文筆家・つやちゃん初の単著『わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論』が発売に valkneeとCOMA-CHIのロングインタビューも収録

「TOKION」で「痙攣としてのストリートミュージック、そしてファッション」を連載中の文筆家・つやちゃんによる初の単著『わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論』(DU BOOKS)が、1月28日に全国の書店などで発売される。

本書は日本の女性ラッパーに焦点を当てた国内初の書籍となり、RUMI、MARIA(SIMI LAB)、Awich、ちゃんみな、NENE(ゆるふわギャング)、Zoomgalsらパイオニアから現行シーンの第一線で活躍するラッパーまでを取り上げた論考を核として、書き下ろしコラムやディスクガイド、インタビューを加えた充実の一冊となる。

インタビューが収録されるのは、国内フィメールラッパーの草分け的存在のCOMA-CHIと、「TOKION」の連載でも消費社会における批評性の観点からそのクリエイションを論じたvalkneeの2名の女性ラッパー。計9,000字にも及ぶロングインタビューで、彼女たちのクリエイションの源泉や問題意識に迫る。

本書の目次は以下の通り。

日本語ラップ史に埋もれた韻の紡ぎ手たちを蘇らせるためのマニフェスト――まえがきに代えて

第1章 RUMIはあえて声をあげる
第2章 路上から轟くCOMA-CHIのエール
第3章 「赤リップ」としてのMARIA考
第4章 ことばづかいに宿る体温  
第5章 日本語ラップはDAOKOに恋をした

Column “空気”としてのフィメールラッパー

第6章 「まさか女が来るとは」――Awich降臨
第7章 モードを体現する“名編集者”NENE
第8章 真正“エモ”ラッパー、ちゃんみな
第9章 ラグジュアリー、アニメ、Elle Teresa
第10章 AYA a.k.a. PANDAの言語遊戯

Column ラップコミュニティ外からの実験史――女性アーティストによる大胆かつ繊細な日本語の取り扱いについて     

第11章 人が集まると、何かが起こる――フィメールラップ・グループ年代記
第12章 ヒップホップとギャル文化の結晶=Zoomgalsがアップデートする「病み」     
終章 さよなら「フィメールラッパー」     

Interviews
valknee ヒップホップは進歩していくもの。     
COMA-CHI 「B-GIRLイズム」の“美学”はすべての女性のために     

Column 新世代ラップミュージックから香る死の気配――地雷系・病み系、そしてエーテルへ     

DISC REVIEWS Female Rhymers Work Exhibition 1978-2021

あとがき――わたしはフィメールラッパーについて書くことに決めた

解題 もっと自由でいい  文・新見直(「KAI-YOU Premium」編集長) 

author:

TOKION EDITORIAL TEAM

2020年7月東京都生まれ。“日本のカッティングエッジなカルチャーを世界へ発信する”をテーマに音楽やアート、写真、ファッション、ビューティ、フードなどあらゆるジャンルのカルチャーに加え、社会性を持ったスタンスで読者とのコミュニケーションを拡張する。そして、デジタルメディア「TOKION」、雑誌、E-STOREで、カルチャーの中心地である東京から世界へ向けてメッセージを発信する。

この記事を共有