横田大輔による写真展「multiplication」が7月6日から開催 NACC/日本橋アナーキー文化センターの最終企画として

NACC/日本橋アナーキー文化センターは、Vol.7 エキシビション「さよならアナーキー文化センター」をもって最終回の追加企画として横田大輔による写真展「multiplication(マルチプリケーション)」を7月6日から28日まで開催する。

国内だけでなく、国際的に高い評価を得る現代写真アーティスト横田は、都市の風景や人間を素材に、写真の持つ画像と物質性の問題をラディカルに問い続けてきた。それは同時に、この世界が“見えるもの”と“不可視なもの”の変換によってなりたっていることを暴露する作業。横田の写真展は、通常の写真展ではなく「異物としての写真」を表現している。

NACCのフロア全体を使い発表する巨大なプリント新作は、ダイナミックに床に敷かれ、来場者は写真の上を歩きまわる。NACCの最後を飾るアナーキーな写真展となっている。

開催にあたり、横田は次のようにステートメントを発表する。
「都市では、高速で何かが生まれ、高速で消滅している。空間や時間もヒトもモノも、乱流の中で、生成変化から逃げることが出来ない。横田大輔の「写真」は、まるでシステムから漏れ、滲み出てくる不穏な漏水のようだ。その漏れ出すものは正体不明で、誰も止めることは出来ない。生とも、死とも呼べない「それ自体」が、増殖をやめることなく、全てのモノ、ヒトに感染していく。そう、この不穏な写真は、それ自体で、増殖し、この世界を覆い尽くしていくだろう」。

横田大輔
1983年、埼玉県生まれ。 日本写真芸術専門学校卒業。2013 年にオランダの雑誌 Foam Magazine の「Talent Issue」に選出され、その後アムステルダムでの Unseen Photo Fair での展示を経て、Foam Museum での個展「site/cloud」を開催。その間にも、G/P Gallery での個展開催、初の写真集リリースや木村伊兵衛賞ノミネートなど、国内にとどまらず、国際的にも高い評価を得る2年連続 Aperture Foundation PhotoBookAwards にノミネートされるなど、今、最も注目されるアーティストの1人。

■ 横田大輔写真展「multiplication」
会期:2023年7月6〜28日
会場:NACC/日本橋アナーキー文化センター
住所:東京都中央区日本橋室町1-6-2 日本橋室町162ビル 1F
時間:平日 10:00〜19:00 / 土日祝 10:00〜20:00
料金:無料
http://nac-c.jp/

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TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

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