東京・原宿の「ブックマーク(BOOKMARC)」で、現代美術家・プロスケーター元世界チャンピオンでもあるエド・テンプルトン(Ed Templeton)とフランス人フォトグラファー、バンジャマン・デュベール(Benjamin Deberdt)がそれぞれ作品集「87 DRAWINGS」(¥8,800)と写真集「TEARS IN RAIN #1」(¥4,500)の発売を記念したオンライントークイベントを5月6日に開催する。トークショーは「マーク ジェイコブス」のInstagramアカウント「@marcjacobsjapan」でライヴ配信が行われる。
モデレイターはエドとも親交のある、編集者・ライターの竹村卓と写真家の平野太呂が務める。トークは2本立てで5月6日の18:00からエド、19:00からバンジャマンがそれぞれ参加する予定だ。
エドによる「87 DRAWINGS」は、1990年から30年以上に渡って制作されたドローイングスタイルをまとめた回顧作とも言える作品集で、妻でコラボレーターでもあるディアナ・テンプルトン(Deanna Templeton)のセルフポートレートと2人が一緒に描かれたドローイングなど、よりパーソナルなドローイングが8点収録されている。また、時間軸ではなく場所に焦点を当てたとされる14点は、ヴィンテージホテルのステーショナリーに描かれている。
同書は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミック中に構想されたもので、10代のスモーカーやパンクス、不満を抱く若者、ハンティントンビーチを特徴づける壁が描かれており、冒頭に収録された作品は、1990年当時18歳の時に描いた、ディアナのヌードスケッチでエドの北極星として存在していることを感じ取れる。
1990年代、NYのロウアーイーストに存在したアートスペース「アレッジドギャラリー(ALLEGED GALLERY)」でキュレーターを努めたアーロン・ローズ(Aaron Rose)は「他分野での活動で高い評価を得ているため見過ごされやすいのだが、事実エド・テンプルトンの作品の中心となっているのはドローイングなのだ。ペンとインクで何層にも、そしてほぼひとりでに描かれた落書きは、どんな時でもエドがアーティストとしての立ち位置として、また世界との関係性に関する自身の問題を解決するための場であった」と語っている。
バンジャマンによる「TEARS IN RAIN #1」は、1人の人間や共通の目標で結ばれたグループを通して、人生の瞬間を記録したシリーズ。同作は東京の出版社「スーパーラボ」のために特別に制作され、それぞれのテーマ、キャラクター、記録された瞬間に応じて、どう撮影したかを示すフォーマットになっている。同作にはバンジャマンにとってのスケートボード・ヒーロー、マーク・ゴンザレス(Mark Gonzales)が1999年にパリで開催した展覧会の様子も収録されている。
また、会場となる「ブックマーク」では、同日から18日までエドの作品集「87 DRAWINGS」の展覧会も開催する。