日本の夏を感じさせる風物詩アイテム――連載「Tokyo Wish List」

今の気分にフィットし、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする連載「Tokyo Wish List」。今回は、うだる夏の暑さを和らげてくれる小物にフォーカスする。夏の風物詩といえば、風鈴の音や蚊取り線香の匂いがある。これらは日本の夏ならではのおともでもあるし、心を安らげてくれる効果もある。

TOKIONが注目した今の季節しか味わうことができない納涼小物をあなたの部屋に取り入れてみては。

RAINMAKER × OHNISHI TSUNE SHOTEN

京都の老舗と京都発のブランドが共作したコラボ扇子

2013年のスタート以来、京都をベースに日本の伝統技術のエッセンスを取り入れた服作りを続ける、デザイナーの渡部宏一によるブランド「レインメーカーRAINMAKER」が、老舗の扇子屋とコラボレーションした扇子をピックアップ。この老舗は、「レインメーカー」と同じく京都を拠点にしており、その歴史は104年におよび、「扇子の技術と美しさを百年先の未来へつなぐ」の信念の下、さまざまなデザインの京扇子を作り出している。今回のコラボレーションでは、岡山を拠点に活動するイラストレーターでアーティストのフフが作った、オランダカイウをモチーフにしたグラフィックの一部を採用しているのがポイント。他にも滋賀県は高島産の真竹を使用するなど、細部までこだわり抜いた1品となっている。コンパクトにまとまるので、外出のおともにバッグに忍ばせておくのが粋だ。

レインメーカー 075-708-2280

Nakagawa Masashichi Shoten × KINCHO

日本の夏には欠かせない蚊取り線香をオシャレにアップデート

蚊取り線香といえば、ニワトリのロゴマークでおなじみの「金鳥(KINCHO)」を連想する人は多いはず。日本の夏には欠かせない老舗だ。その老舗とタッグを組んだのは、日本の暮らしには欠かせない道具を奈良から発信する「中川政七商店」だ。

今回注目するコラボレーションアイテムは、「金鳥」の代名詞でもある「金鳥の渦巻」の缶入りミニサイズを線香皿とハンカチ付きのセットにしたもの。缶の蓋を裏返せば不燃性のマットが付いており、線香皿として使うことが可能となっている。さらにオリジナルの缶入りマッチも付属しているので、まさにすぐ使える便利なセットだ。ハンカチは、ニワトリのロゴが全面に落とし込まれており、日常生活でも使いたいデザイン。夏のギフトとしてもおすすめしたい。

中川政七商店 渋谷店 03-6712-6148

Mt. Washington Pottery

日本の夏を彩る風鈴から着想を得た陶器オーナメント

日本の納涼小物として、古くから親しまれてきた風鈴。時代を超えて今もなお、夏の暑さを和らげてくれているこの風鈴に着目したのは、カルフォルニア・ロサンゼルスを拠点に活動している女性陶芸家のベス・カッツ。彼女が手掛けている「マウント ワシントン ポッタリー(Mt. Washington Pottery)」は、日本の美的感覚である“侘寂”に、スカンジナビアのデザイン、モダニズムを融合させており、今回フォーカスしたオーナメントはまさに、シンプルで美しい。特徴は、ハンドメイドで作られているため、1点1点その表情が違うこと。そしてうだる暑さを和らげてくれるかのような心安らぐ陶器による音色が美しい。ガラスの風鈴とはまたひと味違う音色の表情を楽しんでみてほしい。

カバーコード https://coverchord.com

Photography Erina Takahashi
Styling Takuya Raita

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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