私を守ってくれるもの 東京のクリエイティブスタジオ「クローカ」のラッキーチャーム・キーホルダー

東京を拠点に、グラフィック、スペース、プロダクトのデザイン、制作を手掛けるクリエイティブスタジオ「クローカ」。今までもさまざまなアーティストとコラボレーションしてきた「クローカ」が『TOKION』のために、招き猫や富士山、ダルマ、瓢箪の駒、松の木など日本古来の縁起物や東京のシンボルである“東京タワー”をアソートで組み合わせたキーホルダーを制作。好運を招いてくれそうなキーホルダーはお守りとして常に身に着けていたくなるアイテムだ。

「私のラッキーアイテム」をテーマに独創的で常にチャレンジし続ける3人のクリエイターにそれぞれのアイテムにまつわるエピソードを語ってもらった。

オルタナティブガーリーな世界観で人気を集めるスタイリスト・カトウ リサの「ニュー トップ ジュエリー」のジュエリー

私のラッキーアイテムはニューヨークに行くたびに集めているゴールドジュエリー。ずっと憧れだった街ニューヨーク、初めて1ヵ月仕事を休んで旅に出た時、出会ったジュエリーショップ「ニュー トップ ジュエリー」。ここのジュエリーがほんとに可愛くて、またいっぱい働いて買いに来れますようにとご褒美と願かけを兼ねて購入。そこから、頻繁にニューヨークに通えるようになり(すごい時は月2回も!)行くたびにジュエリーもどんどん増え、嬉しいことにNYに詳しいスタイリストとして、ニューヨークでの撮影や、ニューヨーク案内を書かせてもらえるほどに! オーナーのジェーンからも、日本人のお客様がすごい増えたと言ってもらえて、店内には多数のセレブの写真に紛れて、私の写真まで飾っていただいてます(笑)。

東京のカルチャーを発信し続ける伏谷博之のクリエイティブを支える「モンブラン」のボールペン

このモンブランのボールペン。かれこれ15年ほど使っています。タワーレコードの社長になった時に頂いたものですが、長い付き合いになりました。文具や小物はすぐなくすのであまりこだわりがないのですが、このペンはなくしたかなと思っても出てきたり、特段大切にしてるわけでもないのに縁が切れません。タワレコ時代からナップスター、タイムアウト東京まで、アイデアや企画のドラフトを書いたり、大事な契約書のサインをしたりしてきた相棒です。

韓国出身のマルチ・アーティスト、イ・ランの「ミンノシマ語」の手紙

今年の2月、愛媛県の今治市に初めてライヴをしに行きました。その時、この手紙の送り主のタルホくん、現地のオーガナイザーの息子さんに出会って私は1秒で友達になりました。彼は「ミンノシマ」という想像上の国を考えて、しかも、その国の言葉まで作っているんです。この手紙もそのミンノシマ語で書かれていて、これは私たちのトップシークレット、2人の間だけで使える言語になりました。今はメールやLINEで簡単にやりとりできる時代ですし、さらに新型コロナウイルスのこともあって手紙はいつもより遅く、届くのに1ヵ月もかかりますが、こうしてエアメールで手紙をやりとりするのが、私にはとても楽しく、この手紙は大切なお守りになっています。

Edit & Photography Sumire Taya

author:

多屋澄礼

1985年生まれ。レコード&アパレルショップ「Violet And Claire」経営の経験を生かし、女性ミュージシャンやアーティスト、女優などにフォーカスし、翻訳、編集&ライティング、diskunionでの『Girlside』プロジェクトを手掛けている。翻訳監修にアレクサ・チャンの『It』『ルーキー・イヤーブック』シリーズ。著書に『フィメール・コンプレックス』『インディ・ポップ・レッスン』『New Kyoto』など。

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