがギターを買いに行くのに付き合ったりね。あと、オセロをやりに家へ遊びに行ったりとか(笑)。

——今回のアルバム『ありがとう』にもそういう普段のコミュニケーションが反映されている感覚はありますか? 例えば、一緒にする音楽の話だったり。

安部:それはかなりあると思います。けど、拓郎くんも下ちゃんも鍵盤の(香田)悠真くんも、音楽の知識が豊富にある人達だから、僕が具体的に話すまでもなく思い描いている音をすぐに共有できてしまうんですよ。

岡田:はじめのうちは結構探り探りだったけどね(笑)。「こんにちは」(※筆者注:2022年8月リリースの落日飛車とのスプリット盤『Impossible Isle』に収録)と「こころのままに」の制作から参加させてもらっているんですけど、特に「こころのままに」は安部ちゃんの作ってくる宅録デモの時点で相当いい感じなんですよ。

安部:ありがたいな〜(笑)。

岡田:ベースのフレーズもベーシストっぽい感じじゃないおもしろさがあったり、ギターもおもしろいフレーズだったりして。音楽的にはこれで正解なんじゃないかなと思いつつ、安部ちゃん的にはそこに「ふりかけ」の要素を足してほしいんだろうなと考えて演奏しました。そのあたりのあんばいを徐々に探っていった感じですね。

——岡田さんはプロデュースも多数やられていますけど、サポートの場合はどういうスタンスで関わっているんですか?

岡田:安部ちゃんはわりと明確にやりたいことがあるタイプだと、やりながら気づいていったのと、それ以前のアルバムも個人的にとても好きだったから、プロダクション面全体というより、あくまで一人のギタリストとしてどうやってnever young beachの音楽に乗っかることができるのかを考えています。

安部:確かに拓郎くんには「ふりかけ」をお願いしているところはあります。自分でもざっくりとは全体像をイメージしたデモを作ることはできるんだけど、各楽器にしっかり向き合っている人に実際の演奏をお願いした場合、仮にデモと同じようなフレーズを弾いてくれたのだとしても、やっぱり味わいが変わってくるんですよね。自分としてはそれが何よりも新鮮なんです。

一方で、その場で何パターンかババっと弾いてくれたりもするから、こっちも「あ、それいいね!」ってすぐ反応できる。今回のアルバムを作るにあたって事前にあんまり決め込まずに完成できたのは、拓郎くんや下ちゃん、悠真くんが「こういう感じ?」って提示してくれたのが大きかったと思います。普段から頻繁に顔を合わせているからこそのやりやすさがありましたね。

岡田:制作の終盤になるとこっちも結構好きにやらせてもらったよね(笑)。

安部:そうだね。特に「風を吹かせて」とか「らりらりらん」はざっくりコードやリズムだけ決めておいてスタジオで録りながら作っていった感じです。

——ヘッドアレンジありきの、1970年代っぽい録り方?

岡田:それはすごく思いました。今って、バンドでもデータのやり取りでアレンジ案を送り合う時代だからね。それからすると、逆に珍しいかも。

安部:どうしてもオンラインで完結できないんですよ。アレンジが固まっていく過程を体験しないと納得できないんです。メールに添付されたA〜Dの4案の中から選んでくださいって言われるのと、実際に音を鳴らしてもらってコミュニケーションしながら考えていくのでは、フレーズそのものへの信頼度が全然違うんです。

岡田:僕等も基本ずっとスタジオにいたしね。

——サポートメンバーだから自分のパートの録音が終わったら先に帰る、とかでもなく?

岡田:そうですね。他の用事が終わるとみんななんとなくnever young beachの録音現場に集まってくるっていう(笑)。

——サポートメンバーといいつつ、ほぼ準レギュラー的なスタンスなんですね。

安部:重くなっちゃうのであんまり言わないようにしているんですけど、サポートのみんなのことメンバーだと思ってますから(笑)。

岡田:MV(「らりらりらん」)でみんなユニフォーム着て野球を一緒にやったしね(笑)。

——今の時代の「バンド」という存在を考えると、正式メンバーかサポートメンバーか、みたいに厳密な切り分けをするっていうのも、場合によっては不必要なことかもしれませんね。

安部:そうですね。みんな年が近いってのもあって、お互い自然な距離感で接することできているんだと思います。

——だからって、サポートのみんなも一蓮托生で運命を共にしようというシリアスな感じでもないというか。それくらい収縮性のあるコミュニティとしてバンドを捉えるほうが実作上もおもしろい効果がありそうに思います。

安部:そういう「ちょうどよさ」はすごく感じますね。

1970年代のバンドサウンドへの敬意

——今回のアルバムは、ジャケットもタイトルも小坂忠さんの『ありがとう』(1971年)へのオマージュになっていると思うんですが、ここにも1970年代当時のバンドサウンドへの敬意を感じました。

安部:小坂忠さんの『ありがとう』はもちろん好きなアルバムなんですけど、実をいうと今回のタイトルとアートワークを決める時には完全に忘れていたんですよ。アートワークは、どちらかといえばはっぴいえんどのベスト盤『CITY』(1973年)のイメージです。1970年代初頭のロックのギターサウンドにハマっている中で、抜けるような青空のモチーフが頭の中浮かんできたんです。でも、小坂忠さんの曲「ありがとう」(作詞作曲:細野晴臣)は自分の中のルーツにある曲だし、無意識に影響が出ているのかもしれません。

タイトルに関しては、すごくシンプルな理由です。改めて、バンドを運営していくのって大変だし、サポートのみんなやスタッフ含めて、みんなに出会っていなければ続けるのは難しかったと思うので、それに対する感謝の気持ちを込めています。

——サウンドにもカラッとした明るさがありますね。

安部:そう思ってもらえたら嬉しいですね。

——今時珍しいギターオリエンテッドでサザンロックテイストな曲が多くて、かなり驚きました。

安部:ははははは!

——あと、ストラトキャスターの音、めちゃくちゃいいですね。1970年代前半のエリック・クラプトンの音だ!と思いました。

岡田:2023年の頭に地球上で最も熱心にクラプトンのハーフトーンについて考えていましたからね(笑)。

安部:当時クラプトンが使っていたフェンダーのチャンプとかも入手して弾いたり。

——泥臭いサザンロック〜スワンプ的なサウンドって、インディー的な文化圏では積極的に避けられがちだったと思うんですけど……(笑)、なぜこのタイミングでやろうと思ったんですか?

安部:そのあたりのロックって僕自身もあんまり聴いてこなかったんですけど、ここ数年コロナもあってアンビエントとかそういうものを触れているうちに、最近はゴリゴリのギターサウンドがかえっておもしろくなってきたんです。執拗にギターを全面に出す感じとか、歌の絡め方とか、いい意味ですごく「暑苦しい」音楽だと思うんです。今の自分にはすごくしっくり来たんですよね。しかも、当時みんな20代でああいう音楽をやっていたっていうのもおもしろいなと思って。なんというか、音から伝わってくる人間力がスゴくて。それで、俺等もこういうのやってみたい!と思ったんです。

——ブギビートから始まるアルバムなんて今どきホントに珍しいと思います。

岡田:あのビートの存在をみんな忘れてしまってましたからね(笑)。

安部:でも、あれが鳴った瞬間に不思議と踊っちゃうんだよな〜。

——「流行りに逆行してあえてやってみました」って感じじゃなくて、「本当にコレが好き!」という気持ちがあふれていて素敵です。

安部:それこそ、細野さんが戦前のブギを演奏していたり、そういうルートを経ておもしろくなってきたのもあります。あと、笠置シヅ子さんや江利チエミさんとか、昔の日本のブギを聴いて触発されたのもありますね。

コード進行とかもすごくシンプルなんだけど、その旨味をわかっている人達と演奏すればきっと素敵なものになるんじゃないかと思って、楽しみながら挑戦できました。

——「Hey Hey My My」もブギですね。曲名はニール・ヤングだけど、曲調はビートルズの「ゲッド・バック」的な感じ。

安部:一昨年、『ザ・ビートルズ: Get Back』(監督:ピーター・ジャクソン)が配信で公開されたじゃないですか。あれにドハマりしたんです。ビートルズですらいろんな思いを抱えながらバンドを続けてたんだなと知って、自分ももう一回ちゃんとバンドをやりたいなと思ったんです。声を張り上げて歌うとかも抵抗あったんですけど、あの映画のジョン・レノンをみて「俺もやってみたい!」と影響されました。

——「Oh Yeah」は曲名もスゴいけど、曲調はもっと驚き。ほとんどレーナード・スキナードみたい。これもトレンドとは真逆ですね(笑)。

岡田:ははは。レーナード・スキナードもめちゃ聴き直しました。この曲のギターアンサンブルを作ってる時、エリック・クラプトンの「マザーレス・チャイルド」(1974年)の話もしたよね。

安部:そう。ギターが3本いる今のバンドの編成がこの時代のロックの感じとすごくフィットするんだよね。

ギターフレーズの魅力を再考

——岡田さんもそういう音楽はもともと好きですよね?

岡田:はい。ギターを始めた10代の頃、まさにこういうのばっかり聴いてました。それこそ、この1、2年ギターをギターらしく鳴らすことについて考え直していて、ちょうど良いタイミングでのnever young beachとの出会いがその頃の気持ちを蘇らせてくれたんです。それまで、セッション仕事をたくさんやっている中で、いつどこでも求められる音に対応できるようにエフェクターボードが大きくなっていって、空間系とか歪み系だとかいくつもペダルを繋いでどんどんややこしくなってしまっていたんです(笑)。そのボードを担いでnever young beachの録音に行ったら、安部ちゃんに「とりあえずアンプに直差しで俺のこのギター(フェンダーストラトキャスター1963年モデル)弾いてみてくれる?」と言われて、しかも、それまで絶対にかけていたリバーブもゼロにされちゃって(笑)。「自分の音が出せないな……」と思っていたんですけど、いざ弾いてみたら本当にいい音だったんです。そこで、「ああ、自分の好きなギターの音ってこういうのだったよな」というのを思い出しました。

安部:『A GOOD TIME』(2017年)の頃からリヴァーブをなるべく使わない方向にシフトしたんですよね。良い機材であれば、奏者自身が一番のエフェクターになってくれるという感覚があるんです。

岡田:ギターって、あくまでギター本体とアンプ、それと手元のコントロールでトーンを作るものだし、何よりもすごくフィジカルな楽器だよなというのを再認識しました。それは頭ではわかっていたつもりなんですけど、安部ちゃんに強制的に引き戻されました(笑)。

——その経験から、自身のルーツである1970年代のロックへ再び関心が湧いてきた?

岡田:そうです。改めてギターの音が気持ちいいレコードってなんだろうと考える中でいろいろと聴き直していった感じです。その中で「やっぱり最高!」と言えるストラトのハーフトーンを鳴らしていたのが、さっき言ったレーナード・スキナードと、デレク&ザ・ドミノスでした。そしたら、安部ちゃんもちょうどデレク&ザ・ドミノスにハマっているっていうのを知って。

——2人の嗜好がバッチリ重なるタイミングだったんですね。

岡田:そうなんです。それ以降、ペダルも全部で6個くらいまでに激減しました(笑)。残っているのも全部ローテクなやつだけ。

——こないだのライブでも2人がストラトキャスターを気持ちよさそうに弾いているのがとても印象的でした。改めてストラトキャスターの魅力ってなんなんでしょう?

安部:なんだろう……。音を聴いた瞬間につい前に乗り出してしまうような感覚があるよね。

岡田:トーン的にも、他のエレキギターに比べるとストラトだけ全く違う楽器のように思えます。倍音もとても豊かだし。帯域的にも、上から下までまんべんなく鳴って、真ん中のところは少し引っ込んでるように感じるけれどカランとしたおいしいゾーンがそこにあるというか。それがあの抜け感につながっている気がする。それと、ハーフトーンも他のギターでは鳴らせない、ストラトならではの音ですね。

安部:複数のギターを重ねた時、ストラトだとすごく気持ちいんだよ。僕はもうクラプトンのことばっかり考えるようになっちゃって、今年の来日公演も行きました。「本当に手元だけで音を変えながらストラト弾いている!」って感動してしまって。

——ギターリフを取り入れているのもいいなと思いました。「時流と逆行」みたいな切り口ばかりで申し訳ないんですが(笑)、フルージーなギターリフって今かなり分の悪い存在ですよね。下手をするとギターソロよりも避けられがちかもしれない。

岡田:結構ギリギリのラインを狙っている感じですよね(笑)。ギターリフに日本語をのっけるのって野暮ったい音楽の代表みたいに思ってしまっていて、実際自分のソロではうまくできなかったんだけど、never young beachのアンサンブルの中だとハマるんですよね。やっぱり僕も骨太なものが好きなんだと思う。サンプルパックとかプリセット音源を使って誰でもトラックを作れるようになった今となっては、みんなそろってギターリフを弾くほうがよっぽどオルタナティブな気もします。

安部:僕もやっぱり昔からギターリフが大好きで、何かに付けて新しいリフを考案しちゃいますね。むしろ、音楽の要素の中でも一番身近な存在って気もします。

岡田:昔からnever young beachはキャッチーなリフ作るのがとても上手いもんね。

——「ギターのフレーズを口で再現できる」みたいな音楽ってある時期からとんと姿を消した感覚がありますね。ストロークやアルペジオ主体で、どっちかといえば背景的なコード感やテクスチャを担うようになっていったというか。

岡田:わかります。例えば、オアシスの「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」(1995年)のギターソロって簡単に歌えるじゃないですか(笑)。ああいうのはやっぱいいですよね。「帰ろう」のフレーズを考える時、安部ちゃんとまさに「歌えるフレーズにしたい」って話をしたよね。

安部:そうだね。僕が拓郎くんにお願いする時も、まずは口で歌って伝えてますからね(笑)。ギターを弾くにしても、キャッチーさがやっぱり大事だなあと思います。拓郎くんはそういうフレーズを弾くのがホント上手。下ちゃんもすごく上手い。彼が所属しているDYGLってインディーロックのイメージが強いかもしれないけど、実際はめちゃくちゃたくさん引き出しがある人だよね。

岡田:そうそう。下ちゃんとスタジオに入った時、いきなりチェット・アトキンスの曲を弾きはじめてビックリした記憶があります。

——リハスタでは流れでジャムセッションをやったりもするんですか?

安部:みんなは結構やってるよね。僕は曲を固めたいタイプなんで、どっちかといえジャムセッションを止めるほうの役目ですけど(笑)。

——昔のロックバンドって、何かに付けてジャムっていて、そこから曲を作っていくイメージもあって。そういうところもnever young beachの基礎体力に繋がっている気がします。

安部:そうか〜。だとしたら嬉しいですね。

岡田:それこそ昔はデータのやりとりとかもないしね(笑)。

——時間の流れ方も今とは違っていたはずですしね。そう考えると、「タイムパフォーマンス」みたいな言葉が喧伝される今だからこそ、1970年代前半のロックの「レイドバック」なムードが再び魅力的に感じられるのにも必然性がある気がします。

岡田:確かにそうかもしれないですね。

後編へ続く

Photography Tetsuya Yamakawa

■never young beach『ありがとう』
発売日:2023年6月21日
形態:12inch Vinyl / Digital 
価格:¥4,400
https://neveryoungbeach.jp/discography/371/

■<never young beach 5th Album “ありがとう” Release Tour>
https://neveryoungbeach.jp/news/386/

2023年9月28日(木) 東京|LIQUIDROOM
OPEN 19:00 / START 20:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月1日(日) 神奈川|BAYHALL
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月4日(水) 北海道|PENNYLANE 24
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年10月13日(金) 宮城|Rensa
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月6日(月) 愛知|Zepp Nagoya
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:STANDING ¥5,500|2F指定席 ¥6,000|2F立見 ¥5,000

2023年11月7日(火) 大阪|なんばHATCH
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:STANDING ¥5,500|2F指定席 ¥6,000

2023年11月9日(木) 福岡|DRUM LOGOS
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月17日(金) 石川|Eight Hall
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年11月18日(土) 新潟|LOTS
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月16日(土) 沖縄|桜坂セントラル<DAY1>
OPEN 16:00 / START 17:00
TICKET:全自由 ¥5,500

2023年12月17日(日) 沖縄|桜坂セントラル<DAY2>
OPEN 17:00 / START 18:00
TICKET:全自由 ¥5,500

■『Yuma Abe “Surprisingly Alright” Show at Sogetsu Hall』
日時:2023年8月3日(木) OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京・赤坂 草月ホール
料金:¥5,000
出演:Yuma Abe

◆参加アーティスト
安部勇磨(Vo, Gt)
岡田拓郎(Ba)
嘉本康平(Gt)
下中洋介(Gt)
藤原さくら(Cho)
香田悠真(Pf / Syn)
鈴木健⼈(Dr)
宮坂遼太郎(Per)
https://thaianrecords.com/273/

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岡田拓郎の新作『Betsu No Jikan』はいかにして作られたのか 対話からその真相に迫る https://tokion.jp/2022/09/26/takuro-okada-betsu-no-jikan/ Mon, 26 Sep 2022 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=146201 新作『Betsu No Jikan』をリリースした岡田拓郎に『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』(DU BOOKS)での細野晴臣インタビューや2020年12月のJ-WAVEの「SONAR MUSIC」アンビエント特集で共闘した盟友・門脇綱生がインタビュー。

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岡田拓郎

フォーク好きの父親を持つ音楽好きの家庭に生まれ、高中正義の名作『ブルー・ラグーン』を聴いて、ギターの道へ。小学生から中学生時代にかけては『ギター・マガジン』の「スライドギター・ギタリスト特集」(2003年8月号)や『轟音、爆音、ノイズギターの世界』(2004年2月号)などに魅せられ、「プレイヤー」としてのさらなる深みへと手を伸ばし、地元・福生のライブ・ハウスでのブルース・ロック・セッションなど研鑽を重ねる。はっぴいえんどの(『風街ろまん』以上に)『Happy End』に感銘を受け、やがては、日本語ポップス史で未だに特異な存在感を放ち続ける名バンド「森は生きている」を結成。その解散後も、シティ・ポップ・リバイバル以降のネオ・サイケデリックなソフィスティ / インディ・ポップから、日本的な環境音楽〜アンビエント、ノイズやドローンなどの前衛的な音楽までも横断したソロ活動、大貫妙子や柴田聡子などの作品へのミュージシャンとしての参加や、吉田ヨウヘイgroupやSouth Penguin作品のプロデュースなど、多角的に活動を展開する1991年生まれのアーティスト=岡田拓郎。1人のミュージシャンとして、プレイヤーとして、そして、無類の「レコード」好きとして、数々の名作品に携わってきたその人物が、2年ぶりの最新アルバムとして発表した『Betsu No Jikan』。

同作はドラマーの石若駿との即興演奏の成果を「素材」としてエディットし、そこにジム・オルークやネルス・クライン、サム・ゲンデル、カルロス・ニーニョ、細野晴臣といった音楽家達に即興的な演奏をするよう指示。そのリモートで収録されたデータを再びエディット、コラージュし、自身と各人の演奏を混ぜ込んでいったという。今作の制作経緯とその思いについて岡田に尋ねた。

『Betsu No Jikan』という表題に込めた思い

——『Betsu No Jikan』という表題に込められた思いやコンセプトは、どのようなものですか。パンデミック下のこの2年で作られ、リモート作業を軸に、ポスト・プロダクションへと重きを置いて制作された本作の経緯を想像してみると、ふとこのタイトルは、「ひとりの / それぞれの時間」とも解釈できると思いました。

岡田拓郎(以下、岡田):タイトル自体は、今回の録音に参加してくれた「森は生きている」の時のドラムの増村(和彦)としゃべってるうちにできたんだけど。彼はこれまでのアルバムにも参加してもらっているし、森は生きているのスピリチュアルアドバイザーでもあって。作品が半分ぐらいできたタイミングで、「今回はどんなタイトルにしようか」と考えていた時に、彼が酔っ払って「『Outro Tempo』(2017年にオランダの〈Music From Memory〉がニューエイジ・リバイバル目線で編纂したブラジルの電子音楽のコンピレーション・アルバム)やな」「すなわち別の時間や」みたいなことを言って。「別の時間」ってどうとでもとれるというか、それがいいなと思って、このタイトルにしました。

——リモートでのポスト・プロダクション、エンジニアリングや編集を主軸に置いたコラージュ的な作品ながら、音像的には、幻惑的なスピリチュアル・ジャズ / フリー・ジャズ的といえる意匠に仕上げられています。ここまで直球にジャズ的なサウンドへと傾倒したことに、どんな経緯や意図がありましたか?

岡田:ジャズをやろうとは思ってはいませんでしたが、ジャズ的なサウンドに仕立てようとは思っていました。ただ、ハード・バップみたいなのを勉強してきたわけではありませんがモーダルなのとかコンテンポラリー、フリーなジャズは昔から好きで熱心に聴いてきたと思います。〈ECM〉レーベル※のジャズとか、フリンジなもの。僕としてはポップスのミュージシャンだし、というところはありつつ、ジャズ的な音ではありながら、レコード屋だったらどこに置くべきか本当に迷うような作品を今回は作りたかった。

※1969年、西ドイツ・ミュンヘンにマンフレート・アイヒャーによって設立されたレコード会社。ジャズを主としたレーベルであり、アメリカやヨーロッパ各国のミュージシャンのアルバムをリリースしている。

——音楽的なスピリットとしては「ポップ」を強く感じますが、ソロ・アルバムとしてここまでアヴァンギャルドなサウンドに挑んだことに何か理由はありますか。

岡田:特にそこに関しては考えていませんでした。ポップス側からすると小難しいし、アヴァンギャルド側からするとポップすぎるみたいな感じの活動をしてきたから平常運転ではあると思います……。

——岡田さんの主要な歌ものなどのディスコグラフィやソロ・アルバムの大々的なセットとして、(『Lonerism Blues』などを除くと)ここまで「ジャズ」やジャズ的なものに傾倒している作品は、『ノスタルジア』(2017年)に収録されていた(ブライアン・ブレイドを意識した)「ブレイド」以来ですよね。

岡田:今作では石若駿さんが(ドラムを)叩いてくれたおかげでジャズ的なフィーリングが色濃くサウンドに反映されたように感じます。レコード・リスナーとしても、フォー・ビートのジャズじゃなくて、ジャズ・ドラマーがいろんなビートを叩く感じが好きで。ラリー・コリエルの後ろでジャック・ディジョネットが叩いてるエイトビートとか、ミルフォード・グレイヴスのアフロっぽい演奏も好きだし、土取利行さんのパーカッションも好き。フォービートを叩かなくてもジャズ・ドラマー特有の自由なビート感っていうのはあると思います。そうしたフィーリングを肉体的に代弁してくれるドラマーというところで、やはり石若さんという存在が大きいです。

『MEDICINE COMPILATION』へのオマージュ

——これまでは、実験的なサウンドを志向しても、それらはポップスとしての音楽的要素やアレンジの一部であり、歌モノを主軸に置いたポップ・フィールドで活動されてきました。本作では大胆にも歌モノを1曲(2曲目の「Moons」)に絞った理由はなんだったのでしょうか。

岡田:もともと歌モノと今回『Betsu No Jikan』でトライしたようなサウンドの作品を分けて作ろうとしていました。ですが、制作を進めていくうちにどちらも自身がリスナーとして慣れ親しんできたスタイルであることに気がつきました。これは、細野さんの『MEDICINE COMPILATION』へのオマージュでもあるかもしれません。あのアルバムで、1曲にポンと出てくる「HONEY MOON」がすごく印象的で。「あれ? 歌モノだったっけ?」と思っているうちに、ポンポンと次の曲が流れてきて、いつの間にかアルバムは終わっている。あれは不思議な構成のレコードですよね。

——個人的に「Moons」は、細野さんの『MEDICINE COMPILATION』の「HONEY MOON」とジョン・ハッセルの第四世界的な音色やフレーズであったり、曲調も詩世界もそっくりで、心象風景的にそっちなんじゃないかと思っていました!

※トランペット奏者 / 現代音楽家のジョン・ハッセルが1970年代に生み出した新しい音楽スタイル。ハッセルはこれを「世界の民族的な様式の特徴と高度な電子技術を組み合わせた、プリミティヴ / フューチャリスティックなサウンドの統合」と定義している。

岡田:鋭いな。だから門脇君がインタビューアーだと怖いんだよね(笑)。でも、「Moons」は「HONEY MOON」とはあまり関係なくて。「Moons」を作ろうとした時に、ブラジルのMoons (ミナスのバンド。岡田は、同バンドの『Dreaming Fully Awake』の国内盤ライナーノーツを執筆している)をちょうど聴いていて、「Moons」ってタイトルをデモのファイル名に付けていて、後になってもしっくりきていたのでそのままタイトルになったんだよね(笑)。僕みたいに「歌い上げない」人間にとって、ボサノバ的なコード感は歌い上げずにメロディの変化を出しやすいのでよく使うんだけど、そのコード感をゼロにしたモーダルな状態でも、ボサノバ的なことができるのかって、考えてこの曲は作り始めて。

——「HONEY MOON」と不思議にリンクしていることについては改めてどう思いますか?

岡田:『MEDICINE COMPILATION』のアルバム自体は意識してたけど、今、門脇君に言われるまで「Moon」が被ってることには気づいてなかった。

——同じ「アルバムの2曲目」で、どちらも夜の恋の歌。始まり方もよく似ています。

岡田:それは考えてなかったから、おもしろいな。特に恋の歌みたいなことはイメージをして書いてはいなくて、ピアノは「エチオピアのエリック・サティ」(『Emahoy Tsege Mariam Gebru』のこと)のイメージでした。

——『Emahoy Tsege Mariam Gebru』は、ジャズでもないし、東洋的っていうにもちょっと違う。でもロウで不思議な広がりのあるサウンドですよね。

岡田:不思議だよね。なんで、エチオピアの音楽ってあんなにオリエンタルに感じるんだろう。

——そうですね、エチオ・ジャズ然り。

岡田:東洋の音楽のスケール感が特殊ってことじゃなくて、ああいうスケール感自体が世界各国にあるんだと思う。東欧だとハンガリーとかも近いような。

——ラースロー・ホルトバージ(László Hortobágyi)なんかも有名ですよね。

岡田:そうそう。第四世界的なフィーリングも感じるよね。

なんか聞きたくなるような作品

——今作では、音楽的に見て、アンビエント・ジャズから、即興演奏、〈ECM〉作品的にも通じる音響美、ドローン、サウンド・コラージュ、非西洋的な旋律に至るまで、多様な音楽的要素が溶け合わさったアヴァンギャルドな意匠に落とし込まれていますが、不思議と親しみやすく、「ポップス」としても強靭な骨格を持つ作品に仕上がっています。本作の着地点として目指した場所はどのようなものでしょうか。また、どのような葛藤があったのでしょうか。

岡田:僕の場合はシンプルにレコードを作ることが好きなんですよね。それと同じくらいレコードを聴くのも好きなんだけど、それこそ、ジョン・コルトレーンの『至上の愛』とかって、誰が聴いても最初はよくわからないってなるアルバムの代名詞じゃないですか。

——僕も最初聴いた時はよくわからなかったです。

岡田:でも普段はジャズを聴かない人でもこのアルバムが好きって人は結構いたりするし、間違いなく録音物としての「ポップ」さは感じますよね。ブライアン・イーノのアンビエント作品自体も、いろんな言説はあるし、本人も語りまくってるけど、そういうのは置いといても、「ポヨヨン」って言ってるだけなのに、なんか「ポップ」というか親しみやすさを感じるし、デレク・ベイリーとかもわかりやすく異質というか、彼のレコードは腕組みして聴かなくても耳を引くサウンド的な楽しさがあるように感じていて、そういう意味では「ポップ」な存在というか。レコードとして通して聴いて楽しめてかつ興味深い作品でありたいなとは音楽を作る時に思っています。

——マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの『Loveless』とかピンク・フロイドの『狂気』とか、一発でのみ込めないようなインパクトや違和感のある名盤の音楽体験についてはどう思いますか?

岡田:『Loveless』ってレコードだとノイジーでアヴァンギャルドというよりは、単純に「音が遠いインディロック」みたいな印象があってこれまであまり熱心に聴いてなかったけど、それこそアルバムの制作中にラファエル・トラルを経由して聴き直したら本当にいいレコードだなって思える瞬間があって。だから最初はよくわからないけど、聴いているうちにわかってくるみたいなことはあるよね。

「人生1回だしちょっとやってみよう」

——本作の参加ミュージシャンの多くが、さまざまなスタイルでジャズをルーツやバックボーンに持つミュージシャンでもあり、〈Leaving Records〉や〈International Anthem〉などからの作品で今絶頂なカルロス・ニーニョやサム・ゲンデル、石若駿など、まさに今この人を呼びたいというラインが見事に配されつつ、新たな音楽世界を提示する上での入り口としても絶妙な間口の広さとバランス感がありますが、これらのキュレーションや参加にあたっては、どのような意図や経緯がありましたか。カルロス・ニーニョには以前岡田さん自身がライターとしてインタビューも行っています。

岡田:運よく今回のアルバムの制作を手伝ってくれた友人で大先輩の鹿野洋平さんがLA周辺のミュージシャンと繋がりがあって。ネルス・クラインも彼の紹介で繋げてくれました。好きな音楽自体、アメリカの西海岸のものが多いなって、今回やってみて改めて気づきました。

——確かに自由な気風があるというか。

岡田:でも、こういう人に声をかけまくるのは、失礼になりそうだし、いろいろと考えるところはもちろんあったんですけど。とはいえ、コロナのタイミングで、洋平さんと「暗いムードだけど、楽しいことがしたいよね」って感じのところから、「人生1回だしちょっとやってみようよ」という流れでなんとか実現にこぎ着けられた感じで。個人的にコロナ禍ですごくレコードを聴いていた人達に参加してもらえました。

——それらの作品は音楽的なリファレンス的にはどうだったのでしょうか?

岡田:それについては先日趣味でプレイリストも作ってみたんだけど(笑)。

リファレンスというよりはパンデミックのタイミングで熱心に追いかけていた音楽なのですが。LA、シカゴ周辺の現代ジャズ、つまり〈Leaving〉や〈International Anthem〉あたりの人脈とか。ジムさんとか、オーストラリアのザ・ネックス(The Necks)が、〈Touch〉や〈Editions Mego〉からリリースしていた作品。この辺りだと、オーレン・アンバーチとシロ・バプティスタが一緒にやってるレコードとかは特にお気に入りでした。あと〈ECM〉のジャズは相変わらずよく聴いていた。ラファエル・トラルやスソ・サイスみたいなギター・ドローンとかもお気に入りです。それと土取利行さんとか、冨樫雅彦さんの『Spiritual Nature』、山本邦山さんの『銀界』とかも聴いてました。ある種日本的なものというか。

——どちらかというと鎮静的というか、内省的なものが多いと思うんですけど、コロナ禍というのもあってそういうムードだったんですね。

岡田:そうだね。

集大成的な作品に

——インタビューやブログなどを拝見していると、岡田さんは、「スライドギター特集」や「ノイズギター特集」などに感化されていらっしゃる通り、『ギターマガジン』育ちと発言されているだけでなく、ご自身も実際に連載されていたり、そして、音楽的なルーツには、ご家庭でのフォーク・ギターへの目覚めといったものを挙げられています。岡田さんは、ローレン・コナーズやジョン・フェイヒーなどをはじめ、ミュージシャンの入り口として、直感的なもの以上に、自身の「ギター観」であったり、プレイヤーとしての目線から、コード感や楽曲構造など音楽的な性質にインスピレーションを受けたり、音楽に入っていったという発言が多いと感じていました。極めて音楽的な視点から音楽を見つめているように思います。今作では、プレイヤー的な目線では、また、直感的にはそれぞれのミュージシャンにどのような魅力を感じていますか?

岡田:バンドを組んでた頃からずっとティン・パン・アレイやリトル・フィートのあのギターの感じとか、ピアノはドクター・ジョンのあの感じっていう風にメンバーと話し合ったりしてきて。ただ、今回は「ネルス・クラインみたいなギターを弾いてください」じゃなくて、実際に本人に弾いてもらえるチャンスがあったんで、だったらお願いするしかないと思って。ずっと10代からレコードで聴いてきた人達と作品が作れて、音楽の神様には感謝しています。

——ある意味集大成的という感じでしょうか?

岡田:そうかもしれない。音楽的に次に何をやるかあまり浮かばないしね(笑)。でも、次は1人で作りたいとは思ってる。

——今回の作品はアルバムとしての流れや一体性を重視する作品というより、それぞれ曲が独立した心象風景を描いていて、タイトルのような『Betsu No Jikan』が並行して並んでいるような印象を受けます。それらの曲に宿されたストーリーや意図はどのようなものでしょうか。

岡田:そんなに意識はしてなかったかな。作りながらできるだけ言語的なところから離れて、音の中に没入しながら作っていました。

——コルトレーンの「至上の愛」の演奏に挑んだことにはどのような意味がありますか。『至上の愛』の発表後、コルトレーンはよりアヴァンギャルドなフリー・ジャズにのめり込んでいくことになりますが、同曲を冒頭に配し、「Deep River」という意味深なタイトル名の楽曲で締めくくられることも、今後について、何かしらの声明を意味するものでしょうか。

岡田:すごく興味深い曲ですよね。特に1楽章。改めて聴いてもあれはおかしな次元の音楽と思うし、あとこれ本当にカバーが少ないんです。

——サム・ゲンデルを「至上の愛」のカバーでフィーチャーしたことに理由はありますか?

岡田:もともとは「至上の愛」にしようと思ってなくて。ガムランとトニー・ウィリアムズを足したようなビートの素材を作っていたら、「至上の愛」のメロディが聞こえてきて、この曲を演奏してもらうなら彼しかいないと思いました。

——今作では、ピアノやシンセサイザー、ペダル・スティールなど多彩な楽器での演奏を披露していますが、自身もエンジニアの主役として楽曲を大々的にトリートメントしているなか、すべての楽曲でギターやRoland SY-300などのギターに縁のある楽器を演奏していて、「ギタリスト」として一貫している。本作でのご自身の音楽家としてのロールの位置づけや取り組みの意義はどのようなものでしたか?

岡田:制作中は、すごく自由に音楽を作っていくと自分のアイデンティティが見つかっていくんじゃないかっていうことを少し考えていました。その時は多くのプロダクション仕事とかに関わっていく中で、自分が誰だかわからなくなった状態でもあって、今作を作り始めたんだけど、クレジットを見て改めて自分が何者なのかわからなくなった(笑)。

プレイヤーであることにも、エンジニアであることにも、そこに強いアイデンティティがあるというわけではないように感じます。やっぱり僕自身はレコード作るのが好きな人なんですよね。

——「ギター・マガジン」などの連載で、音楽を聴き始めた経緯などを読んでいると、ギタリストというところに根っこがあるようには見えました。

岡田:確かにギターは常に結びついている。慣れ親しんだ楽器ではあるので、音楽史自体もギター軸で考えると自分は捉えやすくはありますね。

「Reflections / Entering #3」が起点に

——岡田さんの純粋な音楽作品以外での印象的なご活動の1つで、〈ECM〉レーベル作品からニューエイジ的な楽曲を集めた、ニューエイジ・リバイバル視点でも意義深いプレイリストの編集作業がありますが、今作にはそのレーベルメイトであるウィルコのネルス・クラインが参加していますね。彼は弟のアレックス・クラインのアルバムの『The Lamp And The Star』にプロデューサー / ボーカルとして参加するという形で〈ECM〉に在籍しています。

岡田:これすごいおもしろいアルバムだよね。純粋に音量レベルが低いっていうこともあるかも知れないけど〈ECM〉で一番静かなアルバムかも知れないよね。しかも、アレックス・クラインは、静寂的なプレイヤーのイメージも当初はなかったので。

——やっぱりウィルコもお好きなんですか?

岡田:ウィルコはすごい好き。ネルスさんとウィルコに関しては、大学時代のちょっとした思い出話があって。お茶の水のディスクユニオンのジャズ館で、フリー・ジャズ・セール何千枚っていうのがあって(笑)。この時にほんと見たことないローカルのフリージャズいっぱい入ってて、「おもしろそう~」って、何十枚かジャケ買いしたんだけど、その内の1つが12弦ギターとダブル・ベースのデュオのインプロのアルバムで。ラルフ・タウナーとかスティーヴ・チベットみたいなフィーリングのギターを弾いてるおもしろい人だなって思ってました。その後も何度も聴き返したお気に入りのだったのですが。何年後かにDiscogsで持ってるレコードを整理してたら、その時買ったレコードがネルス・クラインの1枚目のレコードであることがわかって。ネルスがエレクトリックなジャズをやっていたのも知っていたし、ウィルコでの活動も知っていたのですが、そのレコードはあまりにイメージとは異なるサウンドで名前がうまくリンクしなかったんですよね。今回、Zoomでネルスさんと少しこんにちはのごあいさつをできて、この話をしようかと思いましたがややこしい話でうまく伝えられるか自信がなくてできませんでした(笑)。

——それは最高すぎるエピソードですね!

岡田:ウィルコ的なアメリカーナのカントリー・ロックみたいな部分と自分が好きだったフリーインプロ、〈ECM〉のジャズの橋渡し的な、「両方やってた人がいたんだ!」っていうのは、当時すごく励みになりました。だからウィルコにはかなり思い入れがあります。

——抽象度の高い即興演奏が繰り広げられる中に、純粋に録音の良さ、音の粒としての心地よさを感じる瞬間が多々あるのですが、どのような音を目指して、音を発したり、録音、編集されていたのでしょうか。

岡田:今回フォーカスしたのが、砂粒が1つ1つ耳の近くで鳴ってるみたいなザラザラした質感だったり、葉っぱのこすれる音が耳元で聞こえてたり、水が流れていったり、そういう、なんだろう、「ザラザラじゃぶじゃぶジョロジョロ」の距離感と解像度は常に気にしながら編集をしていました。砂粒が右左のステレオの中をどう動いていくか、どう反響して、流れていくか、みたいな。

——2015年に録音され、2年前にBandcampで発表していた、現在はBandcampから既に消されている曲で、 「Reflections / Entering #3」というアブストラクトな即興演奏の曲がありましたが、本作では5曲目に再録音されて収録されています。しかも、ジム・オルークやネルス・クライン、サム・ゲンデル、カルロス・ニーニョ、石若駿など、本作中でも最も気合いを感じる布陣です。これらにはどのような想いがあるのでしょうか。長さも10分と本作最長です。

岡田:これがアルバムの起点になっていて。コロナ禍のタイミングで音楽家ならみんなやったと思うんですけど、過去の録音デモとかをひっくり返していて。なんかおもしろいものないかなって探してるタイミングにこれが出てきて。それで2年前にBandcampにアップしたけど、今は買った人はダウンロードしてないと聞けなくなってる。

この曲は、森は生きているが解散したばかりの頃に、「日本語をどうロックにどう乗せるか」みたいなことからは離れて、音楽の音だけにフォーカスして音楽を自由に作ってみようって思って作ったのが2016年録音ヴァージョンでした。実はいつ録音したかは忘れてたんだけど、すごいいいって手応えがあったのは覚えていて、これがパンデミックのタイミングに見つかって、これをもう1回できるかなって考えたのが、始まりでした。

——本作を聴いていると、ジョン・ハッセルの第四世界の影がよぎりますが、本作では岡田さんはどういった眼差しがあったのでしょうか。

岡田:ちょっと関係ない答えかもしれないけど、デヴィッド・トゥープの本でのジョン・ハッセルに関する記述で、ヒップホップが出てきたことによって、音楽自体がサンプリングでも生演奏でも聴き手はどっちでもよくなったというのがあって。でも、ジョン・ハッセル自体は、インド音楽の伝統的な音楽の修業を積んできたじゃないですか。一方で、テクノロジーの音楽を進めた人でもあるし。その中で自分が引き裂かれそうになると話をしていて、改めて彼の音楽に興味を持ちました。とはいえ、彼のサウンド自体はどっちかである必要はなくて、どっちもいいところや好きなところを、自分で選択してトライすればいいんじゃないかなっていうスタンスのようにも感じます。彼の大胆な作品は本当に魅力的です。あとインターネット自体、第四世界っぽいですよね。人智を超えた量の情報が文脈も切断され漂い、関係のなかったものに接続される。インターネット上でのこうした文脈の切断的なものはあまり肯定できたものではないかもしれませんが、子供の頃からネットを扱っている世代としては他人事で済ますこともできません。そういう感覚みたいなところを、「別の時間」の中で考えていました。

Photography Mikako Kozai( L MANAGEMENT)

岡田拓郎
1991年生まれ、東京都出身。2012年に「森は生きている」のギタリストとして活動を開始。2015年にバンドを解散したのち、2017年に『ノスタルジア』でソロ活動を始動させた。現在はソロのほか、プロデューサーとしても多方面で活躍中。
Twitter:@outland_records
Instagram:@okd_tkr

■『Betsu No Jikan』
岡田拓郎 / Takuro Okada 

1. A Love Supreme written by John Coltrane
Takuro Okada – Piano, Synthesizer, Guitar Synthesizer (Roland SY-300) 
Sam Gendel – Alto Sax
Shun Ishiwaka – Drums, Percussion

2. Moons
written by Takuro Okada
Takuro Okada – Vocal, Guitar, Piano, Synthesizer 
Yu Taniguchi – Piano
Shun Ishiwaka – Drums, Percussion
Haruomi Hosono – Log Drum

3. Sand
written by Takuro Okada, Shun Ishiwaka
Takuro Okada – Guitar, Guitar Synthesizer (Roland SY-300), Mbira 
Shun Ishiwaka – Drums, Percussion

4. If Sea Could Sing written by Takuro Okada
Takuro Okada – Guitar, Guitar Synthesizer (Roland SY-300), Pedal Steel 
Junya Ohkubo – Alto Sax
Marty Holoubek – Double Bass
Shun Ishiwaka ‒ Drums

5. Reflections / Entering #3 written by Takuro Okada
Takuro Okada – Guitar
Nels Cline – Guitar
Sam Gendel – Alto Sax
Hikaru Yamada – Alto Sax
Junya Ohkubo – Alto Sax
Jim O’rourke – Double Bass, Synthesizer 
Marty Holoubek – Double Bass
Daniel Kwon – Violin
Yuma Koda – Cello
Shun Ishiwaka – Drums, Percussion 
Carlos Niño – Percussion
Kazuhiko Masumura ‒ Percussion

6. Deep River
written by Takuro Okada, Junya Ohkubo
Takuro Okada – Piano, Guitar 
Junya Ohkubo – Alto Sax 
Yohei Shikano – Lap Steel 
Yuma Koda – Cello
Marty Holoubek – Double Bass 
Shun Ishiwaka – Drums, Percussion 
Carlos Niño – Percussion
Kazuhiko Masumura ‒ Percussion

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