コロナ禍で自分のクローゼットを整理して懐かしいアイテムに出会った人も多いはず。時代は移り変わろうとも心引かれるものは少なくない。そこで今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」では、懐かしい雰囲気を漂わせつつも新しいアイテムを集めてみた。どれもクラフトマンシップあふれるアイテムばかり。
RIV NOBUHIKO
デッドストックのスカーフが時代を超えてバッグとして生まれ変わる
韓国出身のリバー・ジャンと日本出身の小浜伸彦の2人のデザイナーによるブランド「リブ ノブヒコ(RIV NOBUHIKO)」。ともにセントラル・セント・マーチンズ出身で、それぞれメゾンブランドで経験を積み、ブランドを立ち上げた。その豊富な経験を生かしたデザインは、他とは一線を画したウェア作りで支持を得ている。中でも、デッドストックのスカーフをリメイクしたバッグの完成度は素晴らしい。印象的なハンドル部分は、オリジナルのファブリックビーズを使っており、個性的な仕上がりとなっている。過去に価値があったものに、新たな息吹を注ぎ込むことで、また違った価値を構築している。シンプルになりがちなこれからの季節のアクセントにおすすめしたい。
LEINWÄNDE
いつまでも飾りけのない幼心は忘れずに
幼い頃に着ていた洋服についていたような刺しゅうの数々。こちらのニットを手掛けるのは、ロンドン在住の日本人デザイナーによるブランド「ラインヴァンド(LEINWÄNDE)」。“大人のワードローブに加える1着”をテーマに、洗練されたエロティシズムと対照的な無骨さをコラージュのように組み合わせ、ユーモアがあるウェアを提案している。ニットの特徴はなんといっても立体的な刺しゅうで、ブドウやさくらんぼといったフルーツがすべて手作業で作られている。ボディも手作業で、花とメッシュをイメージした柄編みにクロシェ編みを組み合わせるなど、オリジナリティにあふれた仕上がりとなっている。スカートやデニムといったシンプルなボトムスに合わせて着こなしたい。
FUMIE=TANAKA
芸術作品をパッチワークで鮮やかに表現したワンピース
2020年春夏からブランド名を改名し新たなスタート切った田中文江によるファッションブランド「FUMIE=TANAKA」。ファッションを通じて、新しい自分を発見してほしいという思いを具現化したアイテムは、多くのアーティストなどからも支持を得ている。今シーズンは、どんな時でも輝いてほしいという“BAD プリズム”をテーマにウェアを製作しており、こちらのワンピースはまさに輝かしい1着だ。目を引くプリントは、ボストン美術館で売っているような生地をパッチワーク風に組み合わせており、まるで芸術作品のような仕上がりとなっている。バックは大きく開いたデザインにし、レースアップデザインにしているので、上品な印象となっている。アーム部分に程よいボリュームを持たせているのもアクセントになっている。シックなベルトを巻くことでスタイルにアクセントを加えるのもいい。