小田原文化財団が振付家、ダンサーの伊藤郁女が演出・出演するダンス公演を開催

小田原文化財団は、今年「ストラスブール・グランテスト国立演劇センター(TJP)」のディレクターに就任した振付家、ダンサーの伊藤郁女が演出・出演するダンス公演「じゃんけんぽん」を7月23 日に開催する。

伊藤は、2015年に自身のカンパニーを立ち上げてヨーロッパを中心に活動を続け、2018年にヴェルサイユ宮殿での杉本博司の個展「SUGIMOTO VERSAILLES – Surface of Revolution」に参加し、展示作品の1つである硝子の茶室《聞鳥庵(もんどりあん)》で特別パフォーマンスを行った。同公演では夕闇迫る江之浦測候所で、国内外で活躍するダンサー・振付家の川村美紀子、静岡県舞台芸術センター(SPAC)に所属する俳優・吉見亮とともにパフォーマンスを行う。

伊藤は5歳からクラシックバレエを始め、2000年にニューヨーク州立大学パーチェスカレッジへダンス留学後、立教大学で社会学と教育学を専攻。2003〜2005年に文化庁新進芸術家海外留学制度で渡米し、NYのアルビン・エイリー・ダンスシアターで研鑽を積む。2003 年にフィリップ・デュクフレ作品「Iris」の主役に抜擢された。ジェームス・ティエレやシディ・ラルビ・シェルカウイ、アラン・プラテル等、世界の名だたる振付家の作品に出演。その後、拠点をフランスに移し、2015年に自らのカンパニー「HIME」立ち上げる。ヨーロッパのさまざまなバレエ団やサーカス学校、オペラ作品で振付を手掛ける他、ダンスに捉われない多岐にわたる活動を行う。主な作品に、「私は言葉を信じないので踊る」「私を燃やして」「ロボット、私の永遠の愛」「Is it worth to save us?」「綾の鼓」「あなたへ」等。2015年 SACDより新人優秀振付賞、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞。2022 年、第16回日本ダンスフォーラム賞大賞受賞。今年1月より「TJP」のディレクター(総芸術監督)就任した。

川村美紀子は、2011年より、本格的なダンス活動を開始する。以後、コンテンポラリーダンスの分野で活動をしてきた。2014年に出演、振付した「インナーマミー」でトヨタコレオグラフィーアワード「次代を担う振付家賞」と「オーディエンス賞」を受賞。2015年、同作で横浜ダンスコレクションEX2015「審査員賞」と「若手振付家のための在日フランス大使館賞」を受賞。2016年に渡仏。フランス国立ダンスセンターのCCN/Rを拠点に半年間のアーティスト・イン・レジデンスを体験。パリやリヨン、グルノーブル、マルセイユ、カーン、ル・アーブルで過ごす。2011〜2019年までに15カ国31都市で活動。今年、上田久美子の新演出でイタリア語上演のオペラ「道化師 / 田舎騎士道」(東京芸術劇場、愛知県芸術劇場)、ドイツ「世界演劇祭(テアター・デア・ヴェルト)」での市原沙都子作・演出「バッコスの信女 ― ホルスタインの雌」、 およびフランクフルト劇場での新作(市原沙都子作・演出)「弱法師」、川口隆夫『バラ色ダンス』に出演。

吉見亮は、2003年から静岡県舞台芸術センター(SPAC)に俳優として所属。演技だけでなくパーカッションの演奏や舞台仕込み、装置作製等、演劇等に関わる。主な出演作に「マハーバーラタ」「顕れ」「アンティゴネ」「ギルガメシュ叙事詩」等(演出:宮城聰)、「変身」等(演出:小野寺修二)、「ロミオとジュリエット」(演出:オマール・ポラス)、「Le Tambour de soie 綾の鼓」※2021 年日本公演(演出、振付、出演:伊藤郁女、笈田ヨシ)がある。特に宮城聰演出作品に欠かせないパーカッショ ンの生演奏における中心的存在である。

同公演のチケットは小田原文化財団の公式ホームページ「見学案内」で販売中だ。

■伊藤郁女 ダンス公演「じゃんけんぽん」
日程:7 月 23 日
会場:小田原文化財団 江之浦測候所
住所:神奈川県小田原市江之浦362-1
時間:16:00〜19:00
チケット:¥4,950 (江之浦測候所入館料含む)

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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