メタバース向けのファッションテックサービス「FASHION TECH TOKYO」がローンチ

VRやAR、メタバース向けの3Dデジタルファッションの制作や3Dファッションショーの実施など、新しいファッションの表現ができるファッションテックサービス「FASHION TECH TOKYO」の提供が開始した。

人物や物の動きを含めた空間全体を3Dデータ化することで3D映像を生成する技術“ボリュメトリックビデオ”と高精細な3D映像処理技術、そしてデジタルファッションのクリエイティヴのノウハウを活用した。従来、高精細な3Dコンテンツを視聴するためには高性能な端末等が必要だったが、同サービスの“ボリュメトリックビデオ”は、店舗や自宅などで一般的なスマートフォンやスマートグラスを通して視聴することができる。

デジタルファッションでは、サンプルの制作や豊富なサイズ展開と在庫の確保をする必要がないため、余った生地等の廃棄や、製造・輸送によるCO2の排出といった環境汚染の懸念がない。デジタルアイテムの制作や、3Dファッションショーの開催、デジタル・ショールームなどを展開することで、アパレル業界のサステナビリティも促進される。

「FASHION TECH TOKYO」では、従来の簡易的な3DアバターやCGの静止画像とは異なり、衣服のしわや動き、テクスチャー等を完全自由視点で高度にシミュレーションし、細部まで表現できる他、リテール向けの商品のデジタル化や、リテール向けのコンテンツと同じモデル・インフルエンサーをデジタル空間で活用することができるため、ブランドの世界観を変えずに、新しい消費体験を提供することが可能となっている。

実際の商品をデジタル上で高精細に再現するだけでなく、デジタルならではの造形や素材感、発光するテクスチャー等を持つデジタルファッションアイテムを制作することもできる。これにより、アイテムをNFT化して、店舗で商品を購入した方にNFTを配布するという新たな展開も考えられる。今まで実現不可能と考えられていたデジタルファッションアイテムの技術的なアドバイスや設計、プロモーション展開など、新たなファッションブランドの価値の創出にもつながることが期待される。

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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