連載「The View My Capture」Vol.9 写真家・青木柊野が時間線を通して写し出す、「後ろ姿」と自分との関係

気鋭の若手写真家を取り上げて、「後ろ姿」という1つのテーマをもとに自身の作品を紹介する連載企画。後ろ姿というのは一見して哀愁や寂しさを感じられることが多いが、見る対象や状況によっては希望に満ちたポジティブな情景が感じられることもある。今回はアナログな手法やAI、テクノロジー技術を用いた作家活動等、新たな写真表現にも積極的に取り組んでいる写真家・青木柊野。時間線を通して、彼が写し出す写真群の中にある「後ろ姿」とは。

verhältnis dab das verhältnis zu sich selbst verhält

客観的な暦の上で、前後の両方向に向かって繰り広げられた時間線に「後ろ姿」を見る。 天体の運行や、地球の自転、公転による規則的な変化、時計の針の動き、目盛られている時間の中に点在する後ろ姿。

自分が撮った写真群の中の後ろ姿は、僕にとって時間を分断させます。それは情報量が少ないからなのか、人を特定することができないからなのか、久しぶりのような気もするし、つい最近の出来事のようにも思えます。

そういった時間線は過去であるはずなのに、未来に後ろ姿を見ることもあります。

自己が真の意味で自己であるための根拠は、それが差異を、それもそれ自身との差異であるような差異。

インスピレーションの源は、僕にとってこの世の全てかもしれない

−−写真を始めたきっかけは?

青木柊野(以下、青木):思春期に色々なものに手をつけてきましたが、一番性に合うと思ったのが写真でした。

−−シャッターを切りたくなる瞬間は?

青木: あまり意識的に撮りたいと思うことはなく、日頃から身体的に撮ることが多いかもしれません。シチュエーションというのもあまり意識することはなく、写真を作るという概念下で撮影することが多いです。

−−オンとオフで愛用しているカメラは?

青木:その日の気分で色々なカメラを使います。

−−インスピレーションの源は?

青木:この世の全て、かもしれません。

−−目標や夢は?

青木:目標ではないですが、10月14日から LAID BUG というギャラリーで新作の写真展を行います。今はそれに向けて準備を進めているところです。

青木柊野(W)
1998年、秋田県生まれ。2017年、東京工芸大学写真学科中退。2021年にW所属。国内外の雑誌や広告などで活動する他、アナログな手法からAI、テクノロジー技術を用いた作家活動など、新たな写真表現にも積極的に取り組んでいる。
https://www.aokisyuya.com
https://www.instagram.com/aoki_syuya/
https://wtokyo.co.jp/artists/syuya-aoki/

■個展(タイトル未定)
会期:10月14〜30日 ※変更の可能性あり
会場:LAID BUG
住所:東京都渋谷区代官山町2-3 B1
公式Instagram:https://www.instagram.com/laidbug_tyo/

Photography & Text Syuya Aoki
Edit Masaya Ishizuka(Mo-Green)

author:

mo-green

編集力・デザイン思考をベースに、さまざまなメディアのクリエイティブディレクションを通じて「世界中の伝えたいを伝える」クリエイティブカンパニー。 mo-green Instagram

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