デニムが紡ぐアート展覧会「SETO INLAND LINK」が10月7日から3日間開催 500万円を超えるデニムも展示

癒toRi18株式会社とSETO INLAND LINK実行委員会は、10月7〜9日に岡山県倉敷市美観地区にて、デニムにまつわるアート作品を展示した展覧会「SETO INLAND LINK」を開催する。本イベントは、展示やワークショップなどさまざまなプログラムを見て体験することができる。

「SETO INLAND LINK」のコンセプトは“「デニム」が紡ぐ多様な個性”で、着用者が使い込むことでそれぞれ違った風合いや表情を生み出し、色濃く反映した個性を“味わい”として歓迎するデニム。そのユニークな素材を用いて世界で注目度の高いアーティストやクリエイター、デニム職人、岡山県内の専門学生、放課後等デイサービスに通う小学生児童等が参加し作品を発表する。これらの作品は、美観地区内にある3つの会場で展示予定。他にも、近年取引価格が急上昇しており、投資対象としても注目を集めるヴィンテージデニムも展示予定で、一着500万円を超える商品を見ることもできる。

展示会を開催することとなった背景には、デニム産業全体の価値を上げ、地域を活性化したいという想いから。国内はもちろん、世界のデニム産業の中心地として有名な児島は、職人の高齢化と次世代の担い手不足による後継者問題が課題としてあがっている。デニムを工業製品としてではなく、クリエイティブで美術的な作品として光をあてることで、新たな魅力と可能性を提示し、若者が業界に興味を持ち、クリエイティブマインドを持った人や企業が児島のデニム産業に参画することで、より創造的で豊かな地域産業の発展を図り、「SETO INLAND LINK」を開催することを決定した。

また、さまざまな展示も行う予定で、「EXHIBITION-1:ヴィンテージ × リプロダクト」では、ヴィンテージデニムアドバイザー藤原裕が選定した総額1500万円を超えるヴィンテージデニムと、デニム加工会社癒toRi18の職人達が再現したリプロダクトデニムの展示。それぞれのヴィンテージデニムの特徴を再現するためのノウハウやテクニックも特別公開する。また、藤原と親交が深く、自身もヴィンテージデニムコレクターとしても知られる今市隆二(三代目 J SOUL BROTHERS)の所有する ヴィンテージデニムも展示予定。

「EXHIBITION-2:デニム × 人との距離感」は、韓国出身の男性ヴォーカルグループ「SUPERNOVA(超新星)」のゴニルによる新作の展示となる

「EXHIBITION-3:社会の課題xアートの力」では社会課題と向き合っているアーティスト、津野青嵐と八木華が制作した作品を展示する。

そして、児島に拠点を構えるデニム加工会社3社と、岡山県内の3校をそれぞれマッチングし、加工会社が誇る技術を学んだ学生がその技術を用いて新たなデザインを生み出し作品を展示する「EXHIBITION-4:デニム職人の技術力x学生の表現力」も行う。この展示作品に使用する素材は酸化加工会社の商品製造過程で生まれた端材を主に使用する。

オンライン展示の「ONLINE EXHIBITION:KURASHIKI TOUR by POGGY」では、小木“Poggy”基史が選定した世界に発信するべき倉敷の魅力的なモノや場所、コトを紹介したムービープログラムをオフィシャルホームページで公開する。

また、体験型プログラムの「WORKSHOP:みんなで紡ぐデニムのアート」ではアダストリアは運営する岡山県内全店舗(12ブランド18店舗)にて、来店客とショップスタッフが参加し、いろとりどりのリボンに生まれ変わった残反をデニムのキャンバスに結びつけ作品にしていく、大人から子供まで参加できるアートワークショップを開催中だ。展覧会当日は倉敷物語館に制作中の作品を移動し、「SETO INLAND LINK」の来場客と共に作品を完成する。

author:

TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

この記事を共有