第26回手塚治虫文化賞のマンガ大賞は魚豊の『チ。―地球の運動についてー』に決定 新生賞は谷口菜津子、短編賞はオカヤイヅミ

朝日新聞社が主催する第26回手塚治虫文化賞の各賞が決定した。マンガ大賞(年間のベスト作品)は、魚豊の『チ。―地球の運動についてー』が選ばれた。新生賞(斬新な表現、画期的なテーマなど清新な才能の作者)には、谷口菜津子(『教室の片隅で青春がはじまる』、『今夜すきやきだよ』で多様性を柔らかな筆致で描いたことに対して)、短編賞(短編、4コマ、1コマなどを対象にした作品・作者)には、オカヤイヅミ(『いいとしを』、『白木蓮はきれいに散らない』に対して)が、それぞれ選ばれた。なお特別賞(マンガ文化の発展に寄与した個人・団体)は該当者なしだった。

贈呈式は、6月2日に東京・築地の浜離宮朝日ホールで開催。従来の紙だけでなくデジタル世界への進出が盛んなマンガ媒体の現状などについて語り合う記念イベントも予定しており、贈呈式・記念イベントには一般参加者200人を募集。応募ページで5月11日まで受け付けている。

手塚治虫文化賞は日本のマンガ文化の発展、向上に大きな役割を果たした手塚治虫の業績を記念し、志を継いでマンガ文化の健全な発展に寄与することを目的に、朝日新聞社が1997年に創設。年間を通じて最も優れた作品に贈る「マンガ大賞」のほか、「新生賞」「短編賞」「特別賞」があり、正賞の鉄腕アトム像と副賞(大賞200万円、その他100万円)が贈られる。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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