JUN INAGAWA Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/jun-inagawa/ Wed, 19 Apr 2023 01:35:51 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.4 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png JUN INAGAWA Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/jun-inagawa/ 32 32 「ネイバーフッド」× JUN INAGAWAが生み出すオタクの新世界 https://tokion.jp/2023/04/19/neighborhood-x-jun-inagawa/ Wed, 19 Apr 2023 09:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=180985 「ネイバーフッド」クリエイティブディレクター、滝沢伸介と気鋭アーティスト、JUN INAGAWAのコラボレーションが放つ、新しいカルチャーへの入り口。

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滝沢伸介がかじを取る日本発世界的ブランド「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」と、イラストレーター・漫画描きとして活躍するアーティスト、JUN INAGAWAによるコラボレーションコレクションが発表された。2020年に初コラボレーションを果たして以来、第2弾の今回は、JUN INAGAWAが生み出した魔法少女のフィギュアとTシャツ、インセンスが登場する。

自身が見つけたカルチャーに深部までのめり込み、互いにファッションやアートを通じて表現を続ける2人が意気投合して生み出されたプロダクトに込められたメッセージとは。この先のシーンをさらに魅力的なものにしていくであろう、最強コラボレーションではないだろうか。

JUN INAGAWA(じゅん・いながわ)
1999年生まれ。東京都出身。2012年にアメリカ・サンディエゴに移住し、絵を描いているうちにLAを中心としたスケートボード、ヒップホップなどのストリートシーンから注目を浴び、 A$AP ROCKY(エイサップ・ロッキー)などのアーティストからラブコールを受ける。2018年に帰国後は、アニメとストリートを結ぶ独自のスタイルで気鋭アーティストとして活躍。アパレルブランドとのコラボレーション、音楽アーティストへのアートワーク提供を行い、またDJとしても活躍。現在、月に1回パーティ「MAD  MAGIC ORCHESTRA」を主催。4月7日からは自身が原案、イラストを担当するTVアニメ「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」(TBS系列)が放送スタート。またエレクトロ3ピースバンドFlog3も始動開始。
Instagram:@madmagicorchestra

滝沢伸介(たきざわ・しんすけ)
1967年生まれ。「ネイバーフッド」クリエイティブディレクター。ファイルレコードでレコードレーベル、「MAJOR FORCE」の担当を経て、1994年にモーターサイクルやミリタリーなどを軸にしたブランド、「ネイバーフッド」をスタート。原宿発日本を代表する世界的ブランドとして人気を呼び、全国各地、アジアに店舗を持つだけでなく、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、オーストラリアなどでも販売されており、根強い人気を誇る。またさまざまなアーティストやブランドとのコラボレーションをはじめ、この10年の間でブランド内に植物ラインの「SRL」や、アウトドアギアコレクションを設立するなど幅広い展開を行う。2023年3月には台湾に「ネイバーフッド」の新店舗をオープンさせた。
https://www.neighborhood.jp
Instagram:@neighborhood_official
Instagram:@sin_takizawa

単純に彼のストーリーや、バックボーンがおもしろくてすごく意外性があった

——まずJUNさんが「ネイバーフッド」を知ったきっかけを教えてください。

JUN INAGAWA(以下、JUN):めちゃめちゃ仲の良いおじ的存在の人が「ネイバーフッド」を昔から大好きで……って、おじ的というのは実は血はつながっていなくて、カルチャーを教えてくれた師匠みたいな人なんです。

滝沢伸介(以下、滝沢):ちょっと待って、血がつながってないんだっけ! 本当のおじだと思っていたよ(笑)。

JUN:リアルに仲がいいので、“おじ”ってずっと言い続けているんです。“NORI”っていうんですけど、小さな頃から親よりも仲がよくて、僕にアニメ以外のカルチャーを教えてくれた人。彼が「ネイバーフッド」のTシャツを着ていたり、小物を持っていたりとかして、なんだろうって小さい頃から興味を持っていたんですよ。それで初めて原宿の店に行った時にインセンスを買ったんです。店に入った時のインセンスの香りがすごく好きで。リニューアルする前の店によく行っていたんですけど、その時は裏原って言葉も何も知りませんでした。僕がアメリカから帰ってきた18歳くらいのことですね。

滝沢:そのおじと展示会に来てくれたじゃん。確か4~5年前だよね。それが最初の出会いかな。その時に話を聞いてアーティストだってことを知ったんだよね。

——コロナ禍に行ったイベント「HUMUNGUS」で、JUNさんと「ネイバーフッド」はつながりがあるんだなと感じたんですけど、滝沢さんは、JUNさん周辺のユースカルチャーは気になっていたんですか?

滝沢:アニメが好きなわけではないんだけど、単純に彼のストーリーや、バックボーンがおもしろくてすごく意外性があったんですよね。彼がただ単に若いアーティストってだけならここまでつながらなかっただろうけど、裏原宿だとかのカルチャーをきちんと知っていたから付き合えたかな。うちの娘が今年で20歳だから、JUNくんは息子のような感覚でもあるけど(笑)。

JUN:「娘がアニメが好きなんだよね」と教えてくれましたよね。僕は先入観があまりなかったというか、自分が10年くらい滝沢さんの大ファンだとしたら違ったのかもしれませんけど、すごい先輩だけどもフラットに会話ができたのが嬉しかったです。

滝沢:彼のおもしろい部分は、アニメを描いているアーティストとしての部分だけではなく、アートも制作しているところや、アメリカにいた時にエイサップ・ロッキーと一緒にいたりしたことだったり。それでいて、裏原カルチャーにすごく精通しているところも。謎じゃん全部。「何この子!?」みたいな(笑)。

JUN:これ毎回インタビューで答えてるんですけど、みんなわかんないんですよね。僕もどうやって伝えたらいいのかわからないというか、難しい。簡単に言うと、ただのアニオタがおじから教えてもらったスケートビデオにハマって、「シュプリーム(Supreme)」や「ファッキンオーサム(Fucking Awesome)」周りのスケーター達を漫画っぽく描いたら、それがSNSを通じてウケて、A$AP Bari(エイサップ・バリ)周辺につながって「ヴィーロン(VLONE)」とコラボしたりしたという。だけどその頃はエイサップ・ロッキーもバリも、ヒップホップも何も知らなかったんですよ。普通に音楽はアニソンとかミスチル(=Mr.Children)くらいしか知らなかった。だけど彼らと仕事をするようになっていったんです。

滝沢:めちゃめちゃヒップホップに興味があってっていう感じではないんだね?

JUN:とはいえヒップホップをやっている人達には興味があったんですよ。なんでこいつらはヒップホップに興味を持って、外で酒を飲んでスケートして楽しんでるんだろうって。話を聞くと、家庭が恵まれていないやつだったり、いろいろな事情があって集まっているんだって知って。その延長線上で、東京に戻ってきて滝沢さんにも会っているんです。それが18歳の時です。

滝沢:自分達も18歳の頃は周りからのインプットがすごくありましたよね。僕も東京で(藤原)ヒロシくんに会ったり、いろんなクラブミュージックを知ったりとそういう年齢だったから、インプット段階の年齢なのかもしれない。

反発することから新しいカルチャーの流れが生まれる

JUN:東京に帰ってきて皆さんに出会った頃は、なんでも受け入れられる状態でした。いろんなものからインスピレーションを受けては自分の中で消化していくっていう。20歳になるまではすべて取り入れて、すべて消化して、そのカオス具合を作品にしようと思っていました。だから最初の作品はとにかく壁に描くって感じで、ぐちゃぐちゃでしたね。18~19歳くらいの時は、なんでかわかんないですけど何かに対して反発していたし。

滝沢:そう思いたい世代だよね。何かに熱くなって、架空の敵を作ってでもそうしたいって。

JUN:その時に今、テレビで放送されているようなアニメを作り始めたんですよ。だから心の変化が早いというか。今のアニメ作品も描いた当時が19歳の頃っていうめちゃくちゃ過去の作品なんですよね。それで「ネイバーフッド」と初めてコラボしたのは、2020年のこの時期ですよね。

——滝沢さんからコラボレーションのお誘いを?

滝沢:どうだったけな……。「何かやろうよ!」って感じだったんだけど覚えていないな。本当に普通の会話の流れでって感じかな。

JUN:僕もいろいろな延長線上で何かやろうよって感じのテンションが好きです。「なんかやろうぜ~!」って言って、その後何もやらないパターンもあるじゃないですか。そういう人は自分から外すって決めているんですよ。興味ないんだな、僕にって。逆に僕のことをおもしろいやつだなってサポートしてくれる人は、絶対に何かやってくれるんですよね。はまらないパズルの1つがハマったんだな、これはって。

滝沢:他にもストーリーのあるヘルメットを作ってプレゼントしてくれたり、年齢は親子レベルなんだけど、割とフラットに付き合えるって感じかな。

——滝沢さんとJUNさんに見えるヘルメットの感覚、何かしら共通するものがあるのではないでしょうか。

滝沢:僕の中でヘルメットといえば、ザ・タイマーズだから。

JUN:そういえば、ザ・タイマーズの話をされていましたよね。あと滝沢さんの若い頃はどんなクラブシーンだったのかとかも、すごく興味がありました。それで滝沢さんは僕の年の頃とかの話をたくさん聞かせてくれました。それで18歳の時にザ・タイマーズのPVを観た時に「これだ!」って思いましたね。

滝沢:18歳の時にザ・タイマーズを観て「これだ!」って普通は思わないよね(笑)。

JUN:放送事故のやつを観たのかな。それがめちゃくちゃ格好よく見えたんですよね。パンクってファッションではなく、アティチュードだと思っているので。で、この人は本当にちゃんとパンクやっているんだって。今ってパンクファッションの人がめっちゃ多いじゃないですか。だけど「それパンクじゃない!」って思うんですよ。もっと言えば姿勢が。ザ・タイマーズは最初なめてかかったら、ものすごくちゃんとした過激なパンクだった。そこから日本のパンクがめちゃ好きになって、それからマルコム・マクラーレンとか海外を掘っていったんです。

ATARI TEENAGE RIOTからインスパイアされた、魔法少女のUZI

——今回、制作したコラボレーションのフィギュアについて聞かせてください。

滝沢:本当はインセスチャンバーを作りたかったんだけど、今回はフィギュアにしたんですよね。最初は頭のウージー部分からインセンスの煙が出てくる仕様を考えていたんだけど、構造上無理で。でも結果仕上がったものは、陶器よりも繊細にできたし重量感もあってすごくよかった。これもきちんとしたアート作品というか。JUNくんとのコラボレーションは2回目になるんだけど、平面の作品から立体物を作ったというのは、うちとしては今回が初めてでした。なので、大きな進歩ですね。あとはTシャツとインセンスを作りました。フィギュアは、頭にウージーがついているのがいいよね。

JUN:ウージーがついている魔法少女は今まで描いたことがないんですよ。なんで頭にウージーをつけたかというと、Atari Teenage Riot(アタリ・ティーンエイジ・ライオット)のTシャツのバックにウージーがプリントされているのがあって、それをそのまま描きました。それでアタリの映像を観ていたら、過去に「ネイバーフッド」と一緒にやっていたことを知ったりして。

——そうえいば、過去にファッションウィークの一環で「ネイバーフッド」がショーをやった際に、ランウェイをせずにアタリ・ティーンエイジ・ライオットのライヴがショーだったことがありましたよね。あの打ち出し方はとにかく衝撃でした。

滝沢:ファッションショーじゃないじゃんって(笑)。ランウェイをやらないで、ライヴをしているメンバーが洋服を着ていたという。観に来ている人達はランウェイだと思って来ていたから、始まったら「なんだこれ!?」みたいになってましたね。

JUN:それはヤバいですね! だけどファッションショーをやるとなった時に、ランウェイではなく、ライヴをやるっていう感覚は、なんかわかる気がします。僕も企画をやると壊したくなっちゃう感があるんですよね。常識を守りつつですけど。

滝沢:だから液晶モニターに「DESTROY FASHION」って映して、ランウェイの考え方をぶち壊してみたんだよね。だからこのウージーがアタリのって聞くとまたいいよね。

JUN:旗がウージーからビュン! って出てきてもいいですよね(笑)。

滝沢:(笑)。

JUN:他には、アタリのインピレーションもありますけど、もともとこのツインテールヘアもオーソドックスな僕が作ったアニメからきてます。初めて「ネイバーフッド」とコラボレーションをした時に描いたのが、この女の子でした。紫の髪色で、ウージーもあってって。今回はその女の子を立体にしてもらいました。

アート作品を作るということに関して、僕は現代アートに詳しくないし、アートっていうものに触れずにストレートに今まで生きてきたと思います。アートって経験やお金も必要だし、場所も必要ですよね。そして、僕は資本主義がめちゃめちゃ苦手で、というのもお金になるものしかアートじゃないっていうのがダメで。だからヘルメットを作って滝沢さんにあげたように、感覚で人に伝わっていくのが好きです。絵を描くのが好きだから、人に会うとすぐに似顔絵を描いてあげたりしちゃうんですけど、それで自分のアートの価値が下がるよって言われることもあるんです。だけど壁に勢いよくグラフィティを描くようなスピードで、人にどんどん伝わっていくのが好きなんですよね。

滝沢:それって純粋にすごくアーティスト的だよ。

JUN:(プレスルームに飾ってある作品を観て)この作品は誰でしたっけ。

滝沢:コスタス。

JUN:以前からこの作品はかっこいいし、誰の作品なんだろうってずっと気になってました。今回、コラボの発売に合わせてポップアップをするんですけど、その時に僕、コスタスに影響された初キャンバス作品を描こうと考えてます。まだキャンバスに絵を描いたことがないんですけど、これくらいの大きさで描いてみようかなと。そのきっかけをくれたのも滝沢さんです。

滝沢:それは描いてみたほうがいいよ。

JUN:そのときどきの衝動で描いてみてもいいかなって。せっかくだから「ネイバーフッド」の広い場所を借りて、やってみたいです。いまだに僕は模索中というか、いろんなことにチャレンジしている最中なので、「これがJUN INAGAWAです!」っていうのがないんですよね。

滝沢:でも音楽もDJもそうだけど、ここ数年ですごい吸収して変化しているよね。

世代やジャンルを超えたクロスオーバーからイズムを継承していく

——JUNさんのDJといえば、先日観たんですけど半端なかったです。ある機材をすべて使いまくり、まるで即興のライヴのようでした。

JUN:目の前にCDJが4台あったら、全部使うでしょって感覚です。ミキサーにこれだけ機能があるなら、全部使っちゃおうよって。それをぐちゃぐちゃに使うんじゃなくって、どううまく使いこなそうかって考える。それをケミカル・ブラザーズのライヴを観て学びました。僕らの世代的におもしろいのが、ケミカル・ブラザーズって、滝沢さんの時代からしたらアンセムなんですよね。先輩のDJからすると、恥ずかしくてかけられないって感じの曲も、僕らの場合はディグって出てきたものだから、ピュアにかけられる。本当に「格好いいぞ!」って思ってかけているから。1周回って、なんていうんですかね……若い人達にどんどん受け継いでいかないといけないじゃないですか。

滝沢:これがJUNくんの魅力だと思うんですけど、上の世代と下の世代の、いい形でのハブになっている。コミュニケーションのスキルがすごく高いから、そんな役割もきちんと担っていて、必要なことだなと思う。

JUN:もともとフワっとしたものが、だんだんと固まってきたのかもしれないですね。やっていくうちに自分が何が好きかとか、ものを作っていくたびにどんどんわかってくるんですよ。それはDJもそうで。アーティストで絵を描いていながらDJをするとか、モデルをやっていてDJをやっているとか、なめられやすいんですよね。自分の仲間内ではDJができるけど、本物のDJとは一緒にできないというか。

だけど僕は、大沢伸一さんや、石野卓球さんのようなレベルの人とやりたかったんです。自分がそのレベルに行き着くまで、DJって名乗りたくない。なので絵を描くのをサボって、DJの練習をめちゃくちゃしてるんですけど、これからもどんどん本気でやろうと思っています。DJをすることも、アートを作ることも、結局つながってくるはず。例えばアニメだったら起承転結があるストーリーを作るけど、DJに関してもお客さんを目の前にしてやる時、起承転結を作るじゃないですか。

滝沢:DJに関して、割と最初からセッティングをしていくの?

JUN:事前に物語を作って、その日の一夜を1話だとしたら、ストーリーを考えてDJをブッキングするんです。例えば、森の中で主人公の目が覚めて、そこから物語が始まるとか。じゃあ、その森のような場所で音を出せるDJだったらこの人をと。さらに森を抜けたらUFOが停まっていて、UFOに拉致されて他の星に行って、他の星のクラブで踊る、みたいなことをイメージしたら、次のDJを考える。それを一夜通してやるとめちゃおもしろいんですよね。

滝沢:一夜にちゃんとしたストーリーがあるのね。そのやり方で、上の世代をつなげるのは最高だよね。だから若い世代には、若い世代ですごくいいものがあるっていうことは、僕もすごく感じていて、そこをちゃんとクロスオーバーさせていくことがおもしろいというかね。

——滝沢さんも先日、別のインタビューで次の世代へ受け継いでいく話をされていましたが、新世代のアーティストとのコラボレーションもその1つなのでしょうか。

滝沢:そう。各世代とか、各ジャンルとか、すでにそこで成立して、それがまったく違う脈略でそれぞれ進んでいくこともいいんだけど、そこで時代を前後したり、クロスオーバーさせることは本当はすごく大事だと思います。フラットに付き合えて、根底にリスペクトがあれば、そんな難しい話ではないはず。

JUN:滝沢さんとのやりとりは、シンプルな感じでそれが良くて。僕はただただ楽しかったです。それこそ「バンド(Flog3)の衣装を作ってください!」と僕が頼んだら快く受けてくださったり。

滝沢:ノリだよね、「衣装作ろうよ」って(笑)。僕にしても衣装作ってあげて、それをステージで音楽をやる時に着てくれたらすごく嬉しいじゃん。

——「ネイバーフッド」で、音楽レーベルを始めるのはいかがですか?

滝沢:そうだよね、音楽は何かやりたいんだけど。JUNくんがずっと買ってくれていたインセンスの名前(「Pacific」)も808ステイトから取った名前ですからね。

JUN:そうなんですね! ……そういうところなんですよ、僕が「ネイバーフッド」にぐっと入っていってしまうのは。

滝沢:今は1990年代や当時の原宿ファッションだったりを、若い世代の人が掘ったりしているじゃん。僕らも上の時代の人達がやってきたことを掘っていたから、それってすごくおもしろいよね。

JUN:ループになっているんでしょうね。これもいつも取材で話しているんですけど、アニメもバイクもファッションも、音楽もなんでも、みんな好きなモノの話をしている時の目って一緒で、キラキラしている。それってジャンルが違うだけで、みんなパッションを持っていて、みんなガチなオタクなんですよ。好きなものに向けるエナジーはみんな一緒。だから僕はいつも「オタク」っていう言葉を使っているんです。

■JUN INAGAWA × 「NEIGHBORHOOD」 Pop Up & Launch EVENT
日時:4月21日 19:00〜23:00
会場:TRUNK(HOTEL)
住所:東京都渋谷区神宮前5-31
ライヴ:Frog3
DJ:JUN INAGAWA、Shun、SYSTEMS、Yozzy
入場:無料

Photography Takaki Iwata
Edit Shuichi Aizawa

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アーティストJUN INAGAWAの頭の中をのぞき見る個展「BORN IN THE MADNESS」が開催 https://tokion.jp/2022/11/15/born-in-the-madness/ Tue, 15 Nov 2022 10:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=156354 サブカルチャーの領域を横断しながら世界的に注目を浴びる若手アーティストJUN INAGAWAの個展が11月19日より開催。限定待ち受け画像のプレゼントも。

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オタクカルチャーとストリートカルチャーを横断する気鋭のアーティストJUN INAGAWAによる個展「BORN IN THE MADNESS」が渋谷のDIESEL ART GALLERYにて11月19日から開催される。

アニメや音楽などさまざまなサブカルチャーのボーダーラインを超えて活動するアーティスト、JUN INAGAWA。アメリカで暮らしていた10代の頃にスケートカルチャーに大きく影響を受け、スケートブランド「パラダイス(Paradis3)」やA$AP Bari率いる「ヴィーローン(VLONE)」、A$AP Rocky率いる「アウグ(AWGE)」など数々のストリートブランドとコラボレーションを果たす。日本帰国後に初の画集「情報破壊」を出版し、2022年にはビリーアイリッシュの2ndアルバム「Happier Than Ever」のツアー衣装のデザインを手がけるなど活動の幅を広げている。2023年には原案を努めるTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』の放送も決定している。

本展覧会では、20点を超えるJUN INAGAWAのプライベート作品の展示・販売をはじめ、ステッカーやポスターなどの関連グッズも購入することができる。また会期中には、オリジナルTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』に関連するイベントや、展覧会限定の待ち受け画像のプレゼント企画も実施される。

■BORN IN THE MADNESS
会期 : 11月19日〜2023年2月16日
会場 : DIESEL ART GALLERY
住所 : 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti DIESEL SHIBUYA B1F
時間 : 11:30-20:00
入場料 : 無料
公式HP : https://www.diesel.co.jp/ja/art-gallery/jun_inagawa

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JUN INAGAWAがライヴペインティング&トークショーを3月26日に開催 原案を務めるアニメの最新情報も発表 https://tokion.jp/2022/03/17/jun-inagawa-animejapan/ Thu, 17 Mar 2022 11:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=103515 東京ビッグサイトで行われる「アニメジャパン 2022」内で開催。アニメ作品『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』では、初めてストーリーとキャラクター原案を務める。

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アーティストのJUN INAGAWAは、3月26~29日に開催されるアニメイベント「アニメジャパン 2022」において、ライヴペインティングとトークショーを26日に行う。場所は、東京ビッグサイトの東展示棟東4ホールに設けるキング・アミューズメント・クリエイティブブース。

JUN INAGAWAは、アニメや漫画、パンクやテクノポップ、ストリートカルチャーから影響を受けた作品が特徴。これまでに「ヴィーロン」「アディダス」「ネイバーフッド」などのブランドや、銀杏BOYZといったミュージシャンとのコラボも行っており、今年2月にはビリー・アイリッシュのツアー衣装のデザインも手掛けた。現在制作中のTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』では、これまで発表してきた作品を元に、初めてアニメのストーリーとキャラクター原案を務める。制作は、『五等分の花嫁∬』などを手掛けるバイブリーアニメーションスタジオが行う。

ライヴペインティングは10~12時、トークショーは12~12時30分を予定しており、アニメの最新情報も発表する。

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アーティストのJUN INAGAWAが個展を開催 約20点の新作を展示 https://tokion.jp/2021/09/16/jun-inagawa-mad-magical-orchestra/ Thu, 16 Sep 2021 05:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=60979 東京・銀座のギャラリーで開催。JUN INAGAWAは1999年生まれで、日本の美少女アニメ、ヒップホップ、スケートカルチャーなどに影響を受けたアーティスト。

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アーティストのJUN INAGAWAは、個展「MAD MAGICAL ORCHESTRA」を開催する。会期は9月25日〜10月16日で、場所は東京・銀座のリコーアートギャラリー。

JUN INAGAWAは、1999年東京生まれで、2012年にアメリカ・サンディエゴへ移住。日本の美少女アニメや漫画、ヒップホップやスケートカルチャーなどに影響を受けており、「ネイバーフッド」などのファッションブランドとのコラボや、制作決定したアニメ『魔法少女マジ カルデストロイヤーズ』の原案も担当している。今回の個展では、約20点の新作を展示する。

JUN INAGAWAは今回の個展にともない、「僕はただ、見ているだけで音楽が聴こえてくるものを描きたいと思っていて、音楽からキャラクターデザインや構図に取り込んでいきます。で、描いていくうちにいらないものが見えてくる。 次にいらない線を消していってシンプルにしていくんです。それって生きてゆく上ですごく大事なことでもありますし」と作品制作の裏側を語った。

■MAD MAGICAL ORCHESTRA
会期:9月25日〜10月16日
会場:リコーアートギャラリー
住所:東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター 8、9階
時間:12:00〜19:00(最終日のみ18:00)
休日:日曜、月曜、祝日
入場料:無料

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アーティストのJUN INAGAWAが初の作品集を発売 初版は1000部限定でステッカーも付属 https://tokion.jp/2021/04/23/jun-inagawa-massmedia-crash/ Fri, 23 Apr 2021 02:31:35 +0000 https://tokion.jp/?p=30559 価格は¥4,180で、SHIBUYA TSUTAYAで取り扱う。発売を記念して個展やイベント、オリジナルグッズの販売も予定している。

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株式会社MEAZが運営し、“アートを日常に”をコンセプトに活動するCOA は、アーティストJUN INAGAWAの初となる作品集『情報破壊 マスメディアクラッシュ』を5月1日に発売する。価格は¥4,180で、SHIBUYA TSUTAYAで取り扱う。初版は1000部限定となり、オリジナルステッカー3枚が付属する。

JUN INAGAWAは1999年生まれのアーティストで、小学校卒業のタイミングでアメリカのサンディエゴに移住。漫画や美少女アニメ、そしてヒップホップやスケートなどのストリートカルチャーに影響を受けた作品を制作しており、スケーターのショーン・パブロによるファッションブランド「パラダイス」やエイサップ・バリが手掛ける「ヴィーロン」などともコラボレーションを行った。2018年に帰国してからは東京・渋谷のDIESEL ART GALLERYで個展を開催した他、「ネイバーフッド」などのファッションブランドや、BiSHやラッパーのKEIJUらミュージシャンにも作品を提供している。作品集にはJUN INAGAWAが描いた人物画やドローイングを収録しており、今作については「2018-2021年までの俺の葛藤がこの1冊に詰まっている(と思う^_^)」とコメントした。発売を記念した個展やイベント、オリジナルグッズの販売も予定している。

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オタクとは何か――21歳のアーティストJUN INAGAWAの姿勢 https://tokion.jp/2020/12/25/defining-otaku-with-jun-inagawa/ Fri, 25 Dec 2020 06:00:13 +0000 https://tokion.jp/?p=13438 音楽・ファッションシーンで引く手あまたの気鋭アーティスト、JUN INAGAWAが考える現代のオタク像。

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漫画タッチのイラストで、さまざまなブランドや音楽アーティストとコラボレートしながら、個展も開催し、あらゆるアートプロジェクトにも参加する。今やJUN INAGAWAのイラストや漫画は、SNSやネットに触れていれば1度は見たことがあるだろう。いわゆる“オタク文化”を全面に押し出した表現のようだが、彼の作品には俗にいうアキバっぽい絵とは異なる個性がある。
10代の多感な時期をサンディエゴで過ごし、LAのストリートカルチャーと密接な交流を持ちながら漫画に目覚め、現在は東京を拠点に活動している21歳のアーティスト。JUN INAGAWAはオタクをどのように捉え、何をルーツカルチャーに持ちながら東京の第一線で活動しているのか。その源流を探りたい。

絵を描くのは好きなものに忠実だから

――JUNさんはイラストレーター、漫画描きとして活動されていますが、すでに多くのストリートブランドとコラボレーションを果たしています。特に今年は「ネイバーフッド」とのコラボレーションで個人的にも驚きました。現在21歳、日本に活動拠点を移してから数年で今に至るわけですが、この現状についてどう感じていますか?

JUN INAGAWA(以下、JUN):正直、メンタル的に追いついていないような状況です。「ネイバーフッド」に関しても実感があんまりないんですよ。「コラボしてんだ、オレ!?」みたいな。そもそも「ネイバーフッド」のインセンスチャンバーが好きで買いに通っていて、たまたま滝沢さん(「ネイバーフッド」代表、滝沢伸介)を紹介されて、何か一緒にやろうよって流れでコラボが成立していったんで、最初は自分でいいのかなって思いましたよ。というのも、「ネイバーフッド」のアイテムにアニメの女の子が描かれるのは初らしくて。でもこのデザインを提出した時に、滝沢さんは娘さんの影響でちょっとアニメが好きになっていたのもあっておもしろがってくれたんです。ある意味タイミングが良かったのかもしれません。自分にとってはすごく良い経験になったし、本当にありがたい限りです。他にもいろんなブランドとコラボさせてもらいましたけど、同じく実感はあんまりないです。オレがやっていることって、ここ(部屋)で絵を描いてPCからデータを送っているだけなんで、「やったぞ!」って感じがしないんですよ。周りからすごいですねってことを言われても「はぁ、そうですか」って(笑)。

――今の東京の若手アーティストという観点から見ると、事実としてJUNさんはシーンを代表する1人になっていると思いますよ。

JUN:そうなんですかねぇ。今の世代を見渡せば、例えばYouthQuaketokyovitaminCreative Drug Storeといった人達が活躍しているじゃないですか。きっと彼らは東京に伝説を残していく新しい人達なんでしょうけど、そこを意識せずに活動しているからかっこいい。ただ好きなように仲間内で好きな音楽や制作をやっていたら、シーンにいる上の世代や周囲にも気に入られて名前が知れわたっていった感じじゃないですか。自分に置き換えてみれば、「ネイバーフッド」とコラボできたりBiSHのアートワークを描けたってことなんでしょうけど、そんな風に自然体で自分を表現しているヤツらっていうのは今後もどんどん出てくると思います。オレはシーンで活躍するために絵を描いているわけではなくて、自分が好きだと思ったものに忠実であるだけなんです。生み出すものや考え方、受ける仕事にしても、自分だけの世界と基準があって、そこから一切出ないっていう。ブランドにしろ、アーティストや人物にしろ、ちゃんとバックグラウンドを自分が知っていて、かっこいいと本心から思える相手と一緒にやっているんですよね。

裏表のない正直に生きる女の子を表現している

――コラボやアートワークには女の子のイラストが描かれることが多いですよね。特にインスタグラムなどでもたびたび登場する“魔法少女”のキャラクター、これがJUNさんを象徴する存在だと思うんですが、設定やストーリーなどがあったら教えてもらえますか?

JUN:あんまり細かな設定を決めているわけじゃないんですけど、日本の魔法少女のアニメってかわいくて強いパーフェクトな人物像として表現されることが多いじゃないですか。オレが魔法少女を描くのであれば、もっと自分に正直で人間くささが残っているほうが良いと思って描き始めて。そしたら、いつのまにかタバコを吸ったりドラッグをやったりしちゃっていたんですよ。今までそういう正義感が強い魔法少女のアニメを観てきた時に「かわいい女の子だっていってもさ、どうせ裏じゃいろいろやってんでしょ」って感じで変に深入りした視点で捉えていたんで、じゃあ、その裏側も含めて描けばいいやって。だから、このキャラクターや作品から何かを訴えたいとか、そういう深い意味を持たせているわけじゃないんです。もともと女の子が登場するアニメが好きで女性を描くことが多かったので、その延長としてのキャラクターですね。

――どんなアニメや漫画を観たり読んだりしてきたんですか?

JUN:魔法少女で言えば『魔法少女まどか☆マギカ』が世代でしたね。あと『撲殺天使ドクロちゃん』というアニメがあるんですが、ちょっとグロい描写もあって、オレが描いている世界観に近いです。かわいいけどバイオレンスなことをする、本能に忠実に動く女の子像を描きたいと思っていたんですよ。だから、オレが描く魔法少女は正直に生きてる女の子なんです。こんな風に真面目に考えたのは初めてですけど(笑)。

――そもそもアニメや漫画を好きになったのは?

JUN:小学校の頃からそういう節はあったんですけど、がっつりハマったのは中学生からです。具体的な作品を挙げると、漫画『kiss×sis(キスシス)』です。もう、これを読んだ瞬間に覚醒して「これだ!!」と。そこから一気にのめり込んでいきましたね。漫画『ハヤテのごとく!』を読んで、具体的に自分の好きな世界観を自覚し、さらにハマって。ハルヒ(『涼宮ハルヒの憂鬱』)、『CLANNAD(クラナド)』『Angel Beats!(エンジェル ビーツ)』などの有名作もバーっとひと通り通って。

――やはりアニメ作が多めですね。

JUN:そうですね。初めて全巻買い続けている漫画は『進撃の巨人』なんですよ。買い始めた頃は13歳くらいで、そんなに注目されてもいなかったんですけど、20歳を越えた今でも連載されていて読み続けているっていうのはいいですよね。そこからダークファンタジーものも好きになっていき、『東京喰種トーキョーグール』だとか。数えきれないぐらいのアニメと漫画を観ているんで、好きな作品を挙げだすとキリがないんですけどね。『ラブひな』も好きですねー。これは年上の人から教えてもらって読んで。花沢健吾さんの『ルサンチマン』とか『ボーイズ・オン・ザ・ラン』も好きですよ。特に『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は映画化されていますけど、峯田さん(銀杏BOYZ・俳優の峯田和伸)が大好きなんで。

大きな影響を受けた
銀杏BOYZとTHE MAD CAPSULE MARKETS

――今、名前が出ましたけど部屋中に銀杏BOYZTHE MAD CAPSULE MARKETS(以下、マッド)のレコードやグッズがありますよね。マッドはもう活動していないバンドで世代に違うのにすごい量だなと(笑)。

JUN:マッドは2、3年前に知ったんですよ。ヒップホップやアニソンを聴いていたんですけど、マッドから日本のロックを知ってハマって。そして、ブルーハーツから銀杏BOYZを聴き始めて。そのルーツを求めてグリーン・デイオアシスと広がり続けている感じです。マッドはよく聴きますね。大好きです。

――マッドはいわゆるAIR JAM世代に活躍したレジェンドバンドの1つなわけですが、JUNさんにとってどこに魅力に感じましたか?

JUN:なんていうか“悪さ”みたいなものがあるじゃないですか。聴いちゃいけないようなものを聴いてるようなワクワク感があったんですよね。それに初期と後期で作風がどんどん変わっていく。その振り幅のすごさにグッときました。一番好きなアルバムは『4 PLUGS』(1996)で「神KAMI-UTA歌」と「消毒 S・H・O・D・O・K・U」をよく聴きますね。もうマッドは観れないので、今、剛士さん(上田剛士)がやっているAA=のライヴを観にいったりしたんですけど、衝撃でしたね。

――そこでいくとマッドやAA=と銀杏BOYZでは、ロックで考えると大分方向性が異なるサウンドですよね。

JUN:確かに、銀杏BOYZとマッドをどっちも同じように好きで並行して聴いている人は少ないかもしれないですね。でも、アルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』(2005)は自分にとっては初めて出会う衝撃みたいなものがあって。「あの娘に1ミリでもちょっかいかけたら殺す」とかアルバム『DOOR』(2005)収録の「あの娘は綾波レイが好き」だとか、あの独特の世界観にハマって、峯田さんが大好きになり、出演している映画やドラマも観て、いろんなインタビューを読んで。さらにそれで終わらず、山形県にある峯田さんの実家、「峯田電気」にまで行きましたもん。

――それは相当好きな証ですね(笑)。

JUN:店内に峯田和伸さんコーナーが用意されていて、寄せ書きノートみたいなのものもあって。オレも一応描いてきました(笑)。その時に買い物したレシートをゴイステ(GOING STEADY)の『青春時代』のフライヤーと一緒に額に飾っています。

――JUNさんのもう1つのルーツと言えばLAストリートカルチャーです。LAを拠点にされている時期に「ヴィーローン」とコラボしたり、エイサップ・ロッキー「シュプリーム」周辺のスケーターとも交流を持っていますよね。

JUN:そうですね。これも自分のルーツです。「ファッキンオーサム」が好きで、シュプリームクルーの絵を描いてインスタに投稿していたらナケル・スミスから「おもしろいね、絵ちょうだいよ」って連絡が来たんで渡して。その後、ショーン・パブロがやっているブランド、「パラダイス」から連絡をもらって一緒にアパレルを作ったりして。そこからですね、さまざまな広がりができていったのは。

好きなものがあってそれを大切にしている人はみんな、オタク

――ちなみに、このTシャツにもありますけど、最近SNSでもよく見る“AKIBA POST”というのはJUNさんのブランドのようなものですか?

JUN:いえ。これは今後やろうとしてる空想新聞媒体の名前ですね。ニューヨーク・ポストの秋葉バージョンで、『アキバ・ポスト』なんです。このメディアでは、2030年の秋葉のことを新聞にしようと思っているんです。実際にオレの漫画にも出てきていて、キャラクターが読んでいる新聞は『アキバ・ポスト』って名前なんですよ。そのあたりもつなげていきたいし、内容としては未来の秋葉のできごとを描く予定です。完成したらZINEのような感覚で出したいです。SNSで露出していることの伏線回収的な形で。

――ストリートと交流を持ち、いわゆる秋葉原を中心とする“オタクカルチャー”も押し出しながらファッションシーンで活躍しているというのはかなりまれなことだと思います。JUNさんが考える“オタク”について教えてもらえますか?

JUN:オレが考えるオタクって、カテゴリーではなくてライフスタイルなんですよね。夢中になれるくらい好きなものがあれば誰でもオタクだって思っています。日本のアニメカルチャーとヒップホップやストリートをミックスさせて、萌えとストリートの融合っていうイラストをSNSに投稿するのが一時期はやったんですけど、あの表現と自分のやっていることは違うんですよね。けっこう勘違いされちゃうんですけど……。自分がやっているのは、カルチャーをミックスさせた絵を描くことではなくて、もっとストレートに好きなものを描いているだけなんです。それが偶然にもアニメとヒップホップやストリートが融合しているように見えているというだけ。日本でオタクは、萌え萌え系とか秋葉系というイメージがあると思うんですけど、そこの捉え方が自分とは異なると思います。

夢は峯田さんの何かに関わること

――JUNさんの描く世界観の中で重要な要素として、“秋葉原”という街があると思います。秋葉原はやはり好きですか?

JUN:好きです。秋葉原だけ他の街とは違うんですよね。人の感じ、街の動き方、生活とかも同じ日本とは思えないくらい。違う国に行っているみたいで楽しいなってずっと思っていました。最近は一部が観光地化してきて少し大衆化してきていますけど、秋葉原にしかない魅力があるんですよ。ファッションに関してもその土地ならではの文化で根付いてきたムーブメントがある感じがするんです。長時間歩くから「ニューバランス」を履くだとか。着る洋服に関してもしっかりバックボーンがあって、トレンドや周囲を意識せず、生活に寄り添いながら理にかなう形で確立されてきたものがあるので。そこを拠点に生活してきたオタクのカルチャーはやはりおもしろいしかっこいい。そんな全体的な雰囲気含めて秋葉原が好きですね。

――今後、描きたい絵やアートなどはありますか?

JUN:さっきの『アキバ・ポスト』がまず1つ。今後は絵だけではなくコラージュもやりたい。ウィーアード・デイヴがやっている『FUCK THIS LIFE』のZINEはすごくかっこよくて好きですし、昔のアニメなどを素材に、全部アニメの女の子で新しいコラージュ作品を作ることができたらおもしろそう。絵でいうと、今描いているのは、ザ・タイマーズのアートワークにインスパイアされた構図です。

――最後に、JUNさんが今目標や夢としていることを教えてもらえますか?

JUN:なんでもいいから銀杏BOYZの何かに携わりたいですね。もうジャケットとかは恐れ多過ぎるんで、掃除とかでもいいし、完成したデータの入稿作業とかでもいいです(笑)。それぐらい峯田さんに憧れているんですよ。峯田さんに少しでも関わることができたら最高です。

――愛ですね。対談の話がきたらどうしますか?

JUN:そりゃやってみたいですしお話してみたいですけど、緊張してガチガチに固まると思いますよ。そんな大きなことじゃなくていいんです! 銀杏BOYZの何かの入稿作業をやらせてくださいっていう、もうそれだけでもいいというか(笑)。何か関わることができたら涙出るくらい嬉しいんで。

JUN INAGAWA
1999年生まれ。東京都出身。2012年にサンディエゴへ移住。2018年からは、再び東京に戻り活動中。アパレルブランドとのコラボレーションやミュージシャンへのアートワークの提供など、新たなオタク像の在り方を提示する。
Instagram:@jun.inagawa
https://www.instagram.com/jun.inagawa/

Photography Hidetoshi Narita

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