「アクネ ストゥディオズ」がアーティストの故ラリー・スタントンの人生と作品を称えるカプセルコレクションとエキシビションを展開

「アクネ ストゥデオズ(Acne Studios)」はアーティストのラリー・スタントン(Larry Stanton)の没後約40年に合わせて、彼の芸術的才能を称え、アートワークをフィーチャーした特別カプセルコレクションを発表。11月3日から「アクネ ストゥデオズ」の店舗およびオンラインショップで販売している。

本カプセルコレクションは、故スタントンの個性的な肖像画と表現力豊かな色彩をオマージュ。自画像が描かれたパープルのTシャツと、入院中のスタントンがドローイングで宣言した言葉「I’m going to make it(必ず成功させる)」を全角で明るく描いたオフホワイトのTシャツの2種類が登場。また、スタントンが描いたプールの絵をインクジェットプリントしたフーラードのスカーフ、ポートレートが描かれたジャカードのブランケット、スタントンが描いたプールの絵をランプシェードにプリントしたランプも展開している。

また、ミラノ、東京、ソウル、ニューヨークの「アクネ ストゥデオズ」ストアでは、ファビオ・ケルスティッチのキュレーションによる、サイトスペシフィックな展覧会を開催する。東京での開催期間は11月17〜27日。展覧会では、スタントンのオリジナル作品、アーカイブのフィルムやスチール写真が見られるだけでなく、オリジナルノートやコンタクトシート、ケルスティッチによるナレーションなど、さまざまな角度からスタントンの世界観を楽しめる内容となっている。

ニューヨーク州デルハイの農村に生まれたスタントンは、18歳でマンハッタンに移り住み、37歳の時にエイズで亡くなるまで、ニューヨークで暮らしながら活動したアーティスト。デイヴィッド・ホックニーやヘンリー・ゲルツァーラーを師と仰ぎ、スタントンのスタジオは芸術家や作家が集まる場所となった。友人や家族はスタントンの肖像画の被写体となったが、彼の芸術の中核をなすのは、夜の探検の中で出会った若者達だった。今、彼の作品を見ることは、時を超えた旅であり、顔と個性を集め、記憶がいかに魂に素晴らしいエデュケーションであるかを教えてくれるクィア史の祝典ともいえる。

展覧会のキュレーターを務めるケルスティッチは、スタントンのパートナーであるアーサー・ランバートとともに「The Estate of Larry Stanton」を設立した人物。このプロジェクトは、「アクネ ペーパー(Acne Paper)」の最新刊17号「Atticus」のアーティスト特集にスタントンの作品が掲載されたことをきっかけに生まれた。「Acne Studios loves Larry Stanton」は、わずか数年の活動の間に、絵画、ドローイング、写真、ビデオという異なる技法を用いて重要な作品群を生み出したスタントンのことを広く知ってもらうためのコレクションとなっている。販売収益はすべて、ニューヨークを拠点にエイズの啓発に取り組む現代アート団体、「Visual AIDS」に寄付される。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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