クードス Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/クードス/ Wed, 26 Jul 2023 14:34:18 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.2 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png クードス Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/クードス/ 32 32 デザイナー八木沢俊樹による初の陶芸作品の展覧会がオルタナティヴ・スペース「クードス (セントラール)」で3日間限定で開催 https://tokion.jp/2023/07/24/toshiki-at-kudos-centraal/ Mon, 24 Jul 2023 10:30:00 +0000 https://tokion.jp/?p=200474 会期は7月28〜30日。陶芸作品に加え、ユーザーがランプやプランターに変化させることを楽しめる「スタック」などの新作も展示。

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今年3月に東京・中野にオープンしたオルタナティヴ・スペース「クードス (セントラール)」で「トシキ(Toshiki)」こと、デザイナー八木沢俊樹による初の陶芸作品の展覧会を7月28日から3日間限定で開催する。

本展覧会では、陶芸作品に加え、ユーザーがランプやプランターに変化させることを楽しめる「スタック(Stack)」などの新作も展示。これらの作品は、素朴な伝統的技術と3Dプリント技術を組み合わせた独自のスタイルであり、懐かしさと新しさが融合している。

Toshiki
1983年福島県生まれの八木沢俊樹によるクリエイティブスタジオ。これまでに、M/M(Paris)、JW Anderson、Dis、New Tendency、Spike Art Magazineなどのアーティストやデザイナーとのコラボレーションを通じて、新しい表現を探究してきた。また、Japan Photo Awardの主宰者でもあり、評論家のCharlotte Cottonや、Foam Magazine、Mousse Magazineなどを審査員に迎え、これまでに水谷 吉法、川谷 光平、藤原 聡志、三ツ谷想など、国内外で活躍する写真家を多数輩出してきた。

■Toshiki at kudos (Centraal)
会場:kudos (Centraal)
住所:東京都中野区中央2-59-12 1階
会期:7月28〜30日
時間:13:00〜19:00
https://toshiki.studio

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「クードス/スドーク」のバックステージを記録したフォトブックが発売 KID FRESINOによるカセットテープ付きのスペシャルエディションも https://tokion.jp/2023/07/07/backstage-of-kudos-soduk-show-photographs-by-fish-zhan/ Fri, 07 Jul 2023 11:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=197033 「グレイト」で行われるポップアップストアではインスタレーション展示に加え、「クードス/スドーク」のスペシャルTシャツも発売する。

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「クードス/スドーク(kudos/soduk)」がファッションショーのバックステージを記録したフォトブック『Backstage of kudos/soduk show Photographs By Fish Zhang』(¥4,950)を7月14日から「グレイト(GR8)」、7月15日から「スドーク(soduk)」オンラインストアと「代官山蔦屋書店」で先行販売する。

同書には、フォトグラファーのフィッシュ・チャン(Fish Zhang)が9月3日に発表したファッションショーのバックステージを撮影した写真を掲載する。ブックデザインは藤田裕美が担当した。

さらに、ラッパー・DJ・トラックメーカーのKID FRESINOによるショーサウンドを録音したカセットテープ付きのスペシャルエディション(¥6,050)も50部限定で発売する。

「グレイト」ではフォトブックのローンチパーティ、およびポップアップストアを開催する。ポップアップストアではインスタレーション展示に加え、「クードス/スドーク」のスペシャルTシャツも発売する。

■kudos/soduk pop up store at GR8
会期 : 7月14〜21日
会場 : GR8
住所 : 東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿2.5F

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「クードス」と「フロットサムブックス」のコラボTシャツが発売 ヴィジュアルは写真家の鈴木親が撮影 https://tokion.jp/2023/06/10/kudos-x-flotsambooks/ Sat, 10 Jun 2023 03:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=190614 Tシャツは4色で、サイズはM、L、XLを展開。ローンチイベントを6月17〜22日に「フロットサムブックス」で開催する。

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「クードス(kudos)」が東京・代田橋のアートブックショップ「フロットサムブックス(flotsambooks)」とコラボレーションしたTシャツを6月17日に「クードス」オンラインストアと「フロットサムブックス」店頭、オンラインストアで発売する。また、ローンチイベントを6月17〜22日に「フロットサムブックス」で開催。17日の18:00からはオープニングレセプションを行う。

イメージヴィジュアルは、雑誌『PURPLE』等エディトリアルやファッションフォトの最前線で活躍する写真家の鈴木親が撮り下ろしたもので、カラーはホワイト、ブラック、ブルー、ピンクの4色、サイズはM、L、XLを展開する。今回初回特典として鈴木が撮影したヴィジュアルストーリーをまとめたZINEが付属されるほか、フィルムカメラで撮影したアザーカットをまとめたZINEも販売する。

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「スドーク」の⼯藤司 × 写真家・石田真澄 × グラフィックデザイナー・⽶⼭菜津⼦によるZINE「meet up」が出版 https://tokion.jp/2022/07/29/meet-up-by-ishida-masumi-and-soduk/ Fri, 29 Jul 2022 03:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=137957 8⽉1〜6⽇に表参道・5450 GALLERYにてイベントを開催。

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「クードス(kudos)」と「スドーク(soduk)」のデザイナーである⼯藤司が主宰する、出版レーベルTSUKASA KUDOPUBLISHINGから、「スドーク(soduk)」と写真家・⽯⽥真澄、グラフィックデザイナー・⽶⼭菜津⼦が共作したZINE「meet up」を出版する。94部限定で価格は¥2,500。

ZINEのタイトル「meet up」は、“待ち合わせ”に由来。⽯⽥の友⼈3人が被写体となって、彼らが住まう街(柴⼜、⽴川、船橋)で待ち合わせをし、それぞれが普段過ごすようにその街を歩きながら撮影を行なった。

また、今回のzine発⾏にあわせて、8⽉1〜6⽇に表参道・5450 GALLERYにて、2022 fall / winter collection“0009”の⽴ち上がりイベントとなる「“meet up” by ISHIDA MASUMI PUBLISHED BY TSUKASA KUDO PUBLISHING AND SODUK」を開催。同イベントでは、最新のコレクションの他、ZINE「meet up」や、soduk peopleに仲間⼊りした “スースーさん”と“クドッチ&スドッチ”を販売。また今夏スタートしたMorio Deguchiが⼿掛ける⼈間とフィギュアのためのファッションブランド「HELS」の特設スペースも設置される。

■“meet up” by ISHIDA MASUMI PUBLISHED BY TSUKASA KUDO PUBLISHING AND SODUK
会期: 2022年8⽉1〜6日
会場:5450 THE GALLERY
住所:東京都港区南⻘⼭5-4-50 2F
時間:(8月1日)14~19時、(2~6⽇)12~18時

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「クードス」「スドーク」の工藤司が主催するマルシェ「kudos soduk marché」が開催 ポップアップや特別イベントも実施 https://tokion.jp/2022/05/17/kudossuduk-marche/ Tue, 17 May 2022 12:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=117391 「クードス」と「スドーク」のデザイナー・工藤司が主催するイベント「kudos soduk marché」が、馬喰横山の「MIDORI.so BAKUROYOKOYAMA」で開催する。

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「クードス(kudos)」と「スドーク(soduk)」のデザイナー・工藤司が主催するイベント「kudos soduk marché」が、馬喰横山の「MIDORI.so BAKUROYOKOYAMA」で開催する。思い思いに人々が集まり、ジャンルレスでフィジカルに交わる場所“マルシェ”をイメージしており、来場者は、特設フロアでブランドの世界観を体験できる。

メインとなるポップアップストアでは、2ブランドの最新コレクションとリクエストが多かったアーカイヴをラインアップする他、2022年春夏コレクションでイラストレーションを手掛けたナタリー・ホーバーグ(Natalie Horberg)のイラストを施した限定のニットバッグを販売する。

工藤司の展示コーナーでは、山﨑潤祐が手掛ける雑誌『198201111959』の5号目とともにセッ トで刊行された写真集『A STUDY OF BOYS」と、「kudos soduk marché」のために制作されたアートワークを展示する。

また、両ブランドのコレクションでグラフィックを手掛ける、rawaこと出口壮夫のデザインをTシャツやトートバッグに無料でシルクスクリーン体験ができるワークショップも開催。好みの色と版を選ぶことができて、持ち込みアイテムにプリントすることも可能。価格はTシャツが¥2,000でバッグは¥1,000。

フードも充実していて、ツルミ製菓や「Café Lisette」大阪の「ELMERS GREEN」等のカフェをプロデュースする他、石川県加賀市のティーサロン「TEATON」のスイーツを監修するパティシエ・鶴見昂による“クドーナッツ”、“スドーナッツ”が登場する他、土曜日限定で灯明ギャラリー「LAVENDER OPENER CHAIR」を併設する食堂「灯明」が、今回のために立ち飲みスタンドを出店。日曜日限定でフードクリエーターの五十嵐可菜が手掛ける東京・永福町の「中華可菜飯店」によるオリジナル弁当も販売する。

2階では豪華な景品が当たるゲームコーナーを設置し、来場者には先着順でノベルティをプレゼントする他、シークレットイベントも予定している。

「kudos soduk marché」
会期:5月21、22日
会場:MIDORI.so Bakuroyokoyama
住所:東京都中央区日本橋横山町5-13
時間:11:00〜20:00

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「クードス」が12月9日からポップアップを開催 「ソーイ」伊藤壮一郎との一点物の共作MA-1も販売 https://tokion.jp/2021/12/07/kudosupermarket/ Tue, 07 Dec 2021 04:30:00 +0000 https://tokion.jp/?p=82274 中目黒のコンセプトショップ「M.I.U.」で12月9日から19日まで開催。「クードス」の最新コレクションや復刻のバックパックなどを販売する。

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工藤司が手掛けるファッションブランド「クードス」がポップアップ「kudo(s)upermarket??”」を中目黒のコンセプトショップ「M.I.U.」で12月9日から19日まで開催。期間中は、デザイナー工藤の故郷である沖縄をイメージした屋台が出現し、「クードス」の最新コレクションや復刻のバックパックなどを販売する。

また開催を記念し12月9日には「クードス」デザイナーの工藤司と「ソーイ」ディレクターの伊藤壮一郎の共作によるMA-1(ブラック、ホワイト、カーキ、各¥89,100)も発売。本アイテムは両者が沖縄で訪れた、手仕事でスーベニアジャケットに刺しゅうをする古き良き土産物屋が着想源となっており、「クードス」の“THAT CORNER JACKET”をベースに背面には「クードス」エアフォースモチーフをプリント。さらに、レターデザインを刺しゅうし、実際に土産物屋で売られていた手刺しゅうのパッチをそれぞれが思い思いに縫い付けた全て一点物の特別なアイテム。

12月11日には、デザイナー工藤司も在店する予定で、来場者には先着順でイベントのために製作された「クードス」のステッカーをプレゼントする。

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遠回りしても信じたいもの 「クードス 」「スドーク」のデザイナー工藤司が語る「人を想い、一緒に記憶をつくること」 https://tokion.jp/2020/12/16/tsukasa-kudo-his-career/ Wed, 16 Dec 2020 06:00:16 +0000 https://tokion.jp/?p=13370 沖縄・那覇からはじまり、アメリカ、アントワープ、パリ、東京まで続く大切な仲間と一緒に乗り越える紆余曲折の日々。

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メディアには姿を現さない「クードス(kudos)」「スドーク(soduk)」のデザイナー・工藤司は、実際に会ってしゃべると実にチャーミングで、おしゃべり上手だ。沖縄・那覇で仕立て屋に通う祖母のもと生まれ育ち、高校で留学したアメリカでともに過ごしたホストファミリーに背中を押され、ファッションデザイナーへの道を決意するものの紆余曲折を繰り返し、やっと今メンズブランド「クードス」、ウィメンズブランド「スドーク」のデザイナーとして東京を拠点に活動する。

いつも曲折の曲がり角には、彼の人柄に惹き寄せられた誰かしらがこれ以上迷子にならないように工藤の手を強く導き、彼の可能性をさらに引き出してきた。二足でも三足でもわらじを履くことがあたりまえとなったこの現代に、彼はファッションデザイナーとして服を通して人を想像し、そして写真家として瞬間を通して記憶を保存する。

——沖縄・那覇で生まれ育った後、アメリカ、アントワープ、パリとさまざまな地を巡り、3年前に帰国して自身のブランドを立ち上げました。ファッションとの最初の接点は、幼少期に祖母と通った仕立て屋だと伺いました。

工藤司(以下、工藤):そうですね。祖母がとにかく服が好きで、一緒に那覇の古びた商店街にある仕立て屋によく通っていました。当時は「ファッションデザイナー」という存在すら知らなかったんですが、幼いながらも、ただの布だったものが1~2ヵ月後に行くと服として形になっていたのが、まるで魔法みたいに衝撃的でした。

——その体験を機に、ファッションへ興味を持ち始め、その後さまざまな国でのキャリアを積んでいます。紆余曲折がある中で、それでも「ファッションデザイナー」への道を諦めなかった理由はなんだったんですか?

工藤:高校で2年間アメリカ留学した時に出会ったホストファミリーとの体験ですね。沖縄にいる時は勤勉でちゃんと就職することを考えていました。でもそのホストファミリーと生活している中で、正直に自分がファッションを好きなことを伝えたら、すごく肯定してくれて。そこで、本当にやりたいことがあるって悪いことじゃないんだって自分の心を解放できた大きなターニングポイントでした。

——16〜18歳といえば、人生観や趣味嗜好のコアな部分が決まる年頃ですね。

工藤:よく春夏シーズンで出すパーカーやロンTなどのグラフィックの載せ方も、そのホストファミリーからの影響があって。日本にいた頃はJ-POPのアイドルが好きだったんですが、ホストファミリーは24時間各々の部屋でMTVを流すほどヒップホップが大好きで、僕もその影響でヒップホップやR&Bにハマっていきました。今でもそのカルチャーが僕の核にあって、「クードス」でもそのヒップホップのカルチャーからインスパイアされたアイテムを出しています。そうすると「ブランドの世界観としてストリートなのかモードなのか」と問われてしまうんですけど、僕はどっちも好きだし、根底にはやはりヒップホップのカルチャーがあるんですよね。

——10代で出会ったホストファミリーからの後押しがあり、高校を卒業して服飾の学校に入ると思いきやここでも曲折がありますね。

工藤:当時アメリカのドラマ「Project Runway」に感化されて、パーソンズに入学するつもりだったんですが、親の説得により帰国して。最初は文化服装学院に入学しようと思ったのですが、学校見学に行ったらそのレベルの高さに圧倒されて。結局早稲田大学に入ったんですが、なかなか東京の大学の雰囲気に慣れず、「早稲田大学繊維研究会」にも入れず。それでも「ファッションデザイナー」の夢も捨てきれず、「大学卒業したらもう一度留学して服飾の勉強をしたいな」とも考えていました。そうして卒業後、無事ベルギーのアントワープ王立芸術学院に入学しました。それで入学して周りを見渡してみると、1年生で全く服が作れなかったのは僕だけでした。

——競争が激しいヨーロッパ圏の大学では、なおさら挫折してしまう体験……。

工藤:と思ったら、クラスの友達が支えてくれて。例えば課題提出の時、現在「ボッター(BOTTER)」のデザイナーとして活動するルシェミー・ボッター君によく手伝ってもらって(笑)。もちろん先生には見抜かれてしまうんですけど……。学年の集大成としての課題発表の時も、クラスの友達10人くらいが家に来て応援してくれて。結局僕は作れないから、とにかくお茶やお菓子を出したり励ましたりする感じで。今振り返るとその頃から、他力本願なところがありますね(笑)。

「ジャックムス」での経験が、デザイナー像に影響

——工藤さんの人徳が感じられますね(笑)。その後、パリで「ジャックムス」や「Y/プロジェクト」、ロンドンで「JW アンダーソン」で働くに至るにはどのようなきっかけがあったのでしょうか?

工藤:結局、課題提出したものの、先生に自分で作っていないのを見抜かれてしまって。辞めるか、もう1年やり直すか決断するタイミングで、なりたいデザイナー像として思い出したのが祖母と通った仕立て屋の光景でした。そこでパリのパターン学校に行くことを決めて、「ジャックムス」でインターンシップも始めました。その後、「Y/プロジェクト」ではパターンアシスタントとして、「J.W.アンダーソン」ではデザインアシスタントとして働きました。

——さまざまなブランドを経験した中で、デザイナー像として一番影響を受けたブランドはどこですか?

工藤:「ジャックムス」ですね。「一番最初に経験を積んだブランドで、自分のデザイナーとしてのパーソナリティが決まる」ってよく言われる話なんですが、当時、2016年春夏シーズン後に注目され始めていた一方で、ブランドチームとしては5人しかいない時期。デザイナーのサイモン(・ポート・ジャックムス)はアイデアをどんどん出しては、たまにコーヒーを出してくれたりして、ファミリー感が強かったですね。5人しかいないから僕も必然的に手を動かさなきゃいけなくて、学校よりも実践の場として勉強になったし、デザイナー像としても、サイモンの人柄に影響を受けたような気がします。

——ちょうどその頃のパリは「ヴェトモン」の台頭、Instagramを通したストリートキャスティングによるモデルの登場などさまざまな変化がパリに訪れた時期でもありますよね。

工藤:そうですね。スモールブランドが切磋琢磨する時代でした。「VETEMENTS」って書かれたレインコートが後ろ指さされていた頃から、半年後にはそれがプレシャスに変わった光景を見たり。僕の周りにも、同じくファッションデザイナーとして活動する「サーロイン」の(宇佐美)麻緒ちゃんが「ルイ・ヴィトン」で、「ユウキハシモト」の橋本くんが「メゾン・マルジェラ」で、「コウタ・グシケン」の具志堅くんが「ディオール」で、「ワタル トミナガ」の航くんは美術館のレジデンシーで、各々がブランドや活動のもとで暮らしていて。今思うとかなりホットプレイスでした。みんなが今、東京などで活躍していて、それも嬉しいですね。

——そうした刺激を受ける中で、パリにいる頃から自身のブランドを立ち上げようと構想していたんですか?

工藤:逆で、むしろファッションデザイナーとしては自分より才能がある人がいっぱいいるなと疲れてしまったんです。自分でデザイナーとしてブランドを立ち上げるよりも、アシスタント的な立ち位置で関われればと思い始めていました。一方で、写真は大学生の頃からずっと撮ってきたので、それであれば好きなファッション誌で仕事ができるかなと思ったんです。それで帰国後、最初に「FREE MAGAZINE」の山﨑潤祐さんのところに写真のポートフォリオを見せに行きました。そこで服も作っているという話になり、写真よりも服をすごく気に入ってくれて、その場でPR会社に連絡してくれたんです。それでブランド名もない段階で展示会に出すことが決まってしまって(笑)。無名のままスタートして、スタイリストさんが雑誌の撮影で使ってくれたりはしたんですが、量産の仕方も服の売り方もわからない最初の半年間でした。

———でも、これもまたみんなの後押しがあって夢が叶った瞬間ですね。

工藤:確かに。今まで人の描いたデザインをみんなで作ることが基本で、全く自分でデザイナーをやると思ってもいなかったから、恥ずかしかった反面、自信にもなりました。

写真と服作りにおける「完成」の違い

——これまでの話を聞くと、ファッションデザイナーとしての工藤さんは、人とのコミュニケーションが最後の決断にも影響しているような気がしています。一方、写真はシャッターを切ること自体、かなり自発的なことですよね。服づくりと写真を撮っているときの気持ちに違いはありますか?

工藤:写真を通していつも思うのが、あとから振り返った時に、この人とこの風景となんて美しい瞬間を一緒に過ごしたんだろう、って泣きそうになる時があるんです。そういう意味でとても刹那に、時に悲しくなりながらシャッターを押すんですよね。もうこれは過去のものだって(笑)。それは、服を作っている時に感じるプロセスメイキングな時間軸とは全く違うような感じがあります。どちらも相手のことを想ったり、対象があったりしてこそ成立するという点では共通しているんですけど、写真を写す時にはその時点で完成も決めてしまうような潔さもあります。

——服作りにおける「完成」のタイミングはいつでしょうか?

工藤:服は終わりが見えないから、相手が着るという風景まで見られることがなかなかない。その想像力の豊かさみたいなもののラグジュアリー感ももちろんあるし、逆にドキドキすることでもあるんですけど。それこそ時間差で、街の中でたまに僕が作った服を着ている人を見ると、その瞬間にやっと僕の中で一枚の撮影が終わる感覚がありますね。

——「クードス」のシーズンビジュアルも工藤さんご自身が撮影されていますね。モデルもプロではない人を起用したりしてこだわりを感じます。

工藤:モデルに関しては、知っている人というか、関係値がある人でないとうまく撮れないんです。自分で撮影する時は、コミュニケーションを重視していて、モデルのキャスティングは非常に重視していますね。それが「クードス」らしさにつながっているのかも知れません。

—メンズ、ウィメンズウェアを手がけている中で、共通して今後どのような美意識を持った服を作っていきたいですか?

工藤:「人の垢」が残っている服です。僕自身、そもそもハイブランドよりも「たんぽぽハウス」やパリの古着屋「ゲリソル」に行って、雑多な中から自分が好きなものを選ぶタイプだから。例えばお客さんが新作ではなく、ファーストシーズンの服を本人のスタイルに馴染むように着てくれてたりしていて。その延長線上で、数年後に自分でもつい「その服どこの?」って聞くくらいに服がその人のものになっていたら嬉しいかな。

——コロナの影響もあり、今年を境に、今までよりも人の手に服が行き渡るスパンが変わってきそうな気がしますが、今後はどのようにコレクションを展開していこうと考えていますか?

工藤:ファッションは脆いシステムにあることを理解しながら、今後どのようにやっていくべきか模索中ですね。実は、今回のコレクション(2021年春夏)から海外でも展示会をやろうと思っていたから尚更。春夏、秋冬とは今後言わなくなるだろうなと思いつつ、理想は毎月季節に合わせて数型ずつ出していきたいなと思っています。

——パリでハイブランドとともにストリートでの様子も変わってきたこの数年間を見て、帰国後の今、東京のファッションシーンをどう感じていますか?

工藤:しばらくノームコアやカジュアルなスタイルが続いていたけど、最近20代前半の子たち中心にもう一度服が好きな子達が集まってきている気がしていています。Instagramを通してストリートキャスティングされた日本人モデルの子達がパリのブランドで歩いて、帰国後に同年代の仲間達と一緒にシーンをつくって朝まで遊んじゃうみたいな。コロナでこの先はまだまだ不透明ですが、そんな「いい東京」が戻ってきている感じがします。

工藤司
沖縄県出身。早稲田大学卒業後、ベルギーのアントワープ王立芸術アカデミーに進学。中退後に渡仏し、パリの「ジャックムス」でデザインアシスタント、「Y/プロジェクト」ではパターンアシスタントとして経験を積み、その後渡英し「JW アンダーソン」のデザインアシスタントを経て2017年に自身のブランドである「クードス」を立ち上げる。2018年にはウィメンズ「スドーク」をスタート。写真家としても活躍。今秋に出版事業「TSUKASA KUDO PUBLISHING」を始動し「TANG TAO by Fish Zhang」を出版。
https://kudoskudos.co
Instagram:@tsukasamkudo

Photography Kisshomaru Shimamura

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