いつの時代も愛されるワントーンシューズ最前線――連載「Tokyo Wish List」

日本をはじめ、アメリカ、ヨーロッパ、アジアと世界各地でにぎわいを見せているスニーカー市場。そんな今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」の今回は、“ワントーン”シューズにフォーカス。いつの時代もワントーンシューズは、老若男女を問わず支持を得ていて、今やさまざまなワントーンカラーでリリースされているが、それはメゾンブランドも同様。中でもブラックとホワイトは鉄板カラーだ。

PRADA

1990年代の名機が現代によみがえる、「プラダ」流の温故知新のアプローチ

黒×赤の“らしさ”あふれる配色とデザインが美しいスニーカーが「プラダ(PRADA)」から登場する。こちらは、ヨット会の最高峰、アメリカズカップに挑戦するチーム、「ルナ・ロッサ」のために1990年代にデザインされた「プラダ リネア・ロッサ(Prada Linea Rossa)」のシューズの復刻モデルで、当時のスタイルと同じシルエットで設計されている。耐久性に優れながらも柔らかなレザーを採用し、通気性のよい革新的なファブリックを組み合わせたレースアップデザインで、オーバーサイズのラバーソールとの相性も抜群だ。そんなディテールにまでこだわった1足は、「プラダ リネア・ロッサ」を象徴する赤いエンブレムと取り外し可能なタグが、アクセントとして輝いている。時代とともに変化するスタンダードを追求し、懐古主義ではなく温故知新のアプローチで新たな時代を切り開く「プラダ」のシューズは必見。

プラダ クライアントサービス 0120-45-1913

BALENCIAGA

「バレンシアガ」によるスニーカーのコンテンポラリーな進化形態

世界的なダッドスニーカーのブームを巻き起こした「バレンシアガ(BALENCIAGA)」から、また新しいエポックメイキングなスニーカーが登場。ランニングシューズを彷彿とさせるも、まるでタイヤのようなぶ厚いソールをまとうことで、芸術的でファッショナブルなフォルムを得た1足。加えて、レザーフリーのメッシュとテクニカル素材で構成されているアッパーにはダメージ加工が施されており、ヴィンテージ感も注入されているというから驚きのデザインだ。まさに機能美にファッション性が、高いレベルで融合した新たなスニーカーではないだろうか。カラー展開は、写真のブラックとダーティホワイトの2色で、キャンペーンモデルには、ジャスティン・ビーバーが起用されているなど、これからの展開にも目が離せない。シューズを媒介にして、ファッションの可能性を追求する「バレンシアガ」の秀逸なアプローチだ。

バレンシアガ クライアントサービス 0120-992-136

JIL SANDER

インテリジェントな足元を際立たせる清潔感あふれる白

2017年よりルーシー&ルーク・メイヤーがクリエイティブ・ディレクターを務めている「ジル サンダー(JIL SANDER)」。今シーズン掲げたアティテュードは“自由”であり、キーワードは、“自主性”“軽さ”“透明感”で、洗練された都会的なコレクションを展開している。その同ブランドから今季リリースされているシューズは、原型のモデルを独創的に再構築しており、今回ピックアップした1足は、フロントにレースアップを施したラウンドトゥに、バルカナイズド製法のラバー・フォクシング ラバー・ソールを採用しているのが特徴だ。内部のパイル生地も含めてホワイトで統一されたデザインによる幻想的なたたずまいは、まさにアーバンな“作品”とも言える。おろしたてでも履き込んでも様になるデザインとカラーリングだ。

ジルサンダージャパン 0120-919-256

Photography Erina Takahashi
Styling Takuya Raita

author:

TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

この記事を共有