東京のセレクトショップ「GR8」内のアートブックストア「KOMIYAMA YUKA BOOKS」は、ロサンゼルスを拠点に活動するマルチアーティストであるカリ・デウィットと、日本のゲイ・エロティックアーティストの三島剛のコラボアート展「Cali Dewitt x Go Mishima “POETRY READING”」を1月27日〜2月13日に開催する。
カリ・デウィットは1973年生まれで、音楽レーベル「Teenage Teardrops」やブランド「サム・ウェア」、カニエ・ウェスト改めイェのマーチャンダイズを手掛けるなど多彩に活動している。情報化社会の表裏一体性、憂いや孤独を内包した、力強く直線的で、無機質も感じさせるメッセージ作品が特徴。
Go Mishima “Wakamono” (c) 1972 Bungaku Ito
三島は1924年生まれで、性的マイノリティが秘匿された昭和において、日本初の商業ゲイ雑誌『薔薇族』などのグラビアや挿絵を中心に活躍。短髪で体に入れ墨があるふんどし姿のたくましく男性像を、日本画の経験をもとにした細い線で描いた。
今回のコラボアートは、両者の作品の孤独や憂い、インターネットやマジョリティからの圧力を感じさせることが共通点となって誕生。デウィットの代表作である風刺的な『プラスチック・サイン・シリーズ』と、1972年に第二書房より発刊された『三島剛 画集・若者』から抜粋した絵画を組み合わせたもので、昨年11月にアメリカで発表された。本展ではプリント作品を展示するほか、同ストアのキュレーターである髙橋優香がセレクトした関連書籍も取り揃える。
Go Mishima “Wakamono” (c) 1972 Bungaku Ito