今の気分にフィットし、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする連載「Tokyo Wish List」。今回は、シンプルになりがちな夏の薄着に個性をのせてくれるジャパンブランドのプリントアイテムにフォーカス。中でも注目したいのは、アート性も高い転写モノ。まさにアートを着るとはこのことで、無地モノとは違ったコーディネートを楽しんでほしい。
någonstans

普段着にも使える個性派スイムウェア
「エンフォルド(ENFÖLD)」のクリエイティブディレクターである植田みずきが、2018年に立ち上げた「ナゴンスタンス(någonstans)」。同ブランドは、素材やシルエットにこだわったコレクションを展開しており、スイムウェアは人気が高い。そこで今回は、そのスイムウェアから2点をセレクト。こちらは、デザイナー自身が旅先で撮影した写真を大胆に全面にプリントしたもので、スイムウェアがアートキャンバスになっているのがポイント。グラフィックはインパクトあるが、キャミトップ自体はミニマルなデザインに仕上げているので、エレガントな仕上がりが美しい。またスイムウェアのみならず、普段の街着としても着まわせるデザインなのも嬉しいところ。シンプルなアイテムとの相性は抜群だ。
ナゴンスタンス https://nagonstans.jp/
WATARU TOMINAGA

視覚的にも楽しめるプレイフルなロングTシャツ
日本とイギリス、フィンランドで、絵画や彫刻、テキスタイル、ファッションデザインを学んだのちに、「ジョン・ガリアーノ」や「ブレス」などでキャリアを積んだデザイナー、富永航が立ち上げた「ワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)」。そのデザインは、美しいテキスタイルでの視覚表現にプレイフルなカラーパレットを融合させることで、ポップアートのようなコレクションを展開している。
今回ピックアップしたのは、子ども服に見るマスコットプリントやヴィンテージフォトプリントのテキスタイルなどからインスピレーションを得た、オリジナルテキスタイルが特徴のロングTシャツ。グラフィックの鮮やかさももちろんのこと、リラックスしたシルエットも特徴的。今の時季なら1枚で、肌寒くなってきたらロングリスリーブなどでレイヤードするのもおすすめだ。
ワタル トミナガ info@watarutominaga.com
YOHEI OHNO

グラフィックデザイナーの”rawa”の世界をウェアで表現
イギリスにあるノッティンガム芸術大学でファッションを学んだデザイナーの大野陽平が、2015年にスタートさせた「ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)」。主にウィメンズウェアで構成されるコレクションは、アートや建築、彫刻、プロダクトといったものからインスパイアを受けており、美しいシルエットやミニマムなデザイン、そしてユーモアのあるディテールワークが支持を得ている。
本作はグラフィックデザイナー”rawa”によるデザインを、ラメ素材にプリントした華やかな新作で、豊富なバリエーションで展開されている。個性的なグラフィックなのでタウンユースではもちろんこと、ドレススタイルでもキーアイテムとして活躍するはず。あなたはイヌ派? それともネコ派?
ヨウヘイ オオノ 03-5760-6039
Photography Erina Takahashi
Styling Norie Kurakata