今の気分にフィットする、手に入れたいアイテムをTOKION視点でピックアップする「Tokyo Wish List」。今回は、いつの時代も人々にパワーを与えてくれるアートとファッションが融合したアイテムにフォーカスしたい。いずれもアーティストの強烈な熱意とメッセージが込められた注目作。来る春に向けて、あなたもアートを身に包んでみては?
and wander × POSTWOOK
自然を愛するアーティストとブランドの共作ウェア
アウトドアの機能性にファッションの感性を織り交ぜたコレクションを展開することで、アウトドアと都会、そしてファッションをつなぐ「アンドワンダー(and wander)」。同ブランドはこれまでにも数々のコラボレーションアイテムをリリースしているが、今回取り上げるのは、ロサンゼルスを拠点に活動するナターシャ・チョムコによるアートプロジェクト、「ポストウック(POSTWOOK)」とのコレクション。アメリカの国立公園や都市、自然物や人工物といったエレメントをコラージュした作品を大胆に落とし込んでいる。本作は月の満ち欠けをグラフィカルに表現しており、セットアップにリフレクター加工でサイド部分にプリントと、凝ったディテールが満載だ。機能面でも、軽量で撥水性が高く、そしてストレッチ性もあって快適仕様。他にも、違う作品を使用したアイテムも展開されているのでぜひともチェックしてほしい。
TANAKA × Jiro Konami
ニューヨークの視点が落とし込まれた上質なシルクプリントセットアップ
2018年にニューヨークベースでブランドをスタートしたタナカサヨリによる「タナカ(TANAKA)」。タナカはこれまでに、「ヨウジヤマモト」と「ユニクロ」でファッションの経験を積んでおり、現在掲げるコンセプトは、「今までの100年とこれからの100年を紡ぐ服」として、ニューヨークで感じたアイデアを基に、メイド・イン・ジャパンの生産をメインにした服作りを展開している。そんな同ブランドの最新コレクションでは、同じくニューヨークベースで活動する写真家の小浪次郎の作品を落とし込んだセットアップが登場する。「タナカ」のルックブックの撮影も行う小浪が撮影したニューヨークの風景を、全体にグラフィカルに配置し、アート性の高い存在感のある1着に仕上がっている。夏はセットアップで着こなすのもいいかも。他にフォトTシャツもリリースされる。
th products × Daisuke Yokota
同じデザインは2つとない世界に1着だけのアート作
アントワープ王立美術アカデミーを首席で卒業した堀内太郎によるブランド「ティーエイチ プロダクツ(th products)」。もともとはウィメンズブランド「タロウホリウチ(TARO HORIUCHI)」も展開していたが、現在は「ティーエイチ プロダクツ」として、ユニセックスに1本化し展開されている。その2022SSの新作では、写真家でアーティストの横田大輔の作品をデザインに取り込んだセットアップをリリースする。堀内自身が以前より好きだったという横田の作品「Site」と「Corpus」を生地にデジタルプリントし、ランダムに裁断。その裁断生地を使って作ったのが本作。同じものはなく、すべて1点ものとなっているのもおもしろい。両者の感性が洋服というキャンバスの上で融合したアートな逸品だ。