電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK.JP」が都内3会場で開催

電子音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK.JP」が12月8〜12日に日本科学未来館ドームシアター、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)、渋谷ストリームホールで開催する。

6年目を迎える今回は、日本の文化芸術によるブランドの構築と経済的価値等の創出や国際発信力を高める文化庁委託事業として、アーティストが新しい発想と表現を追求する音楽、デジタルアート、オーディオビジュアルライブ、ワークショップなどのプログラムを実施する。

初回の12月8日は日本科学未来館ドームシアターで、最先端のデジタルアートに没入できる体験型イベント「A/Visions 1」を各回、限定50名で実施する。1部公演では、カナダ・モントリオールに拠点を置くアートセンター、Society for Arts and Technology (SAT)がキュレーションしたオーディオビジュアル5作品を上映。2部公演では、第22回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選出されたSynichi Yamamoto + Seiichi Sega & Intercity-Expressによるオーディオビジュアル作品「Noesis」の最新版のスペシャルライブを行う。

12月9日はLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で限定1000名の芸術音楽と舞台芸術がシアター形式で体験できるイベント「A/Visions 2」を実施する。東京オリンピック開会式へ楽曲提供した音楽家の原摩利彦がライブコンサートを披露。ピアノやシンセサイザー、弦楽アンサンブルにペルシャの楽器サントゥールを加えた特別編成のライブで、映像は白木良が手掛ける。さらに、ダンサーの東野祥子と現代音楽家のカジワラトシオが率いる京都を拠点とするパフォーマンス集団アンチボディズ・コレクティブによる舞台芸術作品「あらゆる人のための、誰のためでもない世界」を劇版として披露する。

12月10〜12日は渋谷ストリームホールで、オーディオヴィジュアル、サウンドインスタレーション、アンビエント・エクスペリメンタルミュージックのライブパフォーマンスが大音量で楽しめるイベント「Nocturne」を各日限定300人で開催する。

初日の「Nocturne 1」は、アーティストのサスキアが舞踏家のカナキティ、相良ゆみ、ライティングのヒトシ サトウとチームを組んだパフォーミングアート作品「ロウ」を初上演するほか、プロデューサーのレムナと映像作家の安永佳織のコラボによるオーディオヴィジュアルライブパフォーマンス、そしてワタ イガラシがd&b Soundscapeを用いて没入型サウンド体験を生み出すスペシャルライブ「FLOW」を披露する。

2日目の「Nocturne 2」では、日野浩志郎によるソロプロジェクトYPYのライブと今年デビューアルバム 『Orca』をリリースしたNTsKiとヴィジュアルアーティストサエコ エハラのコラボレーションライヴを行う。また、ヴィジュアルプログラミングのワークショップを開催しているクリエイターコミュニティのTDSW(Tokyo Developers Study Weekend) のキュレーションによりマサユキ アゼガミ & コマキネックス、ダーマ & ユキ イシダの2組がオーディオビジュアルライブで参加。

最終日の『Nocturne 3』では、キヤマアキコのアールコ名義によるライブパフォーマンス、アンビエント作家の畠山地平とメディアアーティスト・瀬賀誠一のコラボレーションライブのほか、エレクトロニックダブの要素も取り入れたアルバム「Bird Ambience」を発表したヴィブラフォン、マリンバ奏者でコンポーザーの藤田正嘉が複数の楽器を使ったライブパフォーマンスを披露する。

「MUTEK」は1999年にカナダ・モントリオールからスタートし、文化芸術に関わる人材の発掘と育成をサポートし、新しいアイデアやコンテンツの創出支援をコンセプトに掲げ、自由で実験的な表現の場を提供するクリエイティブプラットフォーム。

本拠地のカナダ・モントリオールの「MUTEK」では、世界各地から毎年約3万人以上が来場し、現在ではモントリオールに加え、メキシコシティー、バルセロナ、ブエノスアイレス、ドバイ、サンフランシスコ、東京の世界7ヵ国で開催されている。アジア唯一の開催地の日本では、2016年にMUTEK Japan を設立し、多様なプログラムを通じて、アーティストやクリエイターと交流するクリエイティブ・コミュニティを形成している。

■MUTEK.JP 2021 「A/Visions 1」
会期:12月8日
会場:日本科学未来館ドームシアター
住所:東京都江東区青海2-3-6
時間:18:30〜19:15(1部公演)、20:15〜21:00(2部公演)
入場料:前売り¥2,000、当日¥3,000
上映作品:Axel Helios [CA/QC] – Drichtel、Baron Lanteigne & Bobby Tank [CA+UK] – Anthologie Desaxismundi & Terminal Wolf [CA/QC] – Inertia Past Video & Deathvox [CZ+DK] – C0R3-C0LL4PS3 susy.technology [CA/QC] – Indivisible(1部公演)、Synichi Yamamoto + Seiichi Sega & Intercity-Express [JP] – Noesis (2021version) – LIVE(2部公演)

■MUTEK.JP 2021 「A/Visions 2」
会期:12月9日
会場:LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
住所:東京都渋谷区宇田川町1-1
時間:18:30〜20:30(開場17:30)
入場料:前売り¥4,500、当日¥5,500
出演:Marihiko Hara & Ryo Shiraki [JP](Cb: Hiroki Chiba, Vn: Anzu Suhara, Vc: Masabumi Sekiguchi, Vc: Yumiko Iwao, Santur: Kazune Iwasaki)
Antibodies Collective [JP] -「あらゆる人のための、誰のためでもない世界」

■MUTEK.JP 2021 「Nocturne 1」「Nocturne 2」「Nocturne 3」
会期:12月10〜12日
会場:渋谷ストリーム ホール
住所:東京都渋谷区渋谷3-21-3
入場料:前売り¥3,500、当日¥4,500
出演:Saskia, Kana Kitty & Yumi Sagara, Hitoshi Sato [JP] – ロウ Lemna & Kaori Yasunaga [JP]、Wata Igarashi [JP] – FLOW「Nocturne 1」)、YPY [JP]、NTsKi & Saeko Ehara [JP]、Masayuki Azegami & komakinex [JP] dhrma & Yuki Ishida [JP](「Nocturne 2」)、Aalko aka Akiko Kiyama [JP]
Chihei Hatakeyama & Seiichi Sega [JP] Masayoshi Fujita [JP]「Nocturne 3」)

オフィシャルサイト:https://tokyo.mutek.org/
※12月9〜12日までの公演すべてに入場ができるパスポートチケットは¥12,000(100枚限定)。12月8日の「日本科学未来館ドームシアター」への入場は不可。


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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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