カルティエ現代美術財団は、21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で「横尾忠則:The Artists」展を開催する。会期は7月21日〜10月17日。
同展ではアーティストや哲学者、科学者等、カルティエ現代美術財団の依頼で横尾が描いた肖像画のシリーズ全139作品を展示する。肖像画は人物の特異性を生かし、キャンバスを実験的な遊び場に変え、ユニークなキャラクターの個性を表現している。
2014年、カルティエ現代美術財団が設立30周年を迎え、それまでの歴史における重要な人物の肖像画を横尾に依頼。肖像画には石上純也や川内倫子、アニエス・ヴェルダ、蔡國強といったアーティストの他に、世界中の芸術家や思想家、批評家、科学者らが名を連ねている。制作期間は3ヶ月で、横尾は1日に1〜3作品というハイペースで作品を仕上げた。
横尾の世界をより深く伝わるのが、映像作家の岡本憲昭が制作した映像だ。横尾は都内にあるアトリエで、カルティエ現代美術財団との関係や21_21 DESIGN SIGHTの創立者である三宅一生との関係などについて語っている。
また、同展のポスターも横尾が制作。三宅一生やサラ・ジー、マーク・ニューソン、ロン・ミュエクらの肖像が背景に描かれており、謎めいた横尾の自画像を囲んでいる。
カルティエ現代美術財団は、2006年にヨーロッパで初の横尾の絵画展を開催し、2011年に、「Mathematics: A Beautiful Elsewhere」展のポスター制作を依頼して依頼、同財団のプログラムに関わる重要な芸術家の1人となっている。