「パルコ」の2023年キャンペーン広告を「グッチ」等のムービーを手掛けるウクライナ出身の気鋭映像監督タヌ・ムイノが制作

「パルコ」の2023年キャンペーン広告がローンチした。クリエイティヴディレクターにはウクライナ出身の映像監督、タヌ・ムイノ(Tanu Muino)が起用された。キャンペーンのフルムービーは、特設サイトの他、シブヤテレビジョン・池袋パルコビジョン・表参道青山サイネージ等で放映される。

タヌ・ムイノは、1990年代の映像作品やダンスなどのカルチャーにインスパイアされた、ハイパーリアルな世界観を表現する気鋭の映像監督だ。「グッチ」などラグジュアリーブランドのムービーを手掛ける他、自身が制作したハリースタイルズの『As It Was』のMVがMTVビデオミュージック・アワーズ最優秀ポップ・ビデオ賞を受賞、リル・ナズ・Xの『MONTERO』のMVがグラミー賞最優秀ミュージック・ビデオ賞にノミネートされており、前衛的な作風で注目を浴びている。タヌが日本企業の映像を手掛けるのは今回が初となる。

2023年シーズン広告のテーマは“NEW DEPARTURE”で、『アリとキリギリス』のウクライナ版、『トンボとアリ』をモチーフにしたファッショナブルなハッピーエンディングストーリーが誕生した。広告の衣裳では、今年のトレンドである「クリノリン」「パニエ」「マーメイドコア」などの18世紀のクラシックなロココスタイルや、トレンドカラーのパープルなどが取り入れることで、ファッションの楽しさを表現している。

テーマについてタヌは、「コロナ禍で、人々はそれぞれの場所に留まらなければならない時期が続きました。わたしは旅行をするのが好きなので、『NEW DEPARTURE』と聞いたときに、このムービーを見た人がいろんな場所へ旅した気分になれる映像をつくりたいと思いました。」とコメントしている。

以前はポスターを主体としていた「パルコ」の広告は、今シーズンから年間を通して描かれる映像を基軸とした広告へ初めて大きく転換した。今回公開された春夏のムービーではプロローグが、7月中旬頃に公開される秋冬のムービーでは物語のターニングポイントとエンディングが描かれ、春夏秋冬4つの季節を通して1つの物語を紡ぐ構成となっている。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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