伝統と革新がミックスされたトラッドスタイルの新解釈――連載「Tokyo Wish List」

いつの時代もトレンドに流されることなく、支持を得ているトラッドスタイル。フォーマルな場面にふさわしいスタイルなのだが、働き方改革も進む現代においては、新解釈した新しいカタチのトラッドスタイルに挑戦してみるのもいい。そこで今の気分にフィットし、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」では、トラッドスタイルを新解釈したウェアにフォーカスする。定番アイテムにひとひねりが加わったアイテムは、どれもスタイルのアクセントとして機能するはず。

TOGA

レイヤードスタイルに最適な小技の効いたウールスカート

1997年にデザイナーの古田泰子が立ち上げたブランド「トーガ(TOGA)」は、ファッションだけにとどまらず、アートや音楽といったカルチャーにもリンクすることで、世界中にファンを抱えている。その生み出されるアイテムは、今や複数のコレクションラインで展開されており、どれも独創的なデザインが魅力的だ。そこで今回ピックアップするのは、フォーマルな場面で活躍するスーツスカートの新提案。大胆にカッティングされたデザインがインパクト抜群で、いろいろな合わせ方ができるのもおもしろい。そのまま穿きこなしてもいいが、デニムを下に合わせてレイヤードしたり、ロングシャツをインしてスカートの切れ目から見せたりしてもいい。他には、サイズ調節ができるようにサイドにはアジャスターが配置されてされていたり、ポケットも複数デザインされていたりするのも嬉しい。あなたならどう穿きこなす?

TOGA 原宿店 03-6419-8136

PERVERZE

既成概念を覆す大胆なショート丈ジャケット

特定のデザイナーは存在せずに、匿名クリエイター集団によるプロジェクト形式で展開されている日本生まれの「パーバーズ(PERVERZE)」。1980年代から1990年代のストリートファッションをバックボーンに、これまでにないプロダクトをリリースしている。そこで今回ピックアップするのは、豪快にデザインされたショート丈のジャケット。無駄を削ぎ落としたミニマムなシルエットは、シンプルなコーディネートに合わせれば、ちょっとした違和感を生み出してくれるはず。大胆な見た目とは裏腹に着こなしの難易度は高くなく、インナーはTシャツやタンクトップといった王道アイテムをおすすめしたい。これから薄着になる季節のスタイルに、あなたなりの強さをプラスしてみては。

パーバーズ customer@perverze.jp

JOHN LAWRENCE SULLIVAN

凛とした強さと美しさを醸すジップジャケット

伝統的なトラッドスタイルに繊細かつ力強いデザインを落とし込む「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」は、2003年にデザイナーの柳川荒士によってスタートしたブランドだ。その魅力はなんといっても、美しいシルエットと巧みな素材使い。今回ピックアップしたジャケットもまさにそうで、流麗なシルエットにアクセントで差し込まれた変形カットのファスナーが魅力的な仕上がりとなっている。裏地には、ブランドネームが同色の総柄で表現されており、その点も注目してほしい。合わせ方は、シャープなシルエットなので、ジャストサイズを選んで、デニムやタイトなスカートなどでカジュアルに着こなすのもいい。もちろん、フォーマルなウェアとの相性は抜群だ。

ジョン ローレンス サリバン 03-5428-0068

Photography Erina Takahashi
Styling Norie Kurakata

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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