「シャネル・ネクサス・ホール」で3月30日から5月8日に写真家のジェーン・エヴリン・アトウッド展を開催する。
1970年代からパリを拠点に活動を続けるアトウッドは、「閉ざされた世界」に生きる人々を理解しようと、さまざまなシリーズ作品を制作してきた。1976年に初のシリーズ作品となるパリの路上に立つ娼婦達の姿を撮影して以来、直面する苦難に向き合いながら生き抜く人々の姿を捉えたプロジェクトを数多く手掛けている。
1980年には娼婦達の作品と盲目の子どものシリーズが評価され、第1回「ユージン・スミス賞」を受賞。その後もエイズ患者の密着取材や10年間におよぶ女囚たちの撮影、4年間を費やした地雷犠牲者の調査等、被写体を深く理解するために、何年もの期間を被写体とともにする、極めて私的かつ情熱的なアプローチでそれぞれのプロジェクトに没頭した。
©Jane Evelyn Atwood
©Jane Evelyn Atwood
©Jane Evelyn Atwood
©Jane Evelyn Atwood
©Jane Evelyn Atwood
©Jane Evelyn Atwood
日本初となる同展では、アトウッドの代表的なシリーズ作品を展示する他、報道カメラマンとしてのキャリアを紹介しながら、被写体に対する探究の軌跡を紹介する。作品は、シリーズ別や年代順といった従来の構成ではなく、被写体のジェスチャーや表情、イメージの中の光と影、感情と魂がそれぞれつながっていることを感じられる展示を行う。