写真家・MARCOが11月22日に最新写真集『lost in the blue』(¥5,280)を発売。また、発売を記念した写真展を11月22〜29日に、東京・代官山の「AL」で開催する。
写真集は64ページの2色刷りで、表紙は4パターンを作成。印刷は、MARCOが絶大な信頼を寄せる地元・松本の藤原印刷が担当。スミと、MARCOがこだわり抜いて配合してもらったシルバーの2色刷りで、水中の気泡やうねりに感じる宇宙感の表現をとことん追求。装丁はサトウサンカイの佐藤亜沙美が行い、天地なく思うままに見られるよう両A面な構成となっている。
3年ぶりの開催となる写真展では、7年間さまざまな海の中を撮りためた作品約30点の展示。実際にMARCOが撮影時に見た景色や感じた感覚をより強固に伝えるためのアナログな「しかけ」もあり、角度やその場の光で見え方が異なり、観る人によって違う世界を感じられる展示となっている。そのほか、新作レンチキュラーステッカーを含むグッズの販売。また、会期中の11月26日にはサトウサンカイの佐藤亜沙美を迎えたトークショーの開催も予定している。
今回の展示では、実際にMARCOが撮影時に見た景色・感じた感覚をより強固に伝える為のアナログな「しかけ」も。角度やその場の光で見え方が異なり、観る人によって違う世界を感じられる。
展示に関してMARCOは、「“lost in the blue”というタイトルは、青い海に潜り、ぐるぐる回転して泳ぎながら撮っている自分の姿が海の中で迷子になっているようだったこと、海から上がって青い空を見上げたら、天地さえもわからなくなっていたこと、そして、青という色に紛れて海の中にあった宇宙自体が見えなくなってしまっていたことを表現しています。
色を失ったからこそ見えてきた、新しい世界です。
今回写真集、作品を制作するにあたって、モノクロの水中写真だけで構成する案もありましたが、自分が海での撮影を通して実際に体感してきたこと、見つけてきた世界をなるべく立体的に表現したいと思い、カラーのポジフィルムのような透明シートを重ねることで、写真集や額装写真を見ながらもその世界に ”lost” できる仕掛けを作りました。
重ねている透明シートのカラー写真は、海からあがった時に実際に見た青い空、都内や旅先で見つけた海のように感じた空、それから海洋植物に見立てた花(サンゴの仲間のハナヅタ、ウミアザミ、ハナビラユキバナ、イバラカンザシ、ヒドロ虫…など、海の中で出会った植物や虫に似た花をnaoko watanabeさん(ten.)に集めてもらいました)を撮りおろしました」とコメントする。