今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」。
今回は、長い秋冬の夜を快適に過ごすための、心地よく気持ちも上がるナイトウェアをピックアップ。パジャマとしてだけでなく、ワンマイルの近所のお出掛け着や日常服としても活躍しそうなラップドレスや、楽しい夢が見られそうなナイトキャップまで、深まる秋冬の夜を彩るすてきなパジャマをぜひ。
loomer
今日見る夢はチャイニーズ
今の季節を思わせる柿渋染のような落ち着きのあるアースカラーに、白のステッチがアクセントのワンマイルウェア。手掛けたのは、愛知県にある機屋「タッカ」とクリエイティブディレクターの南貴之による”織り”に重点を置いたファブリックブランド「ルーマー(loomer)」。原料の選定から、糸作りやデザイン、生地の設計、織り、仕上げまで、ファブリック製作のすべての工程にこだわり、ラグやストール、アパレルや小物を手掛けているブランドだ。
今回ピックアップしたのは、ヴィンテージのブルガリアアーミーのスリーピングスーツをベースにしたパジャマで、ボタンの代わりにフロントをリボンで留めるユニークなスタイルで、どこかチャイナ服のようないでたちとなっているのがポイント。ボトムスの裾もひもで締めることができ、どこかクラシック映画の中で見たような懐かしい雰囲気を思い出させてくれる1着だ。
アルファ PR 03-5413-3546
NOWHAW
新しく思いがけない驚きのある朝を
「TOKION」でコラボレーションの実績もあり、コージーでリラックス感のあるナイトウェアを展開する「ノウハウ(NOWHAW)」。このちょっと不思議なブランド名は、「New Odd Wander Holiday And World(新しく思いがけない驚きのある休日と世界)」という言葉の頭文字を合わせたもの。
そんなわくわくした気分を届けてくれる「ノウハウ」の新作は、すぽっとかぶられるVネックのプルオーバーで、肌触りのよいフランネル生地が心地良いのが魅力的だ。ジェンダーレスなヴィンテージ調のチェック柄もまたオーセンティックで、少しレトロなムードを漂わせている。「7人の小人」の一員みたいなとんがり帽子のナイトキャップもまた、まるでおとぎ話の登場人物になったかのような、メルヘンチックな夢の世界へといざなってくれる。お気に入りのパジャマで眠りについた夜は、素晴らしく爽やかな朝が訪れて、すてきな1日が待ってるに違いないっていう気分にさせてくれるはず。新鮮さに驚きと発見に満ちた明日を夢見て、穏やかな眠りについてみて。
NOWHAW http://www.nowhaw.com
NEMAKI
その着こなしは自由自在
“寝間”にまつわるあらゆるものやことを作り出す関西発のブランド「ネマキ(NEMAKI)」。同ブランドは、寝間着、パジャマにとどまらず、ピローケースやベッドリネン、クッションなどを新しい視点でデザインしている。
今回紹介する1着は、“003”と名づけられたシンプルな1枚で、ワンピースと呼ぶべきか、ガウンと呼ぶべきか。さらにジュエリーデザイナーであり、写真やパーマカルチャーなどの領域でも活動する小坂田裕美とのコラボレーション作だ。クルーネックのトップに、その背中の部分から生地がつながっていて、ラップスカートのような形で巻きつけても着用が可能。この独特なデザインは、ボトムスを合わせてあえて巻きつけずにゆったりと着こなすといった、着こなし方も楽しむことができる。まさに自由自在だ。愛知・一宮産の厚手な圧縮サージ生地の肌触りもよく心地よいのが嬉しい。ゆったりと身体を包みこむような寝間着の優しさの中に、構築的なデザイン性が同居している。
NEMAKI https://nemaki-project.com
Photography Erina Takahashi
Styling Norie Kurakata
Text Eri Imamura