「マラミュート」が使用済みのニットを再生する「リボーンプロジェクト」と「リペアーシステム」を開始

東京をベースにコレクションを発表するファッションブランド「マラミュート」は、アーカイブコレクションにおけるニットウェアのシームレスニット(無縫製のホールガーメント)を対象に、糸をほどき直して異なるアイテムに編みかえる「リボーンプロジェクト(Re:born Project)」と、お直しをする「リペアーシステム(Re:pair System)」の2つのプロジェクトを、1月27日から同ブランドのウェブサイトで開始した。

この2つのプロジェクトは、ニット製品をより長く楽しんでほしいというデザイナーの小高真理の願いと、お客の要望からニッターの方々からの提案を受け、かねてより実現可能性を検証してきた。それぞれのプロジェクト名は、2019年春夏のタイトルである、『Re:』から採用し、過去のコレクションとの対話、プロジェクトを通じてお客と対話するという意味が込められている。また、2021年春夏コレクション『mix』でインスピレーション源となったアンリ・マティスの精緻な切り紙絵『ブルー・ヌード』もまた、製作背景の可能性を考えるきっかけとなったという。

「リボーンプロジェクト」はマフラー、バッグのセットプランが¥27,500〜、バッグ / マフラープラン1点のみ¥16,500〜となっている。※ホールガーメント商品の状態や糸量によって値段が変動。また糸の状態によってはサービスをお受けできない場合や糸量によってはマフラー、バッグのどちらかのみしか選択できない場合もある。

デザイナーの小高は、「リボーンプロジェクト」に関して、「職人さんとの会話の中で出てきた、ニットウェアのお直しに関する会話がきっかけとなりました。中でも『昔は糸を大切にしていたので、なかなか着なくなってしまったハンドニットなどは、丁寧にほどき直してまた糸の状態に戻し、1からまた違うものに編み替えていた』というお話に引き込まれました。今でも、現場では編み違えが起きた場合、ほどき直し編み立てなおす作業はよく行われています。そして、『マラミュート』が当初より継続している製作方法であるシームレスニット(無縫製ニット)なら、まるでニットを“生き返らせる”ようなプロセスを実現することが可能なのではないかと考え至りました」とコメントする。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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