【追記】独立研究者・森田真生 × キセル・辻村豪文 × 農家兼僧侶・中村明珍 3人によるトークライブ「偶然と音楽」が6月27日に開催

【追記:6月27日】6月27日に開催予定だったトークライブ「偶然と音楽」は開催延期となりました。詳細はこちらでご確認を。

京都を拠点に活動している独立研究者の森田真生、キセルのヴォーカル・ギター・辻村豪文、元銀杏BOYZで現在、周防大島で農家兼僧侶として生活する中村明珍の3人によるトークライブ「偶然と音楽」が、6月27日19:00(21:00終了予定)から開催される。本イベントは森田のラボである京都「鹿谷庵」からオンラインで配信(ライブ配信のみでアーカイブなし)。価格は¥4,000。

3人は、2020年以降場所は違いながらも、それぞれの表現の場で呼応を続けてきた。今回ようやく3人が初めて生で対面する。言葉と歌。本と楽曲。表現、メロディー、ライブとさまざまな共通項もあり、トークのテーマは多岐にわたる。

開催にあたって中村は以下のコメントを発表した。

世界をどう見て、どう生きているのか。生と死へどう心を向けているか。言葉で、そしてメロディーで日々感じたものを紡ぎ、ライブと作品を通して表現しているお2人に、僕はどこか共通しているものを感じています。

京都での生活で、数学をベースにした研究、そこから「どう生きるか」の思索を深め続けている森田さん。これまで「数学の演奏会」というライブや著作活動を精力的に行ってきて、最近では堆肥をつくり、庭で作物を、また子どもたちと生き物を育てている様子も印象的です。
一方、松本に移り住み、同じく音楽の制作・表現活動の合間に畑を耕し、最近は耕運機を手にしているともいう辻村さん。今回は「観天望気」というライブツアーのただ中です。

お2人を前にすると、訊いてみたいことが僕の胸に浮かんできます。例えば、詩と詞はどう違うのか。響きとは、リズムとは。時間とは、永遠とは……などなど。

僕もこれまで音楽の世界に生きてきた中で、音楽を信じ、生かされ殺され、救われ。そんな風に感じてきました。だから音楽は、生きることにとって不要とか、商売の道具の1つ、とは思えない存在です。

変化していくこと、生成していくこと。偶然あるいは必然。
あらゆることを種として、この日だからこその生のセッションになったらと思っています。

そもそもこの会、何に端を発しているのかというと——。
2021年の10月に行った、森田さんの著書『僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回』の刊行記念と、毎週森田さんと思考を紡いでいる『生命ラジオ』1周年を兼ねたライブを敢行。その日、辻村さんが新曲「gwa」を制作し、披露してくれたサプライズがありました。その曲は現在、ラジオのテーマソングとして流れ、また先日10インチのアナログレコード『寝言の時間』の中の1曲として収録され、配信と同時に発表となりました。

別々の場所での、別々の生。その波と波とが重なり合ったような出来事でした。こんな時に、僕はシンプルに感動してしまいます。

「偶然と音楽」、それぞれの初めての体験になる予感がすでにしていて、楽しみです。タイミング合う方は、ぜひこの時間をご一緒できたらうれしいです。

■「偶然と音楽」
日時:2022年6月27日1900〜21:00 (ライブのみ・アーカイブなし)
出演:森田真生 × 辻村豪文 (キセル) × 中村明珍
価格:¥4,000
参加方法:寄り道バザールのオンラインショップにて受付
https://www.yorimichibazar.com/0627guzentoongaku

【出演者】
森田真生
1985年生まれ。独立研究者。京都東山の麓にあるラボ「鹿谷庵」を拠点に、執筆や講演、教育の活動にたずさわるかたわら、人間と人間でないものの関係を編み直す言葉と思考の可能性を追究している。 著書に『数学する身体』(2016年に小林秀雄賞を受賞)、『計算する生命』、絵本『アリになった数学者』、随筆集『数学の贈り物』、編著に岡潔著『数学する人生』がある。2021年9月24日に最新作『僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回』(集英社)を刊行。

キセル・辻村豪文
辻村豪文と辻村友晴による兄弟ユニット。カセットMTR、リズムボックス、サンプラー、ミュージカル ソウ等を使用しつつ、浮遊感あふれる独自のファンタジックな音楽を展開中。スピードスター在籍時に4枚のフルアルバム、2006年カクバリズム移籍後も「magic hour」「凪」「SUKIMA MUSICS」「明るい幻」「The Blue Hour」など、アルバムと10インチレコードやライブ会場限定のEPなど精力的にリリース。どの作品も多くの音楽好きを唸らす名盤となっており、ロングセラーを続けている。毎年の大型野外フェスへの出演や、フランス・韓国・台湾でのライブ、ジェシ・ハリスとの全国ツアー、そして恒例のワンマンライブをリキッドルームや赤坂ブリッツ、日比谷野音などで行っている。2019年には結成20周年を記念したベスト盤『Kicell’s Best 2008-2019』をリリースし、日比谷野外大音楽堂での3度目のワンマンを成功させた素敵な2人組である。http://www.nidan-bed.com/

中村明珍
1978年東京生まれ。2013年までロックバンド銀杏BOYZのギタリスト・チン中村として活動。2013年3月末に山口県・周防大島に移住後、「中村農園」で農業に取り組みながら、僧侶として暮らす。また、農産物の販売とライブイベントなどの企画を行う「寄り道バザール」を夫婦で運営中。2021年3月に著書「ダンス・イン・ザ・ファーム 坊主と農家と他いろいろ」(ミシマ社)を刊行。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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