力の抜け方が心地良い。快適セットアップを着る春――連載「Tokyo Wish List」

コロナ禍のステイホームの流れから、リラックスムードで着られるカジュアルウェアがファッションでも浸透している。着心地の良さとトレンド感が両立するセットアップなら、スタイリング次第で気軽にオンとオフのスイッチが可能だ。そこで今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」では、スウェットやベロア、機能性の高いポリエステルなど、素材の違いで雰囲気も変わる、セットアップを紹介したい。

NEEDLES

スポーティなアイテムにリュクスなムードを添えて

いつの時代も色あせることないストリートスタイルの定番と言えば、トラックジャケットとトラックパンツだろう。東京を代表するブランド「ニードルズ(NEEDLES)」の最新カラーは、春らしい鮮やかなブルーが目を引くベロア素材が登場。「ニードルズ」は、日本とニューヨーク、ロンドンを拠点に、1980年代から続く「ネペンテス(NEPENTHES)」の代表でもある清水慶三がデザインを手掛け、アイテムの中にレトロな雰囲気が漂うモチーフがちりばめられているのが特徴的だ。そんな世界中の幅広いファンから愛されているトラックジャケットとパンツのセットアップは、ブランドを象徴するアイテムとなっている。
ポイントとしては、胸元と太ももの部分に、ブランドのアイコンであるバタフライの刺しゅうが施されており、サイドには太めのラインテープをオン。スポーツウェアをベースにしたアイテムでありながらオーバーシルエット過ぎず、程よくスマートなシルエットも魅力的。ベロアの光沢感とポイントの刺しゅうが、さらにリュクスな雰囲気へと昇華させている。

ネペンテス ウーマン 東京 03-5962-7721

THE SHINZONE

遊び心を効かせたユニークなグラフィック

“お家の中でもスポーティに過ごそう”をテーマに掲げる「ザ シンゾーン(THE SHINZONE)」のセットアップは、一見NBAのチームウェアのようなグラフィックデザインがインパクト抜群。そのグラフィックに注目してみると、バスケット選手のシルエットかと思いきや熊が立ち上がった姿で、文字も“SPORTS WEAR”ではなく“BASE CAMP”と、巣ごもり感が満載なデザインがおもしろい。アクティブなスポーツとは、実は真逆のコンセプトがグラフィックに込められた遊び心だ。同ブランドは、デニムにマッチするウェアをコンセプトにした、東京・表参道にあるセレクトショップだ。コレクションブランドと上品なカジュアルウェアを絶妙なバランスでミックスし、等身大のスタイリングを提案している。暖かな春の日差しを浴びながら、お家でゴロゴロしたい時のリラックスウェアとして、または肩の力を抜いた外着としても重宝するスウェットのセットアップ。ぜひともアクセサリーやソックスとのコーディネートを楽しんでみて。

シンゾーン 表参道店 03-6433-5837

is-ness

街でも快適に着られるアウトドア仕様のセットアップ

「is-ness(イズネス)」から登場したスポーティなセットアップは、ベーシックで美しいシルエットに加え、機能性が本格的な仕上がりとなっている。
ジャケットのインナーがメッシュ素材になっており、パンツのサイドに取り付けられたジップは上下どちらからも開くことができ、ウェアの中にこもる熱やムレを解消してくれる。さらにジャケットのインナーには大きな内ポケットがデザインされており、スタンドカラーのジップを開くとフードが内蔵されていて、突然の雨にも対応できる。シンプルな黒をベースに、アウトドアブランドのような山や太陽といった自然をモチーフにしたロゴが胸元と太もも部分にあしらわれ、撥水性とストレッチ性を持つリサイクルポリエステル生地と、オリジナルの伸縮加工を施したナイロン生地で表情に変化をつけているのもおもしろい。
「イズネス」は、2001年よりスタートしている日本のブランドで、ブランド名は“存在そのもの”を示している。そして、コンテンポラリーや技術、アート、音楽、ファッションをキーワードに、クリエイションを続けている。ディテールに遊びを効かせた本セットアップで、街やアウトドアに繰り出してみては。

alpha PR 03-5413-3546

Photography Erina Takahashi
Styling Norie Kurakata
Text Eri Imamura

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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