Tokyo Wish List ―コーディネートのスパイスにぴったりな個性的ヘッドピース―

今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」。
朝晩の寒さも増してきたこれからの季節に重宝するのが、ニットキャップやハットといったヘッドピース。防寒対策にはもちろんのこと、セレクト次第でシンプルなスタイリングを格上げしてくれるアクセサリーだ。ロックなDNA満載のモヒカンスタイルのニットキャップや、シンプルな中に強い個性を感じさせるハットなど、プラスオンでいつものスタイルをアップデートしてみては。

JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS

隠せない不滅のロック魂

デザイナーの渡辺淳弥による「ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン(JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS)」のDNAとも言えるロックなムードは、今季リリースされるニットキャップにも健在だ。
フワフワやモコモコ、ノルディックといったキーワードがトレードマークのニットキャップの上に、まるでパンクの象徴であるモヒカンヘアが突き抜けたかのようなデザインをオン。被ってみると一見よくあるニットキャップの上のボンボンのように見えるが、そのかわいらしいフォルムのディテールに、隠せない不滅のロック魂が込められている。心の奥に秘めた真のアティチュードは、その細部にまで宿っている。シンプルなスタイルのアクセントやライダース、モッズコートといったロックテイストなコーディネートにだってハマる個性派ニットキャップだ。

コム デ ギャルソン 03-3486-7611

UNDECORATED

遠い季節を思い出す冬の防寒ハット

「アンデコレイテッド(UNDECORATED)」は、「yoshiokubo(ヨシオクボ)」のデザイナーである久保嘉男が“着飾らない”ことをコンセプトに立ち上げたブランドが前身。現在は、久保の意志を引き継いだ河野貴之がデザイナーを務めている。生み出されるウェアは、そのコンセプトの通り、シンプルなデザインの中にシルエットや素材の表情を生かした洗練されたアイテムがラインアップしている。
そこで今回注目したのは、ユニークなフォルムとヴィーガンレザーの光沢感、内側のボアのモコモコ感のアビエイターハットのディテールを、シティバージョンのデザインに落とし込んだフライトキャップ。異なる素材感の組み合わせに、コロンとしたフォルムがキュートだ。ちょっと珍しい、ユニークなデザインと思いつつ、それは夏の甲子園で見かけるチューリップハットにも似ているかも。サイドとつばの部分を折り返して被ってもいいし、下ろしたまま優しく耳を温めてもよし。どこか遠い季節を思い出す、フライトキャップはどこかイノセントな雰囲気を醸し出している。

アンデコレイテッド 03-3794-4037

Nine Tailor

風にたなびくサイドスタイル

プレーンでソリッドながら、スタイリングのアクセントになるバケットハット。ストリートライクなシルエットとは一線を画す深めのクラウンと、緩やかな傾斜のブリムのバランスがモードな雰囲気を醸し出している。
そんなこちらのハットは、日本の帽子ブランド「ナインテイラー(Nine Tailor)」によるもの。同ブランドは、1つ1つを職人が手掛けており、細部にも気を配ったモノづくりにこだわっているのも特徴だ。。一見とてもシンプルなデザインだが、個性を主張するのは、横を向けば現れる両サイドにあしらわれた長いリボンとレザーのひも。歩くとたなびく異素材のチンストラップは、ソリッドな形のハットのアクセントに。これらのリボンは取り外しも可能だが、あえて取り付けたままたなびかせて被りたい。温かみのあるフェルト素材が、秋冬のムードを盛り上げてくれるはず。

スタジオ ファブワーク 03-6438-9575

Photography Erina Takahashi
Styling Norie Kurakata
Text Eri Imamura

author:

TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

この記事を共有