「シャネル」が『約束のネバーランド』作者とコラボした展覧会を開催 ガブリエル・シャネルの人生と哲学をテーマにした短編集も発売

「シャネル」は『約束のネバーランド』の原作者、白井カイウと作画家の出水ぽすかとコラボした展覧会「MIROIRS – Manga meets CHANEL」を開催した。期間は6月6日までで、シャネル銀座ブティックのマロニエ通り側のショーウィンドウには同展のスペシャル展示を行う他、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭への巡回も予定している。

白井と出水による「シャネル」からインスピレーションを受けた描き下ろされた漫画『miroirs』(集英社)が4月30日に発売。価格は¥977。同作は白井と出水がガブリエル・シャネルの人生と哲学に触れて描いた短編集で、作品名は何枚もの鏡に見立てたシャネルの多面性や、ガブリエルのアパルトマンにある鏡から命名された。物語には、ガブリエルの哲学やパッションを体現する3人が登場する。

同展は作品に込められたメッセージやインスピレーション源となった「シャネル」の精神をテーマにした3部構成で、会場内には、白井カイウと出水ぽすかによる直筆メッセージとイラストも展示されている。

『miroirs』制作時の「シャネル」への取材について、出水は「作画中によくシャネルや起用されているモデルのInstagramを見ていました。今の女の子達に響くものをずっと追い求め続けていることが伝わってくるんです。ガブリエル・シャネルその人の時代を模したモノクロ写真もあるんですが、現代の子達にも響く、今の綺麗さを引き出す写真の研究をすごくされている印象を受けました」とガブリエルの過去の写真が作画のきっかけになったことを明かし、白井は「ひたすらおすすめしていただいた関連書籍を読んだり、シャネルを題材にした映画(『ココ・アヴァン・シャネル』)を見たり、特別にバーチャルで彼女のアパルトマンを探索したり……。集英社のファッション誌編集部の方々にもご協力いただき取材しました。お店にあるNo5をすべて購入し、実際に使ってみて違いを比べたりもしましたね」と原作の背景も覗かせた。

ストーリーに関しては、ガブリエル・シャネル本人からインスピレーションを受けた側面を、各章のキャラクターに落とし込むという試みを行い、フランスに行けない現状から、物語の舞台を日本にして、現代の日本でシャネルの精神や製品がどう息づいているのかを描いている。

タイトルを「ミロワール(鏡の複数形)」にした理由について白井は、「ガブリエル・シャネルの言葉であると伝わっているものの中に、鏡についての言葉があって。鏡は自分の正体を正直に映してくれるものだ、自分がどんな人間なのか思い出させてくれる、というような趣旨の言葉です。そんな『鏡』というキーワードが念頭にあった上で、バーチャルや写真でガブリエルのアパルトマンを拝見した時に、螺旋階段や応接間など各部屋に綺麗な鏡がたくさんあったんです。それで、今回は各章にガブリエルから得たイメージの断片をキャラクターのモチーフとしてちりばめていくことにして。それはたくさんの鏡でガブリエル・シャネルのさまざまな面を映している……という体裁にも見えるなと。「鏡がいっぱい」という意味で『ミロワール』にしました」と語り、作中に登場する、キーアイテムの「シャネル No.5」については「香水=”目に見えない”アクセサリーという考え方や機能に、とても魅力を感じます。口紅をつけるように、ネックレスやイヤリングをつけるように、タイや時計をつけるように、自らを輝かせる香りをまとう。さらに、視覚を遮断したとて、その人を思い起こせる情報がある。たとえその人が目の前にいなくても、いなくなっても、その人を感じることができるものがあるという。香水は、その人がその人自身にかけた魔法が、知らず知らず自分にもかけられていた、そんなファンタジックな感傷も感じられて、とても甘美です」と白井が考える「シャネル No.5」の意味や価値について語った。

また、来場者に向けた展覧会の見どころについては、「入ってすぐの鏡の装飾、額縁の壁、それぞれの章のお部屋、全部見ていただきたいです。マンガを読んで何か感じていただけたら、それは嬉しいんですけれど、さらに漫画にプラスして展覧会で奥行きが生まれています。あとは、会場内に出水先生が絵を描かれたのですが、あれは壁に、垂直に、出水先生が一発描きされたのです。描いたものが貼られているわけではありません。これは本当に凄いので、ぜひご覧ください」(白井)

「会場内の壁に直接絵を描いたので、ぜひ見ていただきたいです。たくさんの方が見守る中、緊張しながら描きました。そして、展示されている漫画にリンクして、壁に下書きがあしらわれています。下書き自体にも色を変えたり、反転させたり、いろいろな演出がされているので、ぜひ完成稿と合わせて楽しんでいただけたらと思います」(出水)とそれぞれ語った。

■MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか
会期:4月28日〜6月6日
※緊急事態宣言中の開館状況・時間は事前にサイトで確認
https://chanelnexushall.jp/program/2021/manga/
時間:11:00〜19:30
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
入場料:無料

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREとRAYARD MIYASHITA PARKのコンセプトストア「TOKiON the STORE」で、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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