音楽家・渋谷慶一郎が3年ぶりのピアノソロコンサートを12/5に開催 ソプラノ歌手・田中彩子とギタリスト・笹久保伸もゲスト参加

「TOKION」でも連載でその動向を追っている音楽家・渋谷慶一郎が、自身のレーベル「ATAK」の設立20周年を記念し、3年ぶりとなるピアノソロコンサートを12/5に東京・浜離宮朝日ホールで開催する。

当日は、映画「ミッドナイトスワン」や「ホリック xxxHOLiC」、「SPEC」、「Memories of Origin Hiroshi Sugimoto」 といった渋谷がこれまで手掛けてきたサウンドトラック作品をはじめ、2009年にリリースされた渋谷初のピアノソロアルバム『for maria』からの楽曲など、幅広い選曲が予定されている。

今回のピアノソロコンサートでは、豪華ゲストを迎えた初の試みが予定されていることにも注目したい。8月に発表されたばかりのGUCCIのショートフィルム「KAGUYA BY GUCCI」のメインテーマ『I come from the Moon』やアンドロイド・オペラ®︎『Scary Beauty』といった、オリジナルバージョンではアンドロイドがヴォーカルを担当する楽曲を、ウィーン在住の世界的なソプラノ歌手・田中彩子を迎えてカバー。また、最新作の『BORDERLINE』や『Open your eyes』といった新旧混じえた楽曲を、圧倒的な演奏能力で境界横断的な活動を展開するギタリスト・笹久保伸との共演によりアコースティックギターとピアノでカバーする。

同コンサートは、浜離宮朝日ホールの素晴らしいホールアンビエンスを生かしたいという渋谷の意向により、スピーカーを一切使用しないフルアコースティックで実施。また、映像は渋谷と10年近いコラボレーションを断続的に行っているフランス人ヴィジュアルアーティストのJustine Emardが来日し担当する。

渋谷の繊細で詩情豊かなピアニズム、そして刺激的なコラボレーションにより紡がれる珠玉のアコースティックサウンドを、格別の空間で堪能できるまたとない一夜となるだろう。チケットは本日から発売開始。

■「Keiichiro Shibuya Playing Piano In The Raw」
日程:2022年12月5日
時間: 開場18:15 /開演 19:00
会場:浜離宮朝日ホール 
住所:〒104-8011東京都中央区築地5-3-2 朝日新聞東京本社・新館2階
出演:渋谷慶一郎(ピアノ)
ゲスト:田中彩子(ソプラノ)、笹久保伸(ギター)
映像:Justine Emard
チケット:全席指定 SS ¥10,000、S ¥7,000、A ¥5,000、B ¥3,000 (10/19より販売開始、定員に達しだい販売終了)
プレオーダー:https://eplus.jp/sf/detail/3737080001-P0030001P021001?P1=0175
演奏曲目:『Midnight Swan』、『HOLiC』、『SPEC』、『I come from the Moon』、『for maria』、『Scary Beauty』 他多数。

渋谷慶一郎が映画作品『ホリック xxxHOLiC』(監督:蜷川実花、主演: 神木隆之介×柴咲コウ)に書き下ろした全21曲を収録したアルバム『ATAK025 xxxHOLiC』を発表。

渋谷慶一郎
音楽家。1973年、東京都生まれ。東京藝術大学作曲科卒業、2002年に音楽レーベル ATAKを設立。代表作は人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』(2012)、アンドロイド・オペラ®『Scary Beauty』(2018)など。2020年には映画「ミッドナイトスワン』の音楽を担当、第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞映画音楽賞を受賞。2021年8月 東京・新国立劇場にてオペラ作品『Super Angels』を世界初演。2022年3月にはドバイ万博にてアンドロイドと仏教音楽・声明、UAE現地のオーケストラのコラボレーションによる新作アンドロイド・オペラ®︎『MIRROR』を発表。4月、映画『xxxHOLiC』(蜷川実花監督)の音楽を担当。8月にはGUCCIのショートフィルム『KAGUYA BY GUCCI』の音楽を担当。最近では、大阪芸術大学にアンドロイドと音楽を科学する研究室「Android and Music Science Laboratory(AMSL)」を設立。テクノロジー、生と死の境界領域を、作品を通して問いかけている。
http://atak.jp
Photography Mari Katayama

田中彩子
3歳からピアノを学ぶ。18歳で単身ウィーンに留学。わずか4年後の22歳のとき、スイス ベルン州立歌劇場にて『フィガロの結婚』のソリスト・デビューを飾る。同劇場日本人初、且つ最年少での歌劇場デビューで大きな話題を集め、6ヶ月というロングラン公演を代役なしでやり遂げる。翌年、国際ベルヴェデーレ・オペラ・オペレッタ・コンクールにてオーストリア代表として本選出場を果たす。ロンドン・ロイヤルフィル管弦楽団、アルゼンチン国立管弦楽団、等との共演を重ね、日本でも2014年のデビュー以来、リサイタルツアーなどの演奏活動等国内外で活躍している。『情熱大陸』などメディアにも出演。アルゼンチン政府が支援し、様々な人種や家庭環境で育った青少年に音楽を通して教育を施す目的で設立されたアルゼンチン国立青少年オーケストラとも共演するなど、社会貢献活動にも携わっている。2019年 Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100」に選出。京都府出身、ウィーン在住。

笹久保伸
秩父出身。 2004年〜2008年ペルーでアンデス音楽の調査と演奏活動。現代音楽とアンデス音楽を演奏するギタリストとして南米やヨーロッパで公演し、2010年代はアートクルー「秩父前衛派」を展開し音楽、映画、写真、現代美術の作品を制作。金沢21世紀美術館、瀬戸内国際芸術祭、山形国際ドキュメンタリー映画祭、市原湖畔美術館などで作品を発表。2022年現在までに35枚のアルバムをLP、CD、カセットテープなどでリリースしている。

Justine Emard
フランス人アーティスト。パリ在住。彼女の作品では人間の存在とテクノロジーの間に確立されつつある新たな関係性を探求している。写真からビデオ、ヴァーチャルリアリティまで様々なメディアを組み合わせ、神経科学、オブジェクト、3Dプリント、有機生命、人工知能の交差点に位置した作品の創作を行う。2017年、東京でのプロジェクトのためInstitut FrançaisのレジデンスHors-les-mursを獲得。 モスクワ現代美術ビエンナーレ、NRW Forum(デュッセルドルフ)、シンガポール国立博物館、モスクワ近代美術館、Itaú Cultural(サンパウロ)、Cinémathèque Québécoise(モントリオール)、森美術館(東京)、東京都現代美術館、アイルランド近代美術館(ダブリン)、Barbican Center(ロンドン)などでこれまで作品を展示する。 2020年にはカールスルーエのZKM(Center for Art and Media Karlsruhe)に滞在。CNAP(National Center for Visual Arts)とパリのJeu de Paume(Jeu de Paume)によるナショナル・フォトグラフィー・コミッション「IMAGE 3.0」を受賞。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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