連載「The View My Capture」Vol.16 写真家・塚本倫子が被写体であるダンサーの「後ろ姿」に惹かれる理由

塚本倫子
1997年、東京都生まれ。2020年、多摩美術大学劇場美術デザインコースを卒業。ダンサーを被写体とするフォトグラファーとして、映像や写真作品を手掛ける。
Instagram: @rintsukamoto

気鋭の若手写真家を取り上げて、「後ろ姿」という1つのテーマをもとに自身の作品を紹介する連載企画。後ろ姿というのは一見して哀愁や寂しさを感じられることが多いが、見る対象や状況によっては希望に満ちたポジティブな情景が感じられることもある。今回は、主にダンサーを被写体とした撮影で活躍する写真家・塚本倫子の作品。彼女がダンサーを撮影していく中で、意識はせずとも彼等の「後ろ姿」に惹かれる理由を探る。

踊り、躍る

高校で舞台撮影を頼まれたという小さな出来事が、ダンサーを写真、映像作品として表現する今の自分の基盤と強く繋がっている。

空が、空間がキャンバスならば、ダンサー達は絵の具のようである。

その美しく鍛えられた身体で描かれる作品を、ファインダーを通してなぞっていく感覚は絵を描く行為と重なる。

これまで人の背中を意識して撮影したことはないけれど、作品として見た時に後ろ姿を選ぶことが多い。

人の肉体の中心である背中、背骨が大きく、まるでバネのようで美しいからだろうか。

多くのダンサーが背中で語りかけてくるように、私が彼等の後ろ姿に惹かれる理由は目に見えてわかるのだ。

世界を旅しながら、各国のダンサーを撮り続けたい

−−写真を始めたきっかけは?

塚本倫子(以下、塚本):親がデジカメや「写ルンです」で愛犬をよく撮っていて、その影響で幼少期から自然とカメラに触れる機会が多かったです。それから中学、高校と学校にカメラを持ち込むようになって、友人や先生、風景なんかをよく撮るようになりました。

−−シャッターを切りたくなる瞬間は?

塚本:残したい瞬間が見えたら撮っています。

−−オンとオフで愛用しているカメラは?

塚本:「ソニー」α7c、「リコー」RT-550 DATE、「ペンタックス」MX、壊れかけのBiGmini、iPhone

−−インスピレーションの源は?

塚本:映画、舞台、夢

−−今ハマっているものは?

塚本:漫画、ドライブ、ピアノ

−−今後撮ってみたい作品は?

塚本:ドローンの資格を取得して、恐れず空撮に挑みたいです。映像ならドキュメンタリー作品を撮ってみたいです。

−−目標や夢は?

塚本:世界を旅しながら、各国のダンサーを撮り続けることです。

Photography & Text Rinko Tsukamoto
Edit Masaya Ishizuka(Mo-Green)

author:

mo-green

編集力・デザイン思考をベースに、さまざまなメディアのクリエイティブディレクションを通じて「世界中の伝えたいを伝える」クリエイティブカンパニー。 mo-green Instagram

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