2020年にデビュー10周年を迎えた青葉市子のこれまでの活動の軌跡を写真家・花代が綴った写真集『花市匁(はないちもんめ)』を、公式ウェブショップで発売する。現在予約受付中で、8月11日から順次発送される予定だ。
撮影を手掛けた花代は、これまで青葉のアートワークやミュージックビデオなど数々のビジュアルを担っており、青葉が「母のように、妖精のように、羽化を見守り、導いてくださった方」と語るように、プライベートでも親交のある2人の親密な対話の蓄積を、幻想的な世界観とともに紙面に収めた。
本書には、MV『マホロボシヤ』(2016年)、アルバム『qp』(2018年)、シングル『amuletum bouquet』(2020年)でのカット、自由学園明日館でのライブ(2017年)のほか、青葉市子が出演した劇団「マームとジプシー」の公演『cocoon』(2015年)や『0123』(2016年)での一幕、女優・青柳いづみとのオフショット、青葉市子の自宅や花代の自宅で撮影されたプライベートフォトなど、約100点の写真を収録。ファンには馴染みのあるビジュアルだけでなく、初公開となる未発表写真を掲載した。
青葉は、「花代さんとは2015年、飴屋法水さんの演劇を観に行った時、初めて出会いました。それから花代さんの家によく遊びに行くようになって、お料理もたくさん教えていただきました。二人とも温泉が大好きなので、各地でお湯に浸かっては、作品の話や恋の話をして、泣いたり笑ったり、交換した感情は数え切れません。撮影から時間が経っても、タイムカプセルのように、声も香りも、色や湿度も、蘇ってきます。それほど共にした時間が濃密で、胸の奥にたっぷりと染み渡っているのですね」とコメント。
一方の花代も「いつも無計画に行き当たりばったりで撮影するけど、できあがりはいつだって、彼女の周りにやさしい光が集まります。彼女のやさしい眼差しと声に、私もやさしい気持ちになるんだと思います。こうやって長い時間を撮っていると、少女っぽさが残っていた彼女がいつしか大人の女性に変わっていくのが写っていて、『花市匁』ではそんな様子が繊細に描けたのではないかと思います」と語る。