「シャネル・ネクサス・ホール」は、フランス人写真家のアンヌ・ドゥ・ヴァンディエールによる「à mains levées シャネルを 紡ぐ手」展を開催する。会期は8月31日〜10月2日。

アンヌはジャーナリストとしてキャリアをスタートし、10年以上にわたり都市化や工業化、グローバリゼーションによって衰退した文化を記録し続けてきた。特に芸術や技術を作り出す人の“手”に魅せられ、1999年から“手”にフォーカスした作品を生み出している。
そして、今年「シャネル」のオートクチュールのアトリエとフランス国内にある13のメティエダールのアトリエを取材。これまで「シャネル」は職人達とのクリエイティヴな関係を築いてきたが、その技術を公開することはほとんどなかったため、アトリエを通じてクリエイションの舞台裏を映し出す作品群は貴重なものとなった。
同展のために、メティエダールの中心を担う場所とその継承を目的に2021年にパリ郊外に誕生したle19Mへの取材を行い、刺繍のルサージュやモンテックス、羽根・ 花細工のルマリエ、帽子のメゾン ミッシェル、プリーツのロニオン、靴のマサロ、金細工のゴッサンス等を撮影。同時に手袋のコース、コスチューム ジュエリーのデリュをはじめ、le19M以外に拠点をもつアトリエも撮影。撮影された職人達の繊細な手仕事の写真とともに、彼等の“手”についての言葉を紹介し、「シャネル」のメティエダールの精神と情熱に満ちた“手”が紡ぐ物語を紹介する。






写真家のアンヌ ドゥ ヴァンディエールは、1980年代からジャーナリストとして活動をはじめ、1999年から“手”をテーマにした「H/and」シリーズを発表。これまでにパリのヨーロッパ写真美術館(2004)、プラハのマネスギャラリー(2006)等で展示 を行った。2009年以来、Tribus du Monde協会とコラボレーションを行い、10年間で20ヵ国を訪れ、5つの異なる部族やコミュニティのポートレイトを撮影。彼等の証言、ポートレイトや手を通して、失われていく文化に警鐘を鳴らし、その継承の重要性を示してきた。作品はパリの人類博物館等、多くの美術館やギャラリーで紹介されている。
■à mains levées シャネルを紡ぐ手 アンヌ ドゥ ヴァンディエール展
会期:8月31日〜10月2日
会場:シャネル・ネクサス・ホール
住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
時間:11:00~19:00(最終入場18:30)
入場料:無料
公式サイト:https://nexushall.chanel.com/program/2022/mains/