江之浦測候所のある甘橘山の農園で栽培されたレモンを使用した「甘橘山コールドプロセスソープ」が発売

現代美術作家・杉本博司が設計したアートサイト、江之浦測候所のある甘橘山(かんきつざん)の農園で栽培されたレモンを使用した「甘橘山コールドプロセスソープ」が発売した。価格は¥4,400で、「ストーン・エイジ・カフェ」と農業法人「植物と人間」の公式オンラインショップで購入が可能だ。 

「甘橘山コールドプロセスソープ」は天然由来成分100%で、合成香料や合成着色料、防腐剤や酸化防止剤は一切使用せず、甘橘山で栽培された農薬不使用レモン果皮から抽出したエキスと精油を配合している。石けんの原点ともいえるコールドプロセス製法を採用し、低温で上質な植物オイルとアルカリを時間をかけて反応させ、45日以上熟成・乾燥を経て完成する。コールドプロセス製法で作られたソープには保湿効果のあるグリセリンがたっぷり含まれ、熱による影響を受けにくいため美容成分がそのまま活かされる。1つ1つ手作りで、きめ細やかな泡とナチュラルな香り立ちが特徴で、顔からボディまでユニセックスで使用できる。

杉本が命名した江之浦測候所内の甘橘山では、12年前から農薬を使わず柑橘の栽培を続けてきた。同地で柑橘園を運営する農業法人「植物と人間」は、形が不揃いだったり果皮に黒ずみが見られる等、見た目の理由から出荷できないレモンを有効活用したい、という思いから「甘橘山コールドプロセスソープ」を制作した。コールドプロセス製法を採用することにより廃液を1滴も出さず、製造工程においても自然環境に配慮。パッケージもプラスチックフリーとし、外箱には桐材を使用している。

「植物と人間」は、人類が生まれてから今日までの植物と人間の関わり方を再認識し、これから先も持続可能な植物と人間の共生を維持することをミッションとしている。 後継者不足に悩む柑橘農園が多い中、甘橘山では耕作放棄地の再生を目指し自然の力を活かした農薬不使用栽培に取り組んでおり、多種多様な柑橘類が実るようになり、公式ウェブサイト等での販売もスタートした。また、周辺地域とも協働し、地域活性化や自然体験イベント、農地活用の研究・教育事業を推進する準備を進めている。2021年10月に、甘橘山で収穫された農薬不使用栽培の柑橘類を使用したドリンクやフード、加工品を販売するカフェ「ストーン・エイジ・カフェ(Stone age Cafe)」をオープンし、サステナブルな取り組みの実践の場として活用している。

■「ストーン・エイジ・カフェ」
住所:小田原市江之浦362-1(江之浦測候所入口)
営業日:土曜、日曜、祝日
営業時間:10:00〜16:30

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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