TOKION EDITORIAL TEAM 
日本科学未来館は、常設展示 零壱庵で公開中の「『AKIRA』の音 不朽のアニメ映画を彩る未知のサウンド」において、3月2日から『AKIRA』の音楽を手掛けた山城祥二（芸能山城組主宰）の音楽制作の背景にある世界観を表現した新映像を、本展示のために制作された『交響組曲AKIRA』の新リミックス音源とともに追加公開した。
2021年3月から公開している「『AKIRA』の音」は、未来館のディレクションのもと、芸能山城組と共同制作され、会場内では山城自身が設計したサラウンドシステムにて、映画『AKIRA』の音世界を体験できる。会場には、山城が収集した舞踏仮面や、劇中でも使われた民族楽器「ガムラン」、『交響組曲 AKIRA』から楽曲「金田」の楽譜、大友克洋による貴重な映画の絵コンテが展示されている。
今回の追加展示では、山城の研究思想と『AKIRA』の世界観の“接点”を新たな展示映像で紹介する。さらに、アルバム『交響組曲AKIRA』から楽曲「回想 ILLUSION」「未来 REQUIEM」などを盛り込んで芸能山城組が特別に制作した約7分のリミックス音楽を、本展示独自の6.1ch 192kHzサンプリングでのハイレゾサラウンドシステムで公開。追加展示の視聴覚体験によって、『AKIRA』の音を生み出した山城の世界観を、より深く感じることができる。
1988年公開の映画『AKIRA』の音楽は、山城独自の制作手法とフィールドワークで収集した世界の民族音楽の手法をもとに生まれ、『AKIRA』ならではの世界観を支えている。
自然科学者としての顔をあわせもつ山城は、研究を行いながら、芸能山城組を創立して音楽活動も展開。『AKIRA』の「破壊と再生」という本質的テーマに、自身の研究する「生命の自己解体」理論との共鳴を見いだした山城は、その研究を背景に世界各地で音を集め『AKIRA』のサウンドトラックを創作した。
なお、本展示は本年3月31日で終了する。
■零壱庵「『AKIRA』の音 不朽のアニメ映画を彩る未知のサウンド」
追加展示公開日：2023年3月2日
展示エリア：日本科学未来館 3階 常設展示ゾーン「未来をつくる」
特別協力：芸能山城組（山城祥二、仁科エミ）
企画制作：日本科学未来館
